- 締切済み
WAIS-III 適職や環境、得意な業務を模索中
先日、WAIS-IIIを受けてきました。 現在転職活動中で、事務職(数字を扱うより電話、メールなどで人との折衝が多い。)と保育職(小規模園で年齢にもよるが最大で6人を一人で見る)を検討中です。 以下の結果をご覧になって、「こっちが向いてる。」「どっちもやめとけ。」や、「むしろこういう職業が向いているのでは?」などアドバイスいただけると幸いです。 ○IQ ・言語性107 ・動作性110 ・全検査110 ○群指数 ・言語理解109 ・知覚統合112 ・作動記憶98 ・処理速度107 ●ばらつき分析 知覚統合が高い。「作動記憶」と「知覚統合」「言語理解」「処理速度」の組み合わせで優位差が見られる。視覚情報を事務的に多く正確に処理する能力に長け、言語能力も保持。 ○下位検査分析 <言語性尺度> ・言語理解ー単語12・類似11・知識12 ・理解15 ・作動記憶ー算数10・数唱7・語音12 ←ココが弱い <動作性尺度> ・配列13 ・知覚統合ー完成9・積木18・行列9 ←ココを生かしたい ・処理速度ー符号9・記号14 ・組合14 ●分析 積木が高い。記号探し、組合せも高い。動作性尺度で強みあり。全体から部分へ分解する力、非言語概念形成力が優れ、視覚的探索の速さ、情報処理が得意。理解も高いので知識を表現する力、過去の経験、事実を正確に評価する力が得意。 数唱が低く、聴覚短期記憶、即時暗記再生が不得手。 ●総合所見 ・長文理解、言語推理、人や物など有意味な視覚刺激の受容・認知、試行錯誤学習が得意。 ・質問に対して短く簡潔に答える、注意持続させて聴覚情報を性悪に取り込み記憶するのが不得意。 ・情報の継次処理、系列化能力が苦手。 ・聴覚保持の為にできること。「メモをとる」「覚える事柄は意味づけして覚える」 ・物事を多面的に捉え、理由付けて意見を述べる力がある。周囲に対して円滑なコミュニケーションスキルを身につけることにより能力を生かせる。 以上です。 素人考えですが、事務職の場合、仕事が分業され、静かに集中できる大きな規模での会社での事務職が向いているのでしょうか。 また、保育職の場合、小規模でも複数の子どもの対応をする保育業務は向いてなさそうです。諦めて、どうしても保育がしたいならマンツーマンのシッターなどでしょうか。 因みに、今までは小規模で次から次へと予測不能な電話がやってきつつ、雑務から熟考が必要な業務まで様々な仕事をこなす事務職でした。聞き漏らし、ケアレスミス、タスク同時発生時(例・作業中の電話)の意識の切り替え下手で悩んでADHDの傾向があるのではないかと悩んでおりました。 検査だけでは発達障害の診断は下せませんが、数値の差に特徴があり、それが仕事の悩みの原因かな、と今は思っています。
- みんなの回答 (1)
- 専門家の回答
みんなの回答
- vzb04330
- ベストアンサー率74% (577/778)
こんにちは。 心理士をしています。 知能検査の結果の解釈や、それに基づいての助言につきましては、本来は、検査場面でのご様子や、普段の生活、お仕事での状況も踏まえて行うものですが、今回は、あくまでもここに示していただいた数値的な結果だけにもとづいて試みてみます。 それ故、一般的な内容になっていることが多いと思いますので、ご自身でも以下の内容が、よく当てはまるものかどうかご検討ください。 当てはまるものが、質問者様の特徴である可能性が高いものです。 受検されたWAIS-III は、日本だけでなく、世界でもっともよく用いられている大人用の知能、認知能力の検査です。 1.結果の見方 3 つの IQ と、言語理解~処理速度の 4 つの群指数の標準得点は、ある年齢のグループの中で平均的な成績を取ったとき、IQ(標準得点)=100 となる、相対的な得点になっています。 IQ、標準得点ともに、90~109 が「平均」、110~119 が「平均の上」の範囲とされます。 IQ も、標準得点も、誤差範囲を考えて解釈する必要がありますが、煩雑になりますので、今回の説明では割愛します。 また、下位検査は、言語性、動作性ともに、結果は評価点が用いられています。 この評価点は、ある年齢グループの中で平均的な成績の時に 10 になるよう得点化されており、7~12 の範囲が「平均」とされています。 2.IQ 全検査 IQ=110ですので、全体的な知能の高さは、「平均の上」になります(誤差の範囲を考慮に入れますと、「平均」~「平均の上」になります)。 言語性IQと、動作性IQは、最近の研究であまり根拠のない分類であることが分かってきていますので、この比較や、説明は割愛します。 次に述べる群指数に、有意差(ちなみに、「優位差」ではありません;統計学的にみて意味のある差、ということです)が認められていますので、この全検査IQ=110は、一つの目安としてお考えください。 ただし、群指数はどれも「平均」以上の高さがありますし、下位検査も数唱が7と低いのを除けば、他は高いので、全体的な知的能力は、先に述べたように、平均かそれ以上でいらっしゃると思います。 3.群指数 群指数は、言語性 IQ や、動作性 IQ よりも詳しい認知能力を測定しています。 それぞれ次のような能力を測定しています。 ・言語理解……言語理解と言語表現の両者を含む、言語能力の水準、言語的な思考力の高さを示します。 ・知覚統合……視覚や、視覚運動に基づく知覚や認知能力。とくにものとものとの関係を捉えたり、細かい部分を全体にまとめて理解する能力、イメージを用いる思考能力を示します。 ・作動記憶……情報や、刺激を数秒~数分の短時間、記憶に留めておき、さらに、それらの情報に基づいて、計算や思考など心理的作業をする能力。ここでは、主に聴覚的な短期記憶に基づく。 ・処理速度……⼼理的作業のスピードや、視覚的な短期記憶、視覚的な作動記憶の能力を意味します。 質問者様の群指数は、知覚統合=112 がもっとも高く、これは「平均の上」にあたる能力でした。 それ以外の言語理解=109、作動記憶=98、処理速度=107は、「平均」のレベルでした。 この 4 つの群指数の間での統計学的な有意差は、次のようになっていますので、作動記憶が他の3つに比べ低いと言えます。 知覚統合≒言語理解≒処理速度>作動記憶 なお、「≒」は、数値的には違いがありますが、統計的有意差はないことを意味します。 ただし、ここで解釈に注意が必要なところがあります。 言語理解を構成している単語、類似、知識の3つの下位検査の評価点は、いずれも11~12とまとまっていましたので、言語理解=109と言う結果は、質問者様の言語理解能力を適切に表していると考えられます。 これに対して、知覚統合を構成する下位検査では、積木模様は18と高いものの、絵画完成と行列推理は9とかなりの差がありました。 したがって、質問者様の知覚統合は、112と高い標準得点でしたが、知覚統合の能力が全般的に高いとはいえない可能性があります。 同様に、作動記憶では、数唱が7と低いのに対して、語音整列は12と高い、また、処理速度でも符号は9であったのに、記号探しは14とかなり高いと、やはり、それぞれの群指数を構成する下位検査の評価点に差が認められています。 したがって、作動記憶、処理速度も、知覚統合と同じく、それぞれの能力が全体的に高いとはいえない可能性があります。 以上から、質問者様の認知能力については、群指数では、言語理解の結果はそのまま受け取っていただいて良いのですが、知覚統合、作動記憶、処理速度については注意して解釈する必要があるとなります。 4.下位検査の結果の分析 3.の最後で述べたことに関連して、質問者様の認知能力の特徴については、下位検査の結果に共通する評価点の高低のパターンを見た方が良いところがあります。 これは、ご質問の中で、・分析と、・総合所見のところにお書きの結果がそれに該当するようです。 すなわち、 > 全体から部分へ分解する力、非言語概念形成力が優れ、視覚的探索の速さ、情報処理が得意。理解も高いので知識を表> 現する力、過去の経験、事実を正確に評価する力が得意。 > 数唱が低く、聴覚短期記憶、即時暗記再生が不得手。 >・長文理解、言語推理、人や物など有意味な視覚刺激の受容・認知、試行錯誤学習が得意。 >・質問に対して短く簡潔に答える、注意持続させて聴覚情報を正確に(性悪にとありましたが、間違いですね)取り込み記憶するのが不得意。 >・情報の継次処理、系列化能力が苦手(情報や、課題を1つずつ順に処理する能力という意味です)。 というところです。 ただし、これらの特徴は、下位検査の得点パターンから推測した「仮説」ですので、これらが当てはまるかどうかをよく確認していただく必要があります。 ご自身でよくお考えいただくか、親しい方に確認してご覧になるとよろしいかと思います。 以上、検査結果の解釈について、若干の補足や、説明、追加をさせていただきました。 最初にも述べましたように、本来であれば、適職についてのご相談も含め、検査をしていただいた心理士さんによくご相談いただくか、発達障害者支援センターなどへこの結果をお持ちになって、ご相談になるとよろしいと思います。 聞き漏らし、ケアレスミス、タスク同時発生時(例・作業中の電話)の意識の切り替え下手等がおありということですから、注意の集中などに困難さをお持ちかも知れません。 そういう意味では、事務職であれば、仕事が分業され、静かに集中できるような環境で働けるところの方がよろしいかと思います。 保育職につきましては、人や物など有意味な視覚刺激の受容・認知の得意さがあれば、適っているようにも思えますが、「聞き漏らし、ケアレスミス、タスク同時発生時(例・作業中の電話)の意識の切り替え下手」という特徴がおありだとしますと、対人支援のお仕事は難しいような気がします。 発達障害の方や、発達障害を疑っていらっしゃる方向けに、参考となる本もたくさん出ていますので、それらをご覧になるとよろしいかも知れません。 一つの例としては、次のようなものがあります: 星野仁彦著:発達障害に気づかない大人たち<職場編>、祥伝社新書、¥780+税 著者の星野先生は、精神科医ですが、ご自身が ADHD でいらっしゃり、しかもそれをカミング・アウトしていらっしゃいます。 ご自身の体験や、診療経験から具体的な対処法を挙げていらっしゃいます。 以上、余りまとまりませんが、参考になるところがあれば、幸いです。
お礼
お時間をかけて詳細な回答を頂戴し感謝申し上げます。 項目の意味についても詳細にご説明いただき、報告書の内容について理解が深まりました。 知覚の積木については、おそらく学生時代にデッサン(モデルの構造理解、再現する)を集中して学んでおり、それが数値に影響したのかもしれません。 バランスよく発達していることのほうが重要であり、その点では言語理解のほうが数値を信頼できる、というのは新しい気づきでした。 また職業についてもご意見ありがとうございます。自分も感じていた職業選択上の注意点について明確にご指摘いただきはっきりと認識できました。 職業を絞り込みすぎず、もう一度思考をフラットにして適職を探しを始めてみたいと思います。紹介頂いた御本も参考にさせていただきます。 貴重なお時間を頂き本当にありがとうございました。