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国の借金は本当に将来世代へのツケになるのか

国の借金が将来世代へのツケだと言う人がいますが、以下の理由よりこの表現に疑問を感じます。 (1)過去の国の借金を国民の税金で返した例がない (2)多くの国で、国の借金は増加を続けているが、ほとんどの場合、名目GDP比でみると増えていない。日本はGDP比も増えているが、内閣府の予測だと今後はGDP比はほぼ一定になるとのこと。 増税など全くしなくても、経済成長で名目GDPが増え、その増加速度が国の借金の増加速度と同程度であれば、借金のGDP比は増えませんから、将来世代へのツケということにならないと思いますが如何ですか。

みんなの回答

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.21

> 結構、通貨発行益にこだわりますね それはそうでしょう。税以外に国債を返す原資として提示されたものは、通貨発行益だけなんですから。 > 結構短期国債を多く持っていて、その利回りは0,6%などよりかなり低いそうです。 日銀のB/S上保有する長期国債は22年度末(59.1兆円)から25年度上半期末(126.1兆円)まで、やはり2倍以上増えています。67兆円増えているのに、国債の利払いの受け取りは相応には増えていません。 因みに短期国債を多く持っているのは事実ですが、長期国債と短期国債の比率はほぼ75%で変わっていません。 > 25年度上期の国債利払いによる利益は3500兆円だそうです。 GDPの7倍もの利払い費を国が日銀にしたというのは、どう考えてもおかしいのですが。 3500億円なら、年額に直すために2倍すれば7000億円=0.7兆円で、前回の回答で言及したとおりです。 これらの情報は日銀の財務諸表を見れば簡単に入手することができます。 それから、一生懸命国庫納付金を書いていますが、横に国債の利息収入を並べてみたらすぐに分かりますが、国庫納付金の増減と利息収入の増減はほとんど関係がありません(全く関係がないわけではないのですが)。利息収入は0.6兆円~0.7兆円程度で安定しており、例えば19年度から20年度の半減のような大きな動きはしていません。 > この議論ではプライマリーバランスは全く関係ないと思うのですが、違ってますか。 === 短期的にはGDP比で国債残高が減る、というのはその通りですし、それについては前回の回答でも「少なくとも短期的には国債のGDP比が減った」としていますね。 <略> 質問者氏がモデルを操作した結果 > 財政拡大で景気回復なら、プライマリーバランスどころか財政黒字ですら可能 と言ったのですから、それを示して下さい。それとも、可能なのは間違いなのでしょうか。 === だからセッティングを示せ、といっているんですが。 これについて質問者氏は > これはNEEDSを走らせたらそうなったということで、これを証明するためには、目の前で走らせてみるしかないです。 なんだか小保方氏の「私がやったら出来たんです」と同じようなことを言っています。 私には、公共事業の結果としてのGDP増大とそれによってもたらされる税収増を比較した場合に、税収増の方が大きくなるとは全く信じられませんからね。 例えば、公共事業以外に経済成長を仮定していたりしているんだろうと思いますが。 公共事業を行っている間の短期的なGDP比での国債減はあり得ますし、その点については同意しますが。 因みに理論的には、短期的な政府債務のGDP比は政府乗数の逆数までは減ります。例えば1兆円の公共投資が3兆円のGDP増加をもたらすなら、国債のGDP比率は33%まで減ります。もっとも、政府乗数が3だとし、1年間に全部の効果が出尽くすとすれば、100%を切るまでに単年度で250兆円ほど国債を出せば足ります。GDPの半分程度です。 > その2倍の規模で数年続ければ、あとはインフレは自律的に継続したはずです。 少しばかり話を置き換えれば、こういうことです。 ダイエットのためにダイエット食品を買った。使い始めの時期は体重が減ったけれどもすぐ減らなくなるし、かなり高額で他のところにも負担が来、止めればすぐにリバウンドもしたから「全然減らないじゃないか」と文句を言ったら「もっと大量に、長期間食べ続ければ、止めても体重が減り続けますよ」と言われた。 失敗し続けても「量や期間が足りなかった」「もうちょっと多く、もうちょっと長くつづければ」と言っているわけですから、詐欺みたいな話ですね。 > 社会保障費も増えるでしょう。社会保険料も増やします。賃金が増えますから、自動的に国民は富裕層の区分に入ってきて税率が上がり、所得税収は加速度的に増加します。 GDPが増えれば税収が増えるのは当然ですが、インフレになれば社会保障費などの歳出も増えます。どちらの伸びが大きいかは一概には言えません。ただし、実質ベースでの負担率が大きく変わらないなら、プライマリーバランスに対する影響はほとんどないでしょう。 高齢化まで考慮に入れれば、完全に社会保障費の増大の方が大きくなります。 > 私ならIT技術への投資を最重点にします。ロボットがあらゆる能力で人間を追い越します。農業のロボット化、あと20~30年程度で、人間が行っている仕事の半分程度はロボット(IT)に置き換わります。 そういった実現していない技術を前提として経済政策の試算を行うのは、とらぬ狸のなんとやら。 やるな、だとか、ムダだ、だとか言う訳ではありませんけれども、それを当てに財政を考えるのは間違いです。

