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励起発光の仕組みは?

原子が励起光によって発光する場合、 具体的にはその原子のもつ電子が励起光を吸収して励起し、 高軌道に登り、すぐ元の軌道に落ちる時にその落差分の エネルギーを蛍光として放出する。  では、原子でなく蛍光色素という物質の場合は、励起光 を吸収するのは、どの電子なのか?それとも分子全体? そしてその後、どうやって蛍光を出すのか?  ご存じの方、よろしくお願い致します。

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  • phosphole
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回答No.1

質問でお書きになっている原子の電子励起→蛍光発光のプロセスについての説明をそのまま使って、”原子”を”分子”(あるいは蛍光色素分子とより具体的に書いても良いですが)に置き換えればOKです。 分子の場合、たいていは一番エネルギーの高い軌道(HOMO)の電子が光を吸収して励起され、より高い準位の空軌道に上がります。そのあと、ほとんどの場合は、電子はエネルギーを熱(振動)の形で失い、元々の分子において最も低い準位の空軌道(LUMO)まで落ちてきます。ここから、下の軌道に落ちるときに、落差分のエネルギーが蛍光として出ます。 なお、わざわざ”蛍光色素”とか”発光材料”と言ったりするのは、分子の場合は必ずしも蛍光として最後のステップの落差を解消しないからです。特に、我々が分子の性状を調べるときに使う溶液の状態では、落差分のエネルギーは、周りの溶媒分子との衝突などのプロセスによって散逸してしまい、蛍光として決まった形で取り出すことはできません(蛍光失活、クエンチングといったりします)。固体状態においては、密接した分子間でエネルギー移動が容易に起こるため、やはり励起状態のエネルギーは散逸して発光として取り出すことはできません。蛍光色素、発光体として使われている色素は、こうした問題をクリアしたものです。 なお、原子の場合は普通はガス状態での実験になるので、分子間衝突による失活の影響は、上記の問題はあまり影響を及ぼしません。

akmyu
質問者

お礼

やはり、吸収と発光を担うのは電子なのですね。ありがとうございました。

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