プリズムが光を分離できる原理は、屈折率の詳細を知る必要がでてきます。
ここで詳しく説明するのはちょっと難しいですね。
光は電磁波ですから、電場(と磁場も)が空間を振動して伝わるものです。
光が物質(たとえばプリズムにでも)にぶつかると、物質中の電荷が力を受けることになります。
で、もっとも軽い電子がもっとも影響を受けるため、電場とともに物質中の電子が振動します。
電子の運動は、新たに電磁波を生じることになります。
ここで忘れてはならないのが、物質中の電子は、全く自由に存在しているのではないということです。
物質中の電子は、それ特有の束縛を受けて存在し、しかし止まってはおらず、振動していると考えることができます。
したがって、物質中を進行する光は、この光の振動数と物質固有の電子の振動数の両方に依存して変化することになり、それは屈折という現象で現れます。
つまり、屈折率は、光の振動数と物質固有の電子の振動数の両方に依存するのです(一般式もあります)。
振動数は波長と反比例の関係にあるので、波長の違いが屈折率の違いに現れます。
この関係から、プリズムのように可視光を考える場合、(可視光の振動数)<<(電子の振動数)という条件のとき、
hero1000さんとinorganicchemistさんが言われているように、波長が長い光ほど屈折しない、ということを導くことができます。