karaokeppp
質問者

お礼

>それはそうでしょう。税以外に国債を返す原資として提示されたものは、通貨発行益だけなんですから。 誤解を生じさせて申し訳ありませんが、私が「国債を返す」と言っているのは、国債残高の絶対値を減少させようというのではなく、債務のGDP比を減らすという意味です。だから1円も返さなくても、戦後の日米のようにインフレで目減りしていけば(債務のGDP比がへれば)返したと表現したわけです。それでは返したことにならないというならその通りです。正確には「債務残高を実質的に減らす」ということになるでしょう。つまり原資は不要です。そうするとプライマリーバランスの話になるし、日銀の国庫納付金に話が戻ります。 理論的には「インフレで債務のGDP比は減るわけがない」のでしょうか。だったら、その理論は間違いだと思います。インフレが進んでも債務のGDP比が200%以上にまで増え続ける国などありませんから。考えてみて下さい。インフレが進んでいる国に、だれがそんな大金を貸しますか。日本はデフレだから貸すのですよ。デフレだと貸し手が得しますね。返してもらう頃には、金の価値が上がっているのですから。日本も一旦デフレから脱却したら、もうそんな大金を貸す人はいなくなり、国債を売る人が増え、日銀は最後の買い手として買いまくるしかなく、インフレは続きます。 >それから、一生懸命国庫納付金を書いていますが、横に国債の利息収入を並べてみたらすぐに分かりますが、国庫納付金の増減と利息収入の増減はほとんど関係がありません(全く関係がないわけではないのですが)。利息収入は0.6兆円~0.7兆円程度で安定しており、例えば19年度から20年度の半減のような大きな動きはしていません これは、鋭い指摘です。何かおかしいですね。月曜日に日銀に再度電話して調べます。 平均金利×国債保有額が金利の合計だとし、この積が一定になるように平均金利が動いたのでしょうか。 >例えば1兆円の公共投資が3兆円のGDP増加をもたらすなら、国債のGDP比率は33%まで減ります そこまでいかなくても、1兆円の公共投資が0.8兆円のGDP増加をもたらすだけでも、債務のGDP比は125%にまで減るわけでしょう。債務のGDP比が200%ということは、それを減らすためのハードルは低いです。ましてや債務のGDP比が400%にもなれば、どんな政府支出をしても、減っていきますよ。再度繰り返しますが、政府がどんどんカネを使ってインフレになっている国は、債務のGDP比は200%以上になんかなっていません。この事実が証明することは、債務のGDP比は200%を超えてどんどん増えていくようなモデルは間違いだということです。 >少しばかり話を置き換えれば、こういうことです。 ダイエットのためにダイエット食品を買った。使い始めの時期は体重が減ったけれどもすぐ減らなくなるし、かなり高額で他のところにも負担が来、止めればすぐにリバウンドもしたから「全然減らないじゃないか」と文句を言ったら「もっと大量に、長期間食べ続ければ、止めても体重が減り続けますよ」と言われた。 失敗し続けても「量や期間が足りなかった」「もうちょっと多く、もうちょっと長くつづければ」と言っているわけですから、詐欺みたいな話ですね。 話を置きかえて頂きまして有り難うございます。 インフレに関しては、やはりマインドが重要なのではないでしょうか。日本はデフレが続いたために、日本人の心の中にこのままデフレは続いていくのではないかという気持ちがまだあるのだと思います。だからこそ10年物国債の金利が0.6%を割っている。2%のインフレ目標が実現するとは思っていませんね。終戦直後はどうだったでしょう。皆さんがものすごいインフレが進むと信じていました。だから、一刻も早くお金を物に変えようとして、カネの流通速度が速くなり、インフレが加速した。しかし、ドッジが米国からやってきて、インフレを止めろと言ったら、ピタリと止まった。 第一次世界大戦のドイツのインフレのときもそうでした。インフレ時には、国民はこれからもインフレが続くと信じて、それに合わせた行動を取っていたからインフレはどんどん続いたが、国が財政健全化を打ち出したら、猛烈なインフレもピタリと止まった。国民は政府が何をやるかを見てますよ。財政健全化が最優先課題だ、財政規律は守らねばならぬなどと言っていたら、いつまで経ってもデフレは終わらない。そこに私のような積極財政論者が総理になって財政健全化などどうでもよい、財政規律は守らない、日銀にお金を刷らせてどんどん使っていくなどと宣言したら、国民はびっくりして、一気にお金が動き出しますよ。ましてや大規模景気対策を何年も続けたらなおさらです。10年物国債を0.6%の金利で買う人などいなくなるでしょう。暴落する国債を日銀は買い支えるしかありません。デフレ脱却など簡単です。そうなればインフレが進み、債務のGDP比など一気に減ってきます。インフレの自立的継続は間違いありません。これは詐欺ではないです。 この反論としてドーマーの定理が登場するでしょうが、日銀に買われた国債の金利は国庫納付金として返ってくるはずです。ドーマーの定理は成り立ちません。この点は月曜日に日銀に電話して聞きますので少々お待ち下さい。

