超新星はスーパーノバと言われますが、その上の「ハイパーノバ」といわれる、超新星爆発を起こす星よりもさらに質量の大きい星、又は星の集まりが最期を遂げる際に、鉄よりも重い元素が作られていると言う観測がされています。
自然界にある元素は92種類で、鉄は26番目。
どう言う表現をすれば理解してもらい易いか悩みましたが、物質がある変化をする際、必ず「より安定した方向に向かう」と言う性質があり、例えば、高いところにある物は、より安定しようとして低いところへ移動しようとしたり(川の水の流れや大気の流れなど)、日頃よく目にする「鉄」もその状態では非常に不安定なので「酸化鉄」と言う安定した自然の姿に戻ろうとしています。ですから鉄は錆びて当然なんです。それから地震もそうですね。プレートの移動によって歪んだ所が、歪みと言う力を無くそうとして元に戻るときに発生します。
実は「核融合」も同じように安定する場所があるのです。
それが原子番号26の「鉄」なんです。
ですから、超新星になる星も、内部で「鉄」ができると終わりを迎えて大爆発を起こします。
ところが、通常の超新星爆発を起こす質量よりもさらに何倍も何十倍も何百倍も大きい質量を持つ星(など)の最期は、鉄を作るエネルギーよりもさらに大きなエネルギーを持って爆発し温度もさらに高温となり、鉄の次のコバルトなど続々と作られて行きます。
宇宙は人間の想像を絶するスケールの自然の営みがされています。
何かの理由で、大きな質量を持つことになった星が、始めは自らの重力によって核融合を始め輝きます。
そして次々に重い元素を作って行き、宇宙空間へばら撒きます。
地球上の「金」や「銀」など、いつどこのどんな星で作られたのだろうか・・・などと考えると、非常にロマンがあると思いませんか?。
お礼
昔、錬金術と言う事を、考えていた人達が、いたようですが、 大宇宙の星でさえ、金は簡単には、作れないんですよね。 丁寧な、ご回答、ありがとうございました。