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パスコンはIC1個に付き、1個入れるのは常識?
パスコンはIC1個に付き、1個入れるのは常識。 そう言われたのですが、その根拠を質問しても明確な回答をいただけず、今後の設計に反映して良いものか判断いたしかねております。 なるべく自分で調べたいと思っており参考文献などをご存知の方がおられましたらご教授いただけないでしょうか。 宜しくお願いいたします。
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- Nebusoku3
- ベストアンサー率38% (1464/3823)
電源ノイズはある意味、経験則の部分があります。 基板の設計をしたと考えた場合、その基板はノイズの影響を受けても駄目だし、ノイズを出しても駄目ですよね。(EMC関連) 基板のコンデンサは電源供給の根元部分に電解コンデンサ(xxμF程度 バルクコンデンサとも) をいれ、その後のライン(私の場合はデジタルICに1個の割合でパターンを作成) にパスコン(バイパスコンデンサ) が入るように設計しました。 実装の段階でパスコンはパターンの1ライン系統に1個の割合(すべてのICではない) を付け、ノイズに関する余裕度を見た後、不足しているようであれば、ICにパスコンを順次追加する方法をとっていました。 その方がパスコンを テーピー(空中配線)する必要がなく、後付でもきれいに仕上がりますね。
- tadys
- ベストアンサー率40% (856/2135)
パスコンの話は深い~んです。 パスコンは回路(IC)の動作による電源の変動が悪影響を出さないようにするために入れます。 悪影響は自分自身に与える影響と他の回路に与える影響が有ります。 悪影響はアナログ回路ではリンギングや発振として現れることが有ります。 デジタル回路では誤動作につながります。 アナログ回路ではIC毎の電圧が異なっていてもよいことが多いので、ICとICの電源の間に抵抗やインダクタなどを挿入して影響が伝搬しないようにできます。 これをデカップリングと言います。 デジタル回路では多くのICで共通の電圧を使うのでこのような方法は使えません。 ICの電源電流が急激に変化したときはパスコンが変化分を供給することで電圧変動を抑えます。 パスコンは大容量なほど効果は大きいのですが、大容量の代表である電解コンデンサは高周波の動作には不向きです。 高周波用にはセラミックコンデンサが適していますがリード線がついているものは超高周波には不向きです。 超高周波ではリードレスのセラミックコンデンサが使用されます。 数100MHz以上の周波数を扱う高速アンプでは一つの端子に低周波、高周波、超高周波用に3種類のパスコンを取り付けることも有ります。 ICの電源端子とパスコンとの距離も重要です。 端子で電流の変化が発生しても瞬時にその変化がパスコンに到着する訳ではありません。電線を変化が伝わる速度は光が伝わる速さと同じです。 ICの端子でパスコンの効果が確認できるにはパスコンとの間を光が往復する時間が必要です。 最近の回路は動作が高速になっているので無視できない速さになっています。 高速の回路ではパスコンはただ付いていれば良いのではなくICの近くにある必要があるのです。 その為、IC1個毎にパスコンを付けることが推奨されるのです。 最近の高速回路では多数のICが一つの基板に搭載されています。 これらのICはそれぞれが異なるタイミングで動作し、それによる電源電圧の変動が電源のラインを伝わって他のICの電源に到着して影響を与えます。 複数の変動が一つのICに同時に到着することで影響を弱めたり強めたりします。 これにより予期せぬタイミングで誤動作が発生することが有ります。 ICの電源をいかに安定なものにするかということは今現在非常に重要な問題になっています。 この問題は「パワーインティグリティ」と呼ばれています。
- info222_
- ベストアンサー率61% (1053/1707)
パスコンはICの直流電源の変動を抑えるためのものですから、使うICの種類やICが使う電流の変動にどの位の周波数成分が含まれ、どの位の電圧変動まで許容されるかによって、パスコンの個数や容量や種類(低周波用、高周波用)などが変わってきます。電源電圧の変動やIC回路の消費電流の変動は、高速の8~9割の伝播速度で伝わり、変動の波が反射・透過の進行波が30cmあたり1ns(ナノ秒)で電源回路を伝わり少なくとも10往復位は、反射の往復伝播が起こって、電電の電圧が変動います。なので、この変動を抑制するには、ICがどの位の周波数成分で動作し、電源変動を起こすかで、パスコンの個数や応答速度や容量が決まってきます。マイコンなどのデジタルIC、オペアンプなどのアナログIC(音声などの信号を扱うIC)、高速メモリーIC回路の基板などにより、パスコンの種類や配置場所、個数など変えないといけません。電源線も電源変動を受けにくい配線と配置をしてパスコンを適切な位置、適切な容量、適切な種類はいちしないといけません。場合によっては、3種類のパスコン(大容量の電解コン、中容量のマイラコンやタンタルコン、小容量のセラミックコンなど)を使い分けて配置したりすることもあります。 要は、電源電圧変動の低速分、中速分、高速分をバスコンの種類で分担して抑えるということです。電源変動によるIC回路の誤動作や、悪影響をパスコンを使って、極力抑えることが、パスコンの役割です。高速分の電源変動を抑えるには、ICごとの電源端子間に近いところに配線を短くしてパスコンを入れることをします。低周波の電源変動は、基盤あたり1直流電源あたり1個くらい(50μF~100μFの電解コン)を入れたりします。
- 4810noja
- ベストアンサー率45% (268/591)
パスコンを解説した本を紹介するなら、これでしょうかね。 https://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00001534 一見初心者向けのようですが、内容は上級技術者レベル。技術者が何となくうやむやにしていた部分を鋭く突いてきます。
- Higurashi777
- ベストアンサー率63% (6218/9761)
厳密に言うと「IC1個につきパスコンを1個」ではありません。 「そのICに使われている電源ライン1つにつき、パスコンを1つ」となります。 標準ロジック等のパッケージの小さいIC(LSI)で電源が1系統しかないものであればパスコンもその1系統に挿入するだけでするだけで済みますが、ちょっと大きめのICやマイコン等で電源端子が複数搭載されている場合には、その電源端子毎にパスコンを挿入する必要があります。 パスコンの目的は「電源の安定供給」です。 電源ラインに混入してくる不要なノイズを除去するとともに、不意の電源電圧変動を吸収して安定的に電源を供給するための蓄電器の役割も果たします。 なので、「IC1個につき1つ」ではなく「ICに搭載されている電源端子毎に1つ」となります。 TDKや村田製作所に基本的な文献がありますので、まずはそれから確認されると良いでしょう。 参考 http://www.murata.com/~/media/webrenewal/support/library/catalog/products/capacitor/mlcc/c39.ashx?la=ja-jp https://product.tdk.com/ja/products/emc/guidebook/jemc_practice_01.pdf 以上、ご参考まで。
- shintaro-2
- ベストアンサー率36% (2266/6245)
>パスコンはIC1個に付き、1個入れるのは常識。 まあ、普通はそうでしょうね。 >その根拠を質問しても明確な回答をいただけず、今後の設計に反映して良いものか判断いたしかねております。 >なるべく自分で調べたいと思っており そもそも何故パスコンを入れるのか、 他のICのところにしかパスコンが無いとそのICはどうなるのか 個別のパスコンをなくして、集中してデカいパスコンをDC端子のところに一つだけ入れたらどうなるのか といった点からお考えになったら如何でしょう?
- t_ohta
- ベストアンサー率38% (5238/13705)
ICから離れると効果が薄れるから。 こちらで説明がかかれてますね。 http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Tachibana/9059/otasuke/pascon.htm
お礼
大変参考になる資料をご紹介くださりありがとうございます。 感謝致しております。