  • at9_am
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回答No.20

> >あるということであれば、誰がそれを受け取っているのですか? > 国民が受け取ります。 ますます意味が分からないのですが、それをどうやって既に発行済みの国債償還に使うのですか? > 再度日銀に電話してみて、そこで聞いたことを書きます。 不思議なことを書いていますね。 現先は今やっていないのはその通りですが、日銀の財務諸表を見ると国債の残高は平成22年度末の77.3兆円から25年度上半期末167.7兆円まで2倍以上に増えていますし、金利自体(市場金利ではなく利払い費÷国債残高)もそれほど変わっていませんが、利払いを受けた金額は年額で0.6兆円~0.7兆円程度で横ばいです。 利払いを受けているとしたら、これは一体全体どういうことでしょうか? 90兆円にも及ぶ国債の買い入れによる利払い費を受けているとしたら、国債からの利払い費の増分が年額で0.1兆円(0.1%。平残ベースでは0.2%)となっている、つまりそれ以前から持っている国債の利率(77兆円に対して0.6兆円≒0.8%)、市場での国債利回り0.6%、利払い費÷国債残高≒1.7%よりも著しく低い金額になっているのは、一体全体どういうことなのでしょうか? どちらにせよ、この利払いは「通貨発行益とは無縁」だそうですから、特に関係はないのでこれ以上突っ込んで考えませんけれどもね。 > GDPはそんなに増える必要はありません。<略> > 財政赤字か黒字かといえば、それは税収がどうなるかを詳細に計算する必要があります。 短期的にはGDP比で国債残高が減る、というのはその通りですし、それについては前回の回答でも「少なくとも短期的には国債のGDP比が減った」としていますね。 問題となっているのはその時のプライマリーバランスです。 5兆円のマイナスと経済浮揚による税収増のどちらが大きいですか? 2.5兆円しかGDPは増えていないのに5兆円以上税収が増える、というのは、あり得ません。理論的にはGDPの100,000%でも税を課すことはできますが、実行可能かは別問題ですからね。 質問者氏がモデルを操作した結果 > 財政拡大で景気回復なら、プライマリーバランスどころか財政黒字ですら可能 と言ったのですから、それを示して下さい。それとも、可能なのは間違いなのでしょうか。 > 日経NEEDSだけに頼るのは問題ですので、現在別なモデルでも確か見ようとしております。どのモデルを使っても、日本経済を活性化させるシナリオは見つけられます。 どのようなモデルでも、例えば経済成長率は外から与えますし、金利やインフレ率を外生変数としてコントロールすることも可能ですから、例えばGDP成長率が名目で10%、インフレ率が1%、金利は0.1%、などというシナリオを勝手に作ることは簡単にできます。 或いは、限界消費性向が突如向上して0.95になる(現在の日本は大体0.8程度)、などのパラメータを設定するだけでも、為替レートや原油価格を弄るのも、色々とやろうと思えばできるでしょう。 それこそ、新潟沖に原油が出て日本政府に税外収入が大幅に出たとしても、山梨で大規模な金脈が発見されたとして大幅な税外収入が恒常的に生じたとしても、社会保障技術の発展により社会保障費が大幅に低く抑えられるようになったとしても良いです。 しかしながら、それらは実現する手段がないか、現実に立脚していないため、画餅か妄想に過ぎません。 > インフレは一度起きると、無理に景気対策をしなくても、自律的に継続します。 少なくとも過去20年間の日本では妥当ではないですね。 また、好況化において恒常的なインフレが起こっているならば、実質金利がプラスになる以上、名目金利がインフレ率よりも高くなり、したがってプライマリーバランスがゼロでも金利とインフレ率の差の分だけGDP比で国債残高が増えます。 また、インフレになると社会保障費をはじめとする財政負担も増えます(特に高齢者・医療関連)。なので、インフレであったとしても、それだけではプライマリーバランスにはほとんど影響がありません。 > >因みに言えば、少なくとも理論的には、<略>少なくとも中長期的には公共投資がGDPに対してマイナスの影響を持つこともあり得ます。 > 大規模財政拡大によってデフレから脱却できれば、名目GDPは上昇し、賃金も上昇、税収も増えると思っていますが・・・。 その辺りは「理論的には起こりえる」だけなので、日本でそれが起こるとは私も思っていません。 ただし、例えば公共事業の効果で支出額以下しかGDPが増えないというモデルであってもそれが適切に推定した結果であるなら問題ではないとは思います。

