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肢芽発生におけるレチノイン酸とZPAの作用

高校生物の問題集に載っていた問題の解答が分かり難かったので、 説明をお願いしたいです。 問題 写真の図Cについて レチノイン酸を染み込ませたビーズを図Cの位置に移植すると7本の指をもった肢が形成された。どのような指が形成されたと考えられるか。 肢芽前方から順にIIか~IVの記号で答えよ。 解答 II,III,IV,IV,III,III,IV 解説 中央よりもやや前方よりと後方にレチノイン酸濃度が高いところが現れます。 どうしたらあのような解答が出てくるのかわかりません。 私なりの解釈では、 ZPAとレチノイン酸の移植箇所がIVになるとして、 レチノイン酸ビーズは前方から II III IV(レチノイン酸位置) III II の順に濃度勾配していて、 ZPAは前方から II III IV(ZPA位置) の順に濃度勾配して、 これを結合させて、7本の指をもたせると、 II III IV(レチノイン酸位置) III II+II=IV III IV(ZPA位置) となり、解答はII,III,IV,III,IV,III,IV になるとおもうのです。 やはり解答の方が正しいのでしょうか。 だとすると、どういう風に考えると解答のような答えになるのでしょうか。 わかる方がいらっしゃいましたら、教えてください。

みんなの回答

回答No.1

II+II=IVとの考えは、見かけの足し算でのみ成立しますが、実際の制御を説明できているとは言えません。指につけられたII、III、IVのナンバーは親指から順に第I指…と名付けられます。ここでは、「偶然にも」ZPA領域に近い指のナンバーの数が「大きい」からといってこの数字を「足し算」することに生物学的な意味はありません。指のナンバーに対する加法の法則はそれを裏付ける根拠に乏しいと言わざるを得ないからです。 次のポイントを整理しましょう。 ・ZPA領域から放出される分化誘導物Xが放出される。 ・ZPA領域を中心として近い領域でXの濃度が高くなり遠い領域ほどXの濃度が低くなる「濃度勾配」が存在する。 ・Xの濃度が高い領域から順に第IV肢、第III肢、第II肢が形成される。 ・本来のZPA領域と移植領域に挟まれる部域と本来のZPA領域から近い移植領域では、双方のZPAから供給される「Xが加算的にはたらく」、すなわち、双方のZPAから放出される「X濃度は和」になると考え、移植された点および挟まれた領域内では濃度の薄い領域が存在しないとする。 この理由で II III IV 移植領域付近 加算の結果IV形成領域は広くあらわれる IV 移植領域付近 加算の結果IV形成領域は広くあらわれる III 加算の結果III形成領域も広くあらわれる III 加算の結果III形成領域も広くあらわれる IV 本来のZPA領域 モルフォゲンとよばれ、どんな分子か研究が続けられていた物質Xは、動物の形態形成制御において重要な多くの生物に共通する遺伝子が活性化して形成されることがわかっています。SHH(Sonic HedgeHog)と呼ばれる分子です。この名前から興味がわけば調べてみて下さい。

nolifenomusic
質問者

お礼

お礼が遅れてしまい申し訳ありませんでした。 単なる足し算ではないといことですね。 本来のZPA領域からのx濃度を考慮することで 移植領域付近では加算の結果、形成領域が広く現れると考えると、 解答の答えに納得できます。 shhについてはいくつか以前に問題を解いたことがありましたので、 今回の問題と関連付けて復習をしました。 丁寧な説明ありがとうございました。