前回の質問を読んでいないのですが・・・。回答が間違っていたのかどうかはともかくとして、認識された結果は間違っていますよ。
一般に脳と心臓以外は全て網目状だからどっちにも流れるなら、人の体の血液は重力によって、全て下に落ちてしまいます。考えてみてください。コップに水を注いだときに、コップの水がコップの中に均質に広がることはありません。水は必ずコップの底にたまる物なのです。だから、もし脳と心臓以外は網目状でどちらにも流れるなら・・・。あれっと感じるでしょう。どちらにも流れることが出来る箇所があると、そこは酸素の供給が滞る原因になります。毛細血管にバイパスする場所があることと、流れがどちら方向に進むかは基本的には同義ではありません。
基本的には動脈方向から静脈方向に近い方に血は流れますので、逆転することは、よほど病気などがなければ、普通はないと考えてください。即ち原則は一方通行です。
一般に、血液の流れは原則として一つの方向に流れています。ただし、毛細血管の一部は迂回路をいくつかもっていることがあり、一部がふさがっても他の血管でバイパスが出来ることがあります。ただ、流れる方向は常に同じ方向です。これを間違ってはいけません。よどみや滞留などが起きる場所や、詰まる場所は、それぞれ病気としての名称があり、滞留が起きてこぶが出来る現象を、瘤(りゅう)と言います。これが、動脈(心臓から血液を各部に送り出す血管)に出来ると動脈瘤、静脈(各部から心臓に送り返す血管)に出来ると静脈瘤といいます。
血管が詰まる現象は、梗塞(こうそく)と言います。
血液が心臓という体の上部から送り出され、心臓に戻ってこれる理由は何故かご存じですか?
それは、静脈には逆流弁が備わっているためで、一部の箇所では筋肉の動きを利用してその弁の動きをコントロールしています。それによって、上に血液を押し出す力が働くのです。
血液の流れは基本的に一方の方向へ進みます。ただ、滞留や逆流がどこかで発生すると、それは病気のシグナルとなります。覚えておいてください。
尚、心臓はポンプの役割をしているため、血液は動脈と静脈のポンプが左右に分かれています。
いわゆる右心と左心と呼ばれる部屋があるのです。その間には厚い壁があり、中隔と言われます。
これがなかったり、破れてしまう病気を心室中隔欠損症と言います。
心臓病の一つで、血液の流れによどみが発生しやすくなるため、疲労や代謝不良の原因となります。
生まれたときなどにそれの症状があると、大人になるまでに死に至るケースが多くあります。(だから、心臓手術が必要になるのです)
なぜ中隔が壊れるとダメかというと、一言で言えば動脈と静脈は送り迎えの専用通路だからです。送りの通路と、迎えの通路の間に穴があると本来は迎えに行く側の血液が混じってしまうため、汚れた血液と綺麗な血液が一緒になってしまうことがあります。結果的に、十分な栄養が全身に行き届かなくなったり、元々、静脈の方が下肢から血液を重力に逆らって押し戻す必要があり血圧が高くなるのですが、動脈に静脈の血液が入りやすくなり、静脈の流れが遅くなることもあるのです。
最後は脳についてです。
脳梗塞や脳動脈瘤(静脈瘤)破裂になりやすい血管があるのは、ご存じでしょうか?
その血管は、実を言えば人間以外の生き物では脳梗塞や瘤破裂になりにくいことが分かっています。理由は何か、元々、血管の破裂原因となる因子は、高血圧とされており、最もそれに影響を与えるのは、塩分と加齢になります。年齢が高くなれば、徐々に血管が硬くなり弾力が無くなるため、破れやすくなるのです。そして、塩分が多いと、浸透圧を保つために多くの水分を必要とし、血圧が上がります。
人の場合は、必要塩分量が実は一般の人が想像するより少なく、現在の食生活は塩分過多なのです。そのため、瘤が出来やすく、破裂しやすいのです。
さらに、梗塞についても同様です。これに加えて、脳のある部位の血流量が人類はとても高く、その割に血管は細いという場所があります。それが、言語と運動を司る場所です。この箇所は血管の太さの割に、血流量が多いのです。そのため、脳障害に至る病気が人に発生しやすいとされているのです。
尚、梗塞が起きればすぐに死ぬわけではありません。小さな小さな血管なら、他がカバーし影響は無いこともありますし、下肢などであれば、死ぬことはないでしょう。詰まった場所から先の足が動かない痛い、感覚がないなどの症状になります。病気として発症する梗塞という病気は、原則大きな代替の利かない血管が詰まることで発症します。その中でも、梗塞を起こすと肉体が死ぬほどのダメージを受けるのが、ポンプの役割をする心臓に栄養を送る血管が詰まる場合(心筋梗塞)と、頭脳である脳の主要な血管が詰まる脳梗塞です。
尚、動脈が綺麗、静脈が汚い血液というのは、実際に汚れているわけではありません。
これは、こどもなどに教えるのに分かりやすい言い回しとしてよく使われる手法で、血液の流れが原則一方通行であることを示すものとなります。流れが逆転する箇所も極小毛細血管まで合わせると絶対に無いわけではありませんが、原則として流れる方向は、外的な何らかの条件や影響が無い限りは、ありません。
お礼
>一般に、血液の流れは原則として一つの方向に流れています。 と言うことは、わかりました。 そして、網目状の血管も一方に流れていることもわかりました。 私の疑問ですが、例えば、脳梗塞は血管の一部が塞がり、そこから先の血管には血液が行かなくなり、やがて、梗塞部分から先の細胞は壊死するそうです。 血管は、2つに枝分かれし、またも2つに枝分かれしているのですから、先にゆけば行くほど広範囲になり、壊死部分は大きくなります。 そこで仮に、脳も網目状の血管ならば迂回してその先にも血液は行き渡ることになります。 例えば、A・B間が梗塞状態でも、A地点からC地点を経由してB地点に行けるならば、B地点から先の血管にもダメージはないと思います。 脳と心臓だけが、網目状でないことに疑問があります。 この点を教えて下さい。