karaokeppp
質問者

お礼

有り難うございました。

karaokeppp
質問者

補足

>ますます意味が分からないのですが、それをどうやって既に発行済みの国債償還に使うのですか? 結構、通貨発行益にこだわりますね。分かりました。日銀と政府を一体として考えたらどうでしょう。政府が国債を発行し銀行経由で日銀が買い取る。この場合は政府+日銀としては、通貨発行益を得たことになりますよね。更に日銀が持つ発行済みの国債の償還は政府が借換債を発行し日銀に引き受けてもらいます。このときは国会の承認なして引受するおとは許されています。つまり、事実上の債務の繰り延べを永遠に行うだけですからコンソル債と同じです。 >利払いを受けているとしたら、これは一体全体どういうことでしょうか? 90兆円にも及ぶ国債の買い入れによる利払い費を受けているとしたら、国債からの利払い費の増分が年額で0.1兆円(0.1%。平残ベースでは0.2%)となっている、つまりそれ以前から持っている国債の利率(77兆円に対して0.6兆円≒0.8%)、市場での国債利回り0.6%、利払い費÷国債残高≒1.7%よりも著しく低い金額になっているのは、一体全体どういうことなのでしょうか? はい。さっそく日銀に電話して聞きました。政策委員会室の白鳥さんが教えて下さいました。結構短期国債を多く持っていて、その利回りは0,6%などよりかなり低いそうです。これは白川さんの遺産でしょうか。25年度上期の国債利払いによる利益は3500兆円だそうです。でも、黒田さんは長期も買ってますから、これからは増えていきますね。ちなみに今までの国庫納付金は 2005 17年度  3171億円 2006 18年度  7414億円 2007 19年度  6087億円 2008 20年度  2552億円 2009 21年度  3487億円 2010 22年度   443億円 2011 23年度  5026億円 2012 24年度  5472億円 2013 25年度前期  4006億円  経常利益は6021億円 米国のFRBの国庫納付金は6~7兆円程度だったと思いますし、日銀ももっと儲けなければならないですね。 >短期的にはGDP比で国債残高が減る、というのはその通りですし、それについては前回の回答でも「少なくとも短期的には国債のGDP比が減った」としていますね。 問題となっているのはその時のプライマリーバランスです。 前回の議論ですが 債務のGDP比が1000兆円÷480兆円=2.08333 としましょう。5兆円の支出で2.5兆円GDPが増えたとし、税収は全く増えなかったとしても(1000+5)÷(480+2.5)=2.0829015 ですからすでに債務のGDP比は減っています。 と言いました。この議論ではプライマリーバランスは全く関係ないと思うのですが、違ってますか。5兆円の支出で2.5兆円以上GDPが増えれば、すでに債務のGDPは減ってきます。税収増がゼロでも債務のGDP比は減ります。増税も不要です。 >質問者氏がモデルを操作した結果 > 財政拡大で景気回復なら、プライマリーバランスどころか財政黒字ですら可能 と言ったのですから、それを示して下さい。それとも、可能なのは間違いなのでしょうか。 これはNEEDSを走らせたらそうなったということで、これを証明するためには、目の前で走らせてみるしかないです。ちなみに、宍戸駿太郎氏のDEMIOSでも同じ結果が出たと聞いております。 >どのようなモデルでも、例えば経済成長率は外から与えますし、金利やインフレ率を外生変数としてコントロールすることも可能ですから、例えばGDP成長率が名目で10%、インフレ率が1%、金利は0.1%、などというシナリオを勝手に作ることは簡単にできます。 NEEDSでは経済成長率やインフレ率を外生変数にすることはできません。短期金利は外生にできますが。そうでないと実現不可能な現実離れしたシナリオを作ってしまうことになると思います。内閣府のモデルではどんなシナリオでもできるようになっているのでしょうか。GDP成長率が名目で10%、インフレ率が1%ということであれば実質9%成長で、よほど画期的な新発見があって生産が伸びたのでしょうね。この程度なら絶対不可能とも言えないかも? 私が行った試算は減税とか公共投資拡大とかという、ごくありふれた政策を行って債務のGDP比が減らせないかと調べただけで、新潟油田とかとい特別なものは一切入っていませんから今すぐにでも実現可能です。 >> インフレは一度起きると、無理に景気対策をしなくても、自律的に継続します。 >少なくとも過去20年間の日本では妥当ではないですね。 そんなことはありません。過去の景気対策は少なすぎたし、短すぎたということは、モデルの試算で明かです。10兆円とか20兆円とかを1~2年行っただけでは完全回復はできないということは、試算が示す通りです。その2倍の規模で数年続ければ、あとはインフレは自律的に継続したはずです。 >また、好況化において恒常的なインフレが起こっているならば、実質金利がプラスになる以上、名目金利がインフレ率よりも高くなり、したがってプライマリーバランスがゼロでも金利とインフレ率の差の分だけGDP比で国債残高が増えます。 日銀が国債を買い進めば、国庫納付金として国庫に返ってきます。 >また、インフレになると社会保障費をはじめとする財政負担も増えます(特に高齢者・医療関連)。なので、インフレであったとしても、それだけではプライマリーバランスにはほとんど影響がありません。 社会保障費も増えるでしょう。社会保険料も増やします。賃金が増えますから、自動的に国民は富裕層の区分に入ってきて税率が上がり、所得税収は加速度的に増加します。ブラケットクリープと言います。法人税も消費税ももちろん増大するわけです。地価も株価も暴騰でしょう。この20年間で失った1500兆円の資産価値は取り返すでしょう。社会保障費などそれに比べれば小さいです。もちろん社会保障制度改革は必要だとは思いますが。 >ただし、例えば公共事業の効果で支出額以下しかGDPが増えないというモデルであってもそれが適切に推定した結果であるなら問題ではないとは思います。 はい。公共事業だけに頼るべきではないと思っております。私ならIT技術への投資を最重点にします。ロボットがあらゆる能力で人間を追い越します。農業のロボット化、あと20~30年程度で、人間が行っている仕事の半分程度はロボット(IT)に置き換わります。むしろそのような世界にスムーズに移行できるようにするのが政府の役割だと考えます。今のままだとロボット技術が海外へ流れてしまう。

