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良外観樹脂射出成形品のエアー抜き効果とは?
- 良外観樹脂射出成形品の性能向上を図るためには、樹脂充填時のエアーを効果的に排除することが重要です。
- 樹脂充填時のエアーを排除する手段として、キャビティ内を真空状態にして充填する方法が考えられます。
- しかし、製品形状の複雑化やスライドコアの多様化により、適切な金型構造が求められています。
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金型内のエアーはベントが適切であれば樹脂に自然と押し出されて金型外へ排除される(はず)。乾燥したつもりでもペレット中の水分がもし0.05%あるとすると、これが気化膨張すると2,000倍、0.0005X2000=1 1ショット分、金型内の体積分のガスである。因みにペレット水分0.05%の乾燥はそう楽ではないし、また水分測定も簡単ではないレベルである。通常これはスクリュー背圧でホッパー側から排除されるというが、ホッパー内のペレットに再吸収されるのである。成形時間とともに成形品がガスっぽくなるのはしばしば経験するところである。 ホッパーののど元から減圧脱気する方法、日本油機(株)のハングリー成形もこういう思想からだと思う。 金型内の空気もさることながら、溶融樹脂からの水分など揮発性成分のほうが排除されにくい、悪さをする、厄介なのではないでしょうか?
…視点を成形機に向けて考えてみました。ご参考までに。 成形機の型締機構に変圧機能が備わった機械はお持ちでしょうか? (最近増えてますが…) 例:充填中は200t→保圧前で450t(最大値からの増圧は不可) というように、充填中の型締力を下げる事でキャビティ内のエアー排除が でき、末端のガス焼け等にも効果のある方法です。 圧縮成形にも似ていますが、ウチにはそんな機械を導入する資金がないので、 この手を使っています。 金型にも特に特別な加工をせずに(PLを掘り込んだガスベント程度)高速射出が可能です。 金型全体からエアーを逃がす事で、必要な充填圧も低下する為、油圧式の 成形機は特に1サイクルの電気代が節約できます。 ただ、型締力を下げる為、成形品にオーバーパック、バリがでないように 金型の増圧タイミングを調整する必要がありますが、それ程時間は必要ないはずです。 樹脂によっては流動性の悪い物、高温、高圧によってガスが発生する物もある為、 エアー抜きに関してはかなり有効な方法と思います。 どれほどのレベルの外観が要求されているかお察ししかねますが、一つの 手段としてご検討頂けたら幸いです。 一度、成形されている部署との情報交換もされてはいかがでしょうか? もし、変圧可能な成形機をお持ちの場合、今後の為にも試作型等にて実験してみる 価値は十分にあると考えています。
既に諸賢からの回答がありましたので、別の観点から、雑学的にでも参考になれば。テクノプラスという高速射出成形機があります(ました?)。1/100秒レベルの高速射出速度と金型の真空引きをシンクロさせて、ウエルドラインが出ない成形品というのが売りでした。何度か工場に訪問しましたが、見事な外観品でした。 蛇足ながら、エアー抜きは別にして、良外観成形品のための成形条件は、高温金型、高速射出、が鉄則です。
新東工業の安形(アガタ)と言います。下記の担当者です。 「カタログを抜粋すると、この型材料は全体に微細な連通孔があり、型面から排気することができ、ガス抜き不良による種々のトラブルが防止できます。例えば、ウエルドライン、ガス引け、ツヤムラ、ガス焼けなどの解消や転写性、外観品位、成形サイクルの向上に効果があります。詳細については、新東工業(株)ポーセラックスグループ TEL 05338-5-0303 FAX 05338-4-2725 にお問い合わせ下さい。」 の回答を見ましたので、ご連絡いただければ御相談させていただきます。 また、上記商品のポーセラックス?:通気性金型材を使用して真空引きしながらの成形をしているケースもまれですが有り、それらのお話が出来ると思いますので、よろしくお願い致します。
お礼
ご回答有難う御座いました。以前より御社のポーセラックスは存じ上げており、一度試みてと思っておりましたが、加工方法により連通孔がつぶれやすい、定期的なメンテナンスを如何にするかといったことを聞いており躊躇しておりました。一度ご相談すべきと思っております。宜しく御願い致します。
成型品の外観品位確保を目的とした樹脂充填時のキャビテイ内の空気やガスの排出方法についてお考えのようですが、通気性金属型材料「ポーセラックス」の採用を検討されたらいかがでしょうか?。手元のカタログを抜粋すると、この型材料は全体に微細な連通孔があり、型面から排気することができ、ガス抜き不良による種々のトラブルが防止できます。例えば、ウエルドライン、ガス引け、ツヤムラ、ガス焼けなどの解消や転写性、外観品位、成形サイクルの向上に効果があります。詳細については、新東工業(株)ポーセラックスグループ TEL 05338-5-0303 FAX 05338-4-2725 にお問い合わせ下さい。
お礼
ご回答有難う御座いました。 加工方法で微細な連通孔が塞がり易いと聞いたことが ありましたが、早速調べてみます。
射出成形に於ける外観不良の低減、微細加工転写性向上、メンテナンス回数低減等で、不二精機?が”ブラックホール”という物を販売しています。 また、サンエイモールドが特許を取得している”Mベント”等が有ります。 基本的に樹脂の種類、製品形状、取り数、サイクル等状況により千差万別ですので、経験豊富な成形者・技術者から知恵を出してもらい、自分で経験を積んでいくのが王道でしょう。 すいません。簡単で・・・・
お礼
ご回答有難う御座いました。 早速不ニ精機殿とサンエイモールド殿に尋ねてみます。
お礼
ご回答有難うございます。やはり、流動樹脂スキン層が薄く熱いうちに接合する為にウエルドを薄くする条件すなわち高速射出が第1条件と思っております。また、流動樹脂先端に介在するキャビティ内のエアーを如何に大気放出するかも鍵と思っており(流動先端に介在するエアーが圧縮されることにより、空気昇温により流動樹脂先端の温度は上がりますが、反力による樹脂速度低下を招きウエルドに対して不利になるのではと考えています)エアーベントの重要性は認識していますが、PL・E/Pを含めた入れ駒まで届かないウエルドをどう処理するかといった観点より真空をシンクロさせればと思っておりますがいかがでしょうか。今後も貴重なアドバイスの程宜しく御願い致します。