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樹脂成形のゲート数と射出圧力の関係
- 樹脂成形時のゲート数と射出圧力の関係についての質問です。
- ゲート数が多い方が射出圧力が下がるのか、ゲート数と射出圧力の関係を知りたいです。
- 具体的には、射出成形部品のゲートが2ヶ所と3ヶ所の場合で射出圧力の違いがあるのか知りたいです。
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こんにちは、圧力が下がる?確かに日本語の表現は難しいですね。 解りやすく言えば、水道の蛇口にゴムホースを付け散水しているときを思い 出してみて下さい。蛇口までの元圧は水道局のポンプから供給されている一 定のままです。それで、ホースの先を開口のまま蛇口を少しずつ開いていく と、じょろじょろと水の流量が増して行きます。では、ホースの先を手で押 さえて小さくしてみると、ホースははちきれんばかりに膨らみ水は速度を増 し遠くに飛びます。最後にホース先を完全に閉鎖してパンパンに膨らんだ状 態が水道の元圧です。蛇口から先で何をしても元圧は変わっていません。 さて、以上の話を射出成形に置き換えてみましょう。設定射出圧(元圧)を 1速1圧として計測するには樹脂が完全に充填された状態でしか検知できま せん。ゲートが1点の場合、充填までの途中である程度の右肩上がりの圧力 上昇が検知できますが設定射出圧力には達しません。 ゲートを2点~3~4と増やして行くと樹脂の流量は増しますが、その分だ け1点のときほどの綺麗な右肩上がりのような圧力上昇は検知されません。 「射出圧力が下がる」とは、たぶんこの状態のときを指しているのではない ですか? 多点ゲートの場合は、1点に比べ低い圧力でも樹脂がゲートを流れるかもし れませんが、ヒケやショートを改善する完全に樹脂を充填するには最終的に 1点とほぼ同じ射出圧や保圧設定か、場合によって高くなるでしょう。 追記として、樹脂が充填された瞬間はキャビ内圧がピークに達し反動(圧力 の戻り現象)が発生します。多点ゲートの場合、まだ硬化していないゲート に向かって溶融樹脂が逆流するのです。全てのゲートが完全に硬化するまで 保圧を保持しないとヒケや変形の原因にもなります。これは、多点と同じ効 果をもたらす口径の大きなゲートにも言える現象です。
全体の射出圧力…というのか分かりませんが、増やすことで樹脂圧は下がると 考えられます。極端に離れた場所や、スプルーが長くなる場合はこの限りでは ないでしょうけど…。 現存のゲートと同じスプルー長さ及びゲート径で増やすのでしたら、 現在の射出条件よりも低い圧力での成形が可能です。 ゲート径を広げることで流動性が良くなる事と、条件付で等しいと 思われます。 ただ、ウチでゲートを増設する場合、主に射出圧力を下げることよりも、 充填精度、外観(シンクマーク、ウエルド位置ズラシ)等の原因から 始まります。 射出圧を低く成形したい理由?等も載せて頂けると幸いです。