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.19

> >ではその通貨発行益が現代日本であると思いますか? > はい。あります。 あるということであれば、誰がそれを受け取っているのですか? 政府? 一般会計の予算にはありませんが。 日銀? 日銀の財務諸表にはありませんが。 一体全体、どこの誰が受け取っているのですか? 日銀の持つ資産の利息収入を通貨発行益と呼ぶことはありますが、質問者氏の言うような通貨発行益(つまり「明治政府は政府紙幣である太政官札を発行することによ」るような通貨発行益)はありません。 > 国債は日銀が買うのですから、利払い費は国庫に返ってきます。インフレが進んで金利が上がっても同じ事です。 現在行われているような現先による買いオペでは利息収入が存在しません。元々持っていた銀行に支払われます。 なので、上記のような「利払い」の意味でも通貨発行益はありません。 > 国債発行であって実際は紙幣も貨幣も発行しません。 何を当たり前のことを言っているのですか? その後のこともちょっと意味が分からないですね。 具体的な問題についても、既に#18で回答済みですし。 > 実際計算してみると、財政拡大で景気回復なら、プライマリーバランスどころか財政黒字ですら可能となります。 どういうセッティングでどのような計算をしているのか不明なので何とも言えませんが、政府が償還する必要のなく利払いも不要な国債を日銀に無制限に引き受けさせ、公共事業などに支出した場合、とでもいうのでしょうか。 それでもプライマリーバランスがプラスになるというのが分かりません。例えば政府が景気刺激策として5兆円を支出し、GDPが15兆円増えた、つまりGDP比で1%の公共事業を行い3%の成長を達成した(したがって少なくとも短期的には国債のGDP比が減った)として、税収が5兆円も増えるわけではない以上、自律的な景気拡大が行われなければ、財政として考えれば常に赤字になるはずなんですが。 もしかして、発行済みの国債まで償還や利払いを行わずに国債費をゼロにする、とでも考えているのでしょうか。財政は20兆円以上改善しますが、それでもプライマリーバランスが黒字化するのが分かりませんが。 > 内閣府の短期モデルの乗数では3年目からGDP比で増加に転じていないですよね。日経のNEEDSでも短期モデルと同じです。 短期モデルで3年目までしかなければ、4年目にGDP比で増加する場合であっても出てこないですからね。 また、日経NEEDSのモデルがどうなっているのかの詳細は知りませんが、通常の短期モデルでは長期モデルでは変動するはずの項目がいくつか定数として扱われますのでその影響もあるのでしょう。例えば内閣府の中長期モデルは人口動態をモデルに組み込んでいますが、日経NEEDSでは入っていなかったと記憶しています(人口動態が問題だといっているわけではないので念のため)。 > 最大の問題は、中長期モデルで公共投資を行ったとき名目GDPの伸びが異常に小さくなっていること 過去のデータから推定した結果ですが。勿論、データの期間が違えばパラメータの数値が変わるのは当然です。 公共投資を行った場合に名目GDPがマイナスにでもなれば問題ですが、そうでないならほとんど問題だとは思いません。 因みに言えば、少なくとも理論的には、公共事業を1兆円行った場合に名目GDPが1兆円以下しか増えないことも、貿易収支が悪化したりクラウディングアウトの可能性があるため、少なくとも中長期的には公共投資がGDPに対してマイナスの影響を持つこともあり得ます。

