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クロム酸銀Ag2CrO4の溶解度を求める問題
純水中ならびに1.6×10^-3mol/LのK2CrO4水溶液中におけるクロム酸銀Ag2CrO4の溶解度を求めてください。 ただし、Ag2CrO4の溶解度積はKsp=4.0×10^-12とします。 途中の計算過程も詳しく書いてくださると助かります。 よろしくお願いします
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- nious
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もう一つの共通イオン効果の問題は視点を変えて電荷収支を遣って考えて見ましょう。ここでは加水分解は無視します。 加水分解を無視するから溶液は中性で [H^+]=[OH^-]、また [K^+]=3.2*10^(-3) です。そして Ag2CrO4 が沈殿しているから [CrO4^2-]=Ksp/[Ag^+]^2 が成り立ちます。 電荷収支:[H^+]+[K^+]+[Ag^+]=2[CrO4^2-]+[OH^-] [K^+]+[Ag^+]=2[CrO4^2-] 3.2*10^(-3)+[Ag^+]=2Ksp/[Ag^+]^2 [Ag^+]^3+3.2*10^(-3)*[Ag^+]^2ー2Ksp=0 [Ag^+] に就いての3次方程式を解くと [Ag^+]=4.96*10^(-5) 溶解度:s=(1/2)*[Ag^+]=2.48*10^(-5)M また [Ag^+]<<3.2*10^(-3) と仮定して近似すれば、 3.2*10^(-3)*[Ag^+]^2ー2Ksp≒0 [Ag^+]^2≒312.5*Ksp [Ag^+]≒√(312.5*Ksp)=5.0*10^(-5)<<3.2*10^(-3) 仮定は正しく近似は妥当と云えるから、 溶解度:s=(1/2)*[Ag^+]≒2.5*10^(-5)M
- nious
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純水に対する溶解度:s(M) を CrO4^2- の加水分解を考慮して求めて見ましょう。 Ag2CrO4(s) ⇔ 2Ag^+ + CrO4^2- :Ksp=4.0*10^(-12) HCrO4^- ⇔ H^+ + CrO4^2- :pK2=6.52 物質収支:[HCrO4^-]+[CrO4^2-]≒s(M)、(溶解度) 質量作用則:[H^+][CrO4^2-]/[HCrO4^-]=K2=10^(-6.52) 以上2式から [HCrO4^-]=s*[H^+]/([H^+]+K2)、[CrO4^2-]=s*K2/([H^+]+K2) [Ag^+]=2s だから、 溶解度積:[Ag^+]^2*[CrO4^2-]=4s^3*K2/([H^+]+K2)=Ksp (1) s={Ksp*([H^+]+K2)/(4K2)}^(1/3) 電荷収支:[H^+]+[Ag^+]=[HCrO4^-]+2[CrO4^2-]+[OH^-] (2) [H^+]+2s=s*([H^+]+2K2)/([H^+]+K2)+(Kw/[H^+]) (1),(2) を連立させて解くと、 [H^+]=5.52*10^(-9)、pH=8.26、s=1.01*10^(-4)M 加水分解を無視すれば 4s^3=Ksp より s=1.0*10^(-4)M になるから加水分解によって僅かに溶解度が増加することが分かりますが、此れを加水分解効果と呼びます。