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最内殻電子雲K殻の半径
電子が2個入れるK殻の半径は、元素原子によって異なりますか。 鉄56よりウラン235の原子核が分裂しやすいのは、原子核の半径が大きく、K殻L殻の電子からの距離が短く引力をより強く受けるため、核子間距離が長いからですか。 二重水素と三重水素が融合しやすいのは、それぞれ陽子が1個ずつで斥力が少ないためですか。
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最内殻電子雲K殻の半径 これを測定することは困難です。 教科書に出てくる図のように 小さな粒子が回っている様子とはちがい 電子雲という形のないような状態で 最外殻の大きさは測定できても その中の電子雲の直径はわかりません。 核分裂については 安定した核 安定していない核 といった表現がありますが これは陽子と中性子の数によって 安定して形を維持できるものと 不安定なので 安定した形になろうとするものの違いです。 例 陽子6個の炭素の場合、中性子が6個か7個の同位体は安定です。 中性子8個の同位体だと不安定になり、放射線を出して安定な原子核に変化します。 また、原子核に含まれる陽子と中性子の数があまりに多いと、膨らませすぎた風船のように不安定になります。 核融合の場合は どんなものでも融合しやすいものはありません。 ありえないほどの 高温高圧という雰囲気が必要なのです。 その状態であれば 水素の核融合反応で出来たヘリウムが核融合反応を起こし始めます。 そして、次は、ヘリウムの核融合反応で出来た窒素が核融合反応を起こします。 このようにして、酸素、ネオン、マグネシウム、ケイ素、鉄の順番で、次々に核融合反応を繰り返していきます。 一般的な恒星では 鉄までです。
お礼
詳しい解説をありがとうございます。内殻の半径の測定は困難なのですね。物理学と無関係な仕事をしている私と違って、第一線の研究現場からの生の声ですね。 私のいい加減な想像では、ウラン原子核のような大きな原子核の方が、K殻の半径が小さいです。陽子(+)が多くて原子核への引力が大きいし、外側の軌道の電子(−)が多くて外側からの斥力が大きいし…。K殻の半径が小さいから、ウラン原子核はなおさら電子(−)から受ける引力が大きく核子間距離が長くてユルユル、崩壊しやすいのだろうと思います。 私の歯もユルユルです。謝謝。