karaokeppp
質問者

お礼

>あるということであれば、誰がそれを受け取っているのですか? 政府? 一般会計の予算にはありませんが。 日銀? 日銀の財務諸表にはありませんが。 一体全体、どこの誰が受け取っているのですか? 国民が受け取ります。 政府が国債発行+日銀で資金を得てそれを減税に使ったとしましょう。政府や日銀には手元に現金は残っておらず、利益は国民に渡ったと言えますので。通貨発行益は国民が得たと言うことができます。借金が日銀に国債の形で残ったと言うかもしれませんが、永遠に借り換えを繰り返すのであれば、それは政府貨幣と変わりません。 >現在行われているような現先による買いオペでは利息収入が存在しません。元々持っていた銀行に支払われます。 なので、上記のような「利払い」の意味でも通貨発行益はありません。 私が以前、日銀から教えてもらったことと食い違うので、再度日銀に電話してみて、そこで聞いたことを書きます。「主な買いオペは買い切りオペであり、現先による買いオペではありません。現先による買いオペは日々の資金需要の調整に使っているだけです。これは国債を担保に金融機関が短期の資金が必要なときに借り入れをしているわけで、もちろん金融機関は日銀に利子を払います。」 だってそうですよね。日銀から資金をタダで提供してもらってしかも国債の利子は金融機関が受け取るのであれば、そんなおいしい話はない。そんな話があればすべての国債保有者が現先買いオペを希望するでしょう。政府が払った利子は日銀を経由して国庫に返ってくるだけで通貨発行益とは無縁です。 >どういうセッティングでどのような計算をしているのか不明なので何とも言えませんが、政府が償還する必要のなく利払いも不要な国債を日銀に無制限に引き受けさせ、公共事業などに支出した場合、とでもいうのでしょうか。 NEEDSのモデルには日銀に国債を引き受けさせるかどうかというセッティングは行いません。例えば短期金利固定で公共投資を一定額増やすとどうなるかを計算しております。 >例えば政府が景気刺激策として5兆円を支出し、GDPが15兆円増えた、つまりGDP比で1%の公共事業を行い3%の成長を達成した(したがって少なくとも短期的には国債のGDP比が減った)として GDPはそんなに増える必要はありません。債務のGDP比が 1000兆円÷480兆円=2.08333 としましょう。5兆円の支出で2.5兆円GDPが増えたとし、税収は全く増えなかったとしても (1000+5)÷(480+2.5)=2.0829015 ですからすでに債務のGDP比は減っています。実際は税収も増えますからGDP比はもっと減ります。財政赤字か黒字かといえば、それは税収がどうなるかを詳細に計算する必要があります。 >また、日経NEEDSのモデルがどうなっているのかの詳細は知りませんが、通常の短期モデルでは長期モデルでは変動するはずの項目がいくつか定数として扱われますのでその影響もあるのでしょう。 日経NEEDSだけに頼るのは問題ですので、現在別なモデルでも確か見ようとしております。どのモデルを使っても、日本経済を活性化させるシナリオは見つけられます。 >因みに言えば、少なくとも理論的には、公共事業を1兆円行った場合に名目GDPが1兆円以下しか増えないことも、貿易収支が悪化したりクラウディングアウトの可能性があるため、少なくとも中長期的には公共投資がGDPに対してマイナスの影響を持つこともあり得ます。 大規模財政拡大によってデフレから脱却できれば、名目GDPは上昇し、賃金も上昇、税収も増えると思っていますが・・・。クラウディングアウトを防ぐのは日銀の役目ではないですか。日経NEEDSではクラウディングアウトは過去に起きてないから今後も起きないと仮定されていたと理解しています。 インフレは一度起きると、無理に景気対策をしなくても、自律的に継続します。それにより名目GDPは一定の割合で上昇を続け、債務のGDP比を一定の割合で減らし続けます。

