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重い元素はどうやって出来たのでしょうか?
原子番号1の水素から原子番号4のベリリウムまでは、ビッグバン直後に出来たとのことで、 原子番号5のホウ素から原子番号26の鉄までは、星の核融合で出来たとのことですが、 それでは、原子番号27のコバルトから原子番号92のウランまでの元素はどうやって出来たのでしょうか?
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- kagakusuki
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II型超新星の中でも内部でブラックホールが生じる程ではなく中性子星が生じる様な規模のものでは、中心部で中性子星が形成される際に、莫大な量のニュートリノが発生し、そのニュートリノの圧力によって中性子性を構成している中性子の一部が吹き飛ばされて、高密度の中性子の流れが放出される事があり、恒星内部に存在している比較的重い原子核がその中性子を吸収する事で、中性子数が多い原子核が生じ、その生じた中性子過剰核が更なる中性子吸収とβ崩壊を繰り返す事により、重い元素が生成されるr過程という一連の核反応によって生じるというのが、鉄を超える重元素の出来方の1つです。 【参考URL】 超新星元素合成 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B6%85%E6%96%B0%E6%98%9F%E5%85%83%E7%B4%A0%E5%90%88%E6%88%90 r過程 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/R%E9%81%8E%E7%A8%8B II型超新星の中で生じる重元素生成反応はもう1つあり、恒星内部に存在している重い原子核が、超新星爆発の際の超高温などによって恒星の内部に発生する特別高いエネルギーを持ったγ線光子を吸収し、その光子が持っていたエネルギーにより励起状態となった原子核が中性子やα粒子を放出するp過程という反応も起こります。 尤も、p過程は原子核の核子(陽子と中性子の総称)の数を減らす反応ですから、生じる核種の種類を増す事には寄与しますが、原子核を重くする事には逆行します。 【参考URL】 p過程 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/P%E9%81%8E%E7%A8%8B 但し、上記の2つの過程では宇宙に存在する重元素の量と割合を上手く説明しきれません。 そこで考えられているのが、中性子星同士が衝突するという、超新星よりもはるかに稀にしか起きない事が起こった際に、中性子星を構成していた主に中性子のみからなる物質が飛び散り、中性子のみからなる物質はその物質全体が中性子の割合が異常に多い巨大な原子核と見做す事が出来ますから、核分裂や中性子の放出、ベータ崩壊等を繰り返す事で超ウラン元素を含む様々な元素に変化して行きます。 【参考URL】 金もダイヤも、みんなメイド・イン・宇宙(2015年12月3日) | 100倍楽しめるコズミックフロント☆NEXT | NHK宇宙チャンネル http://www.nhk.or.jp/space/cfn/more/151203.html これらの他に、原子核が中性子ではなく水素のプラズマ中の陽子を次々と吸収しては、陽電子を放出したり、周囲の電子を吸収したりするという事を繰り返して行く事で重い原子核が生成されて行く、rp過程というものも考えられていますが、このrp過程は超新星内部の条件でも起き難いとする意見もあり、この反応が起きるためには超新星とはまた別の特殊な状況が必要となります。 例えば、(中性子星同士の衝突や超新星爆発と比べれば珍しい出来事ではないものの)中性子星と普通の恒星が近接した連星系を構成している状態で、恒星側の表面にある水素に富んだガスの一部が中性子星の潮汐力によって剥ぎ取られ、中性子星の表面に降り積もり続けている様な状況で、ガスが降り積もる速度と、降り積もったガスの層から輻射熱として熱エネルギーが放散して行く速度の関係がある条件を満たしている場合において、降り積もった水素ガスの層が暴走的な核反応を起こした際に、rp過程が進行する場合があると考えられている様です。(ガスの降り積もる速度と放熱速度によっては核反応が起きても暴走しない場合もあります) 【参考URL】 rp過程 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/Rp%E9%81%8E%E7%A8%8B
- SPROCKETER
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超新星爆発で生成したと考えられています。もしくは、中性子星が崩壊して生じたと考えられているようです。 地球は重元素の含有量が多い惑星ですが、原始地球の頃は大量の放射性物質を含んだ惑星だったようです。 重元素の含有量が多い理由は、超新星爆発で圧縮された星間分子雲から太陽系が形成された為のようです。