(1)
n≧2となる自然数nに対して
f_n:[0,1]→R
0≦x≦1/n→f_n(x)=(n^2)x
1/n<x<2/n→f_n(x)=-(n^2)x+2n
2/n≦x≦1→f_n(x)=0
と関数f_nを定義する
関数族{f_n|自然数n≧2}が
ある関数fに一様収束すると仮定すると
1>ε>0となる
任意のε>0に対して
ある自然数n_0が存在して
n>n_0となる任意の自然数nと
任意のx∈[0,1]に対して
|f_n(x)-f(x)|<ε/2<1/2
だから
m>n_0となる任意の自然数mに対して
|f_m(x)-f(x)|<ε/2<1/2
だから
|f_m(x)-f_n(x)|≦|f_n(x)-f(x)|+|f_m(x)-f(x)|<ε<1
↓
∀m>n_0,∀n>n_0,∀x∈[0,1]→|f_m(x)-f_n(x)|<ε<1…(a)
となるが
一方
この自然数n_0に対して
n=n_0+1
m=n^2
x=1/m
とすると
0<x=1/m=1/n^2<1/n<1
m>n_0,n>n_0,x∈[0,1]だから(a)から
|f_m(x)-f_n(x)|<ε<1…………(b)
f_m(x)=f_m(1/m)=m^2/m=m
f_n(x)=f_n(1/m)=f_n(1/n^2)=n^2/n^2=1
だから
|f_m(x)-f_n(x)|
=|m-1|
=|n^2-1|
=|(n_0+1)^2-1|
=k(k+2)
≧3
これと(b)から
|f_m(x)-f_n(x)|≧3>1>ε>|f_m(x)-f_n(x)|
となって矛盾するから
関数族{f_n}はいかなる関数にも一様収束しない
(2)
f:R×(R≧0)→R
f(x,y)=√y
dy/dx=f(x,y),y(0)=0……(*)
1)
任意の正数ε>0に対して
y=0
z=1/(4ε^2)
とすると
√y=0
√z=1/(2ε)
|f(x,y)-f(x,z)|=|√y-√z|=|y-z|/|√y+√z|
|f(x,y)-f(x,z)|/|y-z|=1/|√y+√z|=2ε>ε
|f(x,y)-f(x,z)|>ε|y-z|
だから
f(x,y)はyに関して局所リプシッツ連続でない
2)
定数c≧0に対して
y_c:R→(R≧0)
x≦c→y_c(x)=0
x>c→y_c(x)=(1/4)(x-c)^2
と関数y_cを定義すると
0≦c→y_c(0)=0
x>c→(y_c)'(x)=(1/2)(x-c)=√{y_c(x)}
x≦c→(y_c)'(x)=0=√{y_c(x)}
だからy_cは(*)の解である
(3)
f,g,uは区間I上の連続関数で
x∈I→g(x)≧0
{x_0,x}⊂I
x_0<x
u(x)≦f(x)+∫_{x0~x}g(t)u(t)dt
とする
x_0≦t≦s≦xに対してg(s)≧0
↓
∫_{t~x}g(s)ds≧0
↓
exp{∫_{t→x}g(s)ds}≧1
↓
∫_{x0~x}g(t)u(t)exp{∫_{t→x}g(s)ds}dt≧∫_{x0~x}g(t)u(t)dt
↓
f(x)+∫_{x0~x}g(t)u(t)exp{∫_{t→x}g(s)ds}dt≧f(x)+∫_{x0~x}g(t)u(t)dt≧u(x)
↓
u(x)≦f(x)+∫_{x0~x}g(t)u(t)exp{∫_{t→x}g(s)ds}dt
f(x)=0
u(x)=1
x0=0
g(t)=1
x=1
とすると
u(x)=1≦1=f(x)+∫_(x_0→x)g(t)u(t)dt
u(x)=1≦e-1=f(x)+∫_(x_0→x)g(t)u(t)exp{∫_(t→x)g(s)ds}dt
は成り立つけれども
u(x)=1>0=f(x)exp{∫_(x_0→x)g(t)dt}
だから
u(x)≦f(x)exp{∫_(x_0→x)g(t)dt}
は成り立たない
(4)
dy/dx=y
y0(x)=a
yn(x)が定義されたらy(n+1)(x)を次式で定義する
y(n+1)(x)=a+∫{0~x}yn(x)dx
から
y1(x)=a+∫{0~x}adx=a+ax
y2(x)=a+∫{0~x}(a+ax)dx=a+ax+ax^2/2
y3(x)=a+∫{0~x}(a+ax+ax^2/2)dx=a+ax+ax^2/2+ax^3/6
…
だから
yn(x)=aΣ{k=0~n}x^k/k!
だから
y=lim_{n→∞}yn(x)=aΣ{k=0~∞}x^k/k!=ae^x
∴
y=ae^x