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.18

> 一度に返しても、分割で返しても,増税ということは国民から一定程度のカネを取り上げること であるとすれば、取り上げられる国民は発行した世代と同じかそれより後の世代になるはずですから、国の借金は将来世代へのツケであるという点には質問者氏も完全に同意するはずですね。 また、経済への悪影響は増税の効果であり国債の返済の効果ではない、という点も再度指摘できますね。 > 例えば、明治政府は政府紙幣である太政官札を発行することにより通貨発行益を得ました。<略> > これらは通貨発行益だと理解しています。 通貨発行益とは何かという問いには答えていませんが、その理解で概ね正しいと思います。 ではその通貨発行益が現代日本であると思いますか? > 国債は増えましたが、それを日銀がお金を刷って買い取ったわけです。お金を刷ることは通貨発行で、事実上通貨発行益が生まれることになります。 生まれません。政府の借金が増えただけです。新規借入金を収入と認識すること自体がおかしいのです。 因みに、富士総研でいうところの「通貨発行益」は、政府通貨という償還のない永久債を政府が発行することにより、返済不要な借入≒収入としています。 当然ですが、返済の部分に目を瞑れば、政府が国債発行+日銀が通貨発行と同じことをやるわけですが、通貨の発行元が複数存在することにより金融政策を統一的に行うことができなくなる、しかも金融政策の都合ではなく財政上の問題で政府通貨を発行するということなので財政規律や通貨量調整に歯止めがなくなる、という大問題があります。 ところで > 国債は増えましたが、それを日銀がお金を刷って買い取ったわけです。お金を刷ることは通貨発行で、事実上通貨発行益が生まれることになります。 とありますが、その通貨発行益は誰が得ているのですか? 政府? 日銀? 少なくとも現行制度上では誰もえていません。 > 当然のことながら債務残高が増えれば増えるほど、歳出拡大による債務のGDP比の押し下げ効果は大きくなってきます。 国債の伸びは、プライマリーバランスの意味での財政赤字の他、利払い費が影響します。 当然のことながら、インフレが進めば金利が上がり、利払い費が拡大しますが、利率が名目GDPの伸び率より大きければプライマリーバランスが達成されていたとしても国債残高のGDP比は増加します。 国債残高が700兆円だったとして、GDPが名目で3%成長したとしても、21兆円以上の国債増加があればGDP比で残高が増えることになります。現在の国債の利率である1.5%程度(26年度予算ではもう少し高い)で13兆円から考えるとGDP1%相当の5兆円規模の財政拡大であれば、18兆円になり、マージンは3兆円しかありません。他に財政赤字要因がなかったとしても(インフレになれば社会保障費は増加するため、赤字要因はありますが)、単純計算では0.5%程度の利率増加でこの差は消滅してしまいます。 したがって、3年目からGDP比で再び増加に転じる、というのは、それほどおかしいとは思いません。 > 各種委員会や質問主意書等の形で質問をしております。 質問者氏は、小野氏であったり滝氏であったり、色々と忙しいですね。

