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義務と債務の違い
義務と債務の違いについて教えてください。 経済的視点ではなく、法律学的視点から教えてください。
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- fujic-1990
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義務とは、「しなければならないこと」、「しなければ、非難や罵倒を受けることになる行為」です。 法律以前の、一般的な言葉です。法律が利用している部分もありますが、本来は法律や明文とは無関係に生じる言葉です。 例えば、難民が海を漂流していたとして、それを見たら助けるのが「人道上」の義務でしょうが、難民かどうか確認しないで黙って遠ざかっても法律上の義務違反に問われることはありません。 救助に着手して、とちゅうで放り出すと、日本の法律上の義務違反になります。この義務違反は、処罰の対象になります。 日本の法律上は義務とされていても、「義務ではない」ものもあります。 例えば、死刑が確定した罪人の死刑は判決確定後6か月以内に執行しなければならない義務が、法律上「法務大臣」に課されていますが、その期限付き義務を履行した法務大臣は一人もいません。まったく非難もされないし罵倒もされず、逆にマスコミや人権派と言われる法律家から法律違反を賞賛されています。 夫婦には貞操義務がある、親子には相互扶助義務がある、などと言われていますが、違反している人や山ほどいます。 義務とは、これくらい曖昧なもの、実態のないものを表す言葉です。 債務というのは、債権の裏面(ペア)で、必ず契約をきっかけに発生する「義務」のほうです。 債務だけが発生して債権が発生しないということも、その逆もありません。 契約をきっかけに生まれますので、どういう内容の義務なのかは、契約の内容によって具体的に決まります。 例えば、「Aは中古車を売る、Bは代金として100万円払う」という契約なら、Bが負う支払う義務(つまり債務)は、105万円でも90万円でもありません。ましてや100万ウォンでもありません。 くどいですが、債権と債務は裏表なので、100万円支払う債務(義務)の裏には、中古車とその所有権を受け取る債権が存在します。 したがって、ただ「義務」という場合は、裏に権利がつかない、一方的なものだと言ってもいいかもしれません。