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アルミ配線とは?なぜ使用するのか?
- 半導体内の配線にはアルミ配線が多く使われていますが、なぜなのでしょうか?金を使わない理由は何でしょうか?
- 近年では、アルミ配線の代わりに銅配線が使われることもありますが、なぜこれまで使われなかったのでしょうか?
- アルミ配線と銅配線の抵抗値の違いを考えると、なぜアルミ配線が選ばれてきたのか疑問に思います。どうしてなのでしょうか?
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自分が知っている限りの知識で回答しますと、銅は半導体を汚染しますが、アルミニウムは半導体を汚染しないということです。銅は半導体に染み込みやすくて、その結果半導体の性質を変えてしまいます。 IBMが銅配線と半導体の間を絶縁する適当な材料を発見してくれるまで、銅による配線はご法度だったみたいですね。銅配線によるメリットは電子の移動速度が上昇することによって、遅延時間が減少することです。以下のURLに少しだけ参考になることが書いてありますが、電子移動速度のことには触れられていません。 アルミニウムのメリットは半導体に染み込みにくいということですね。低温でスパッタリングできるし、とっても使いやすい材料です。そのようなところから、よほど高度な半導体でない限りアルミニウムの方がローコストなので多用されています。 一方、ワイア・ボンディングの方は金が主流ですが、これは、金の方が延性、展性が圧倒的に良いからです。太い配線にはアルミニウムが使われることがありますが、ボンディングは超音波をかけて行うので、この際にアルミニウムは紫色に変性してもろくなるという現象が起きやすいので使いにくく、やはり、ボンディングは金に勝るものはないようです。
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フロセス屋として一言、 エッチング性というのもあります。 理科の実験でアルミ箔と銅版を薬品に溶かす実験をしたことを思い出してください。 銅版は溶け難く、アルミはいっぱい泡を出して溶けていったと思います。 配線を形成させるときエッチングを行いますが、LSIともなると数μから十分の一μの細い配線となりますので、通常ドライエッチングを行い、配線を形成します。そのとき、不要な部分の配線材はガス化させて除去しなければなりません。 アルミは塩素などハロゲンガスと容易に反応し、ガス化され除去できますが、銅はそうはなかなか行きません。ガス化しないのです。昔から銅の低抵抗性は魅力でしたが銅配線をドライエッチングする技術がありませんでした。したがって数%の不純物としてアルミに混在させるのがやっとでした。 現在はダマシン構造という、先に配線となる溝を掘り、そこに銅を鍍金して埋め込み、メタルCMPで削ってしまうという方法が確立されたため、銅配線が一気に表舞台に立ったところです。 金も鍍金ができるので金配線も可能かもしれませんが、金の移動度はとんでもないので、金を使うプロセスは建家からも隔離されており、拡散ライン内に置くなんて、肉食獣と一緒の折の中に裸で立っているようなものですな。。 それと、アルミも十分にトランジスタ特性を動かすくらいの金属汚染につながります。厚い層間絶縁膜(BPSGなど)をつける前でのアルミ付着は現在でもご法度です。 最近のHigh-K材にはALを使ったものも使われているようですが、トランジスタへの拡散をしないように、バリア性を気にしているはずです
お礼
アルミは、金属汚染が無いと思ったらあるのですね。 かなり、高度な領域まで教えて頂きありがとうございました。
毎度JOです。 半導体パッケージ内部の配線は、チップ内部、ボンディング、リードフレームから構成されています。 チップ内部はシリコンで、ボンディングは金です、これらは以前から変わりありません。 リードフレームは、鉄か銅合金です、本来銀が一番抵抗値が低く理想なんでしょうが、コストが合いません、 1個50円の半導体に銀のリードフレームは使えません、ペンティアムのような高性能な半導体を除く汎用品のほとんどのリードフレームは鉄です。 大電流を流すパワー半導体は、抵抗値を下げるために、銅合金のようです。 半導体はコスト最優先で作られていますから、鉄で出来るものなら鉄にしたいですね。
お礼
JO様 夜遅くに質問しながら、早速アドバイス頂きありがとうございます。 小職が初心者だけに、疑問がうまく伝わらなかったようですすみません。 疑問は、チップに形成されるアルミ配線についてでした。 しかし、リードフレームに関するアドバイスは今後に生かせますので、 勉強しておきます。ありがとうございました。
お礼
ねおてすら様 わかりやすい回答ありがとうございました。 モヤモヤしていたのが取れました。 自分で検索していたのですが、なかなかヒットせず ここに質問させて頂きました。このHPがあって嬉しく思います。 ありがとうございました。