karaokeppp
質問者

お礼

>ではその通貨発行益が現代日本であると思いますか? はい。あります。 >因みに、富士総研でいうところの「通貨発行益」は、政府通貨という償還のない永久債を政府が発行することにより、返済不要な借入≒収入としています。 国債も日銀に保有されていれば、利子も国庫に返ってきますし、償還に対しては借り換えを永遠に繰り返していけば永久債と変わりませんから、政府通貨と事実上同じです。 >当然ですが、返済の部分に目を瞑れば、政府が国債発行+日銀が通貨発行と同じことをやるわけですが、通貨の発行元が複数存在することにより金融政策を統一的に行うことができなくなる おや。国債発行であって実際は紙幣も貨幣も発行しません。日銀が電子的に処理しただけです。日銀券で国債を買うわけでもありません。「通貨の発行元が複数存在する」とは何のことでしょう。具体的にどのような不具合が生じますか。政府貨幣と事実上同じではありますが、実際に貨幣を印刷しようとしておりません。通常の買いオペです。 >> 国債は増えましたが、それを日銀がお金を刷って買い取ったわけです。お金を刷ることは通貨発行で、事実上通貨発行益が生まれることになります。 とありますが、その通貨発行益は誰が得ているのですか? 政府? 日銀? 少なくとも現行制度上では誰もえていません。 政府が国債発行+日銀で資金を得てそれを減税に使ったとしましょう。政府や日銀には手元に現金は残っておらず、利益は国民に渡ったと言えますので。通貨発行益は国民が得たと言うことができます。借金が日銀に国債の形で残ったと言うかもしれませんが、永遠に借り換えを繰り返すのであれば、それは政府貨幣と変わりません。 >国債の伸びは、プライマリーバランスの意味での財政赤字の他、利払い費が影響します。 当然のことながら、インフレが進めば金利が上がり、利払い費が拡大しますが、利率が名目GDPの伸び率より大きければプライマリーバランスが達成されていたとしても国債残高のGDP比は増加します。 国債は日銀が買うのですから、利払い費は国庫に返ってきます。インフレが進んで金利が上がっても同じ事です。実際計算してみると、財政拡大で景気回復なら、プライマリーバランスどころか財政黒字ですら可能となります。国債残高のGDP比はもちろん減少します。最後の買い手である日銀が買い続けている限り、国債価格は下がらず、金利は低いままです。インフレが進みすぎるなら預金準備率引き上げという手段もあります。 >国債残高が700兆円だったとして、GDPが名目で3%成長したとしても、21兆円以上の国債増加があればGDP比で残高が増えることになります。現在の国債の利率である1.5%程度(26年度予算ではもう少し高い)で13兆円から考えるとGDP1%相当の5兆円規模の財政拡大であれば、18兆円になり、マージンは3兆円しかありません。他に財政赤字要因がなかったとしても(インフレになれば社会保障費は増加するため、赤字要因はありますが)、単純計算では0.5%程度の利率増加でこの差は消滅してしまいます。 したがって、3年目からGDP比で再び増加に転じる、というのは、それほどおかしいとは思いません。 内閣府の短期モデルの乗数では3年目からGDP比で増加に転じていないですよね。日経のNEEDSでも短期モデルと同じです。最大の問題は、中長期モデルで公共投資を行ったとき名目GDPの伸びが異常に小さくなっていることです。こんなモデルは他にどこにもありません。ここが修正されると予測が現実にずっと近づきます。 >色々と忙しいですね。 はい。

  • at9_am
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回答No.17

> 1000兆円の借金を返済するには、大増税が必要となります。国民1人当たり800万円程度でしょうか。大部分の国民は預金等を全部使い切っても払いきれません。 なぜ40年もかけて積み上げてきた国債等を一度に返す話になっているんでしょうね? 意味が分かりません。 また、この後に続く話は、どう良心的に読んでも「GDPの200%規模の重税を課した場合の影響」であり、それ以上の話ではありません。 例えば新潟沖に油田が発見され1000兆円の利益が出たとして、それで国債等を全て返済できた場合、同じような問題が生じると思いますか? 生じるというのであれば、その問題は正に国債を返済したことによるものですが、生じないというのであればそれは増税の影響でしかありません。 極論でいってしまうと、質問者氏の論理では、国債を返すために戦争という手段があり、米ロを巻き込んだ核戦争を含む世界大戦を行うことにしてしまえば、1000兆円を返済するには人類滅亡が必要だということになってしまいます。 > 昭和恐慌の際、高橋是清は日銀の国債引受で通貨発行益を出しました。 質問者氏の世界ではそうだったんですね。 私を含めた多くの現代人の済むこの世界では、国債が増えただけです。税外収入ではありませんでした。 借入金を「収入だ」と認識するのは橋下氏もやっていたんですが、その程度の知的レベルでしかないのだと、寂しいばかりです。 ところで、質問者氏は通貨発行益とは何か、分かっていますか? どうも補足を見ているとかなり間違っている気がするのですが。 > 公共事業に限らないと思いますが、財政拡大で必ずGDPは増えます。短期的にも長期的にも増えますから、カンフル剤などではありません。短期間増やしただけなら、短期間しか効果はない 意味が分かっていて使っていますか? そういう、やっている間しか効果がない(根本的な解決ではない)ことをさしてカンフル剤というのですよ。 > それ以前は毎年乗数が発表されていました。 よく分かりませんが、改訂版を一回とカウントしているんですか? