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この文章の意味を教えてください。
ある対談集を読んでいて次のような箇所に出くわしました。 「日常的な因果律というのは、単位が非常に小さいところだけで成り立っている。例えば、ユークリッド空間は、微視的には、われわれの日常生活の中で確実に機能するし、役に立つ。しかし、巨視的な立場に立つと、ユークリッド空間では具合悪くなる。飛行機でアメリカへ行くだけでももう非ユークリッド空間だからね。」 読んで???でした。辞書でユークリッドを調べるとユークリッド幾何学が出ていて、「五つの公理に基づいて体系化されている幾何学。二つの平行線は相交わらないという公理は最も著しい特徴の一つである。」 とありました。となると非~はそうじゃないということでしょうが....。 そこでお聞きしたいのですが、 (1)ユークリッド空間とは、ユークリッド幾何学と同義で使われていると考えていいのでしょうか? (2)特に分からないのは「飛行機でアメリカへ行くだけでももう非ユークリッド空間だからね」というところなんですが、ここのところを分かりやすく説明していただけるとありがたいです。 カテゴリーが正しいの分からない程、こういう話は苦手です。よろしくお願いいたします。
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#3 です。#3 への「補足」にお書きになられた『日本からアメリカへ最短コースをとると出発地点と到着地点を直線で飛んでいけばいいわけではないのですか?』について御返事致します。 日本からアメリカへの最短コースをとると球面上でのとりあえず直線コースをとればいいのです。このコースを「大圏コース」と呼びます。 ところが、このコースは、いつも同じ方角へ向けて進む「等角コース」とは異なるのです。この二つが異なることは、地表が球面であることから起こってくることです。すごく近い距離ですと、この二つはほとんど同じ(ユークリッド空間として考えて問題ない)なのですが、日本からアメリカ合衆国といった地球の何分の1かの距離くらいになると、かなり違ってきます(ユークリッド空間として考えることは通用しない)。 これは、地球儀や地図を手元に置いて見た方が分かりやすいので参考URLを挙げておきます。 http://homepage1.nifty.com/ptolemy/projection/earth.htm のページの『航程線 (rhumb line / loxodrome)』というところに、この両者を「メルカトル図法」で描いた地図があります。メルカトル図法は、「等角コース」が直線になるような地図の書き方ですので、等角コースが直線になり、大圏コースは、これより大きく北にそれた曲線になっていますが、大圏コースの方が最短コースなのです。 地球儀上でのイメージは2番目のURL http://scanglobe.at.infoseek.co.jp/page04.htm をご覧ください。先ほどとは、アメリカ側の都市の選択が違いますが、意味合いは同じです。糸で結ばれている東京とニューヨークはそれほど緯度は違わないと思いますが、張られた糸が示す最短コースは、大きく北にそれてアラスカ北部を通っていることが良くわかると思います。 こういう事実をふまえての対談だと思います。
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- he-goshite-
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皆さんが書いておられるとおり,非ユークリッド空間では,非ユークリッド幾何学が成立します。 ユークリッド幾何学が成立するユークリッド空間の特徴は,平行線公理で「直線外の点を通る(この直線に対する)平行線はただ1本だけある。」というものですが, 地球上の狭い範囲では,経線は平行ですが,これを地球規模で考えると,北極と南極で交わります。(つまり,平行線は交わる。または,平行線は存在しない) ですから,日本とアメリカぐらい離れると,最初2機の飛行機が一定の距離で平行に真っすぐ(大圏コースで)飛んでいるつもりで居たのに,アメリカに着く頃は航路が接近していた,ということになる。 ということを言っているのだと思います。
お礼
回答をいただきありがとうございました。非ユークリッドなどと聞くと難しく受け取ってしまったのですが、説明のように考えるとよ~くわかりました。
意味については、#1、#2 の方のおっしゃるとおりです。 「非ユークリッド空間だから」の後の文章が抜けているので何を言いたいのか言語的には不明瞭ですが、要するに地球という球面に住んでいても、日常生活レベルでは平面で近似していて問題はない(ユークリッド幾何学で通用)が、地球的規模の移動では平面近似ではうまく行かない(非ユークリッド空間)」ということですから、「分かりやすく説明」するには、その後の文章、平面近似ではウナ悔かないことの説明を日本→アメリカで補うということになります。 でとりあえず、すぐ思いつくことで補ってみると…… ここから、近所のあそこへ、最短距離で向かうとします。当然、直線で結んでいけばよいわけですが、近所であれば、進む方向の方角は一定でよいわけです。 ところが、日本からアメリカ(合衆国)という距離になると、最短コースをとると、常に一定の方角で行くのではなく、最初はやや北向きに出発、徐々に南向きの法へ転じていく、という方角で進むのが最短コースになる、という例が一番「分かりやすい」と思います。
お礼
回答ありがとうございました。大変勉強になりました。
補足
日本からアメリカへ最短コースをとると出発地点と到着地点を直線で飛んでいけばいいわけではないのですか?そこをもう少し分かりやすく説明していただけるとありがたいのですが....。
- liar_adan
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あまり難しく考える必要はないと思います。 言っている人も、深い考えで言っているのではないようです。 ユークリッド空間というのは、ユークリッド幾何学で使われる空間のことです。 この話においては、だいたい同じ意味と考えて良いでしょう。 簡単に言うと、ユークリッド幾何学というのは、 「まっすぐな空間の幾何学」であり、 非ユークリッド幾何学というのは、 「まっすぐでない空間の幾何学」です。 たとえば「平面」も数学では「空間」の一種ですが、 平らな紙の上がユークリッド空間。 ボールとか、ゴム膜などの上が非ユークリッド空間ということになります。 要するに、 「近所の地図は平面に表せるけど、 アメリカまで行くと、地球の裏側だから、平面じゃなくなる」 というだけの意味を、カッコつけて言っているだけのようです。 なお最初にある「日常的な因果律」という語句と ユークリッド空間の関係は不明です。 おそらく全体として、「日常的な常識は問題が大きくなると 成り立たない」ということが言いたいのでしょう。
お礼
回答ありがとうございました。日ごろ聞きなれない言葉ということもあって難しく考えてしまったのかもしれません。疑問が解けました。
- ryn
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> (1)ユークリッド空間とは、ユークリッド幾何学と > 同義で使われていると考えていいのでしょうか? ユークリッド空間で成り立つ幾何学がユークリッド幾何です. 2次元の例を挙げると 平坦な面 ←ユークリッド 球面 ←非ユークリッド のような感じで,厳密にやらなくてよいなら 曲がっているかどうかで判断すればよいと思います. > (2)「飛行機でアメリカへ行くだけでも > もう非ユークリッド空間だからね」 上に書いたように地球は球面だからです. 例えば地球上の2本の異なる経線を考えると, 赤道付近で2本の経線は平行になっていますが, それらは北極と南極で交わっています. また,ユークリッド空間での三角形の内角の和は180度ですが, 球面のような非ユークリッド空間では成り立ちません. まず,北極点から赤道に向かってまっすぐ進み, 赤道にぶつかったら地球を 1/4 周赤道に沿ってまわります. そこから北に向かって進み北極点に戻る. という経路は曲がった面上で三角形を描いていますが, 内角の和は 90度 × 3 = 270度 となっています.
お礼
回答ありがとうございました。非常にわかりやすいご説明ですんなり理解することができました。
お礼
回答ありがとうございます。参考URLを見てある程度納得できたように思います。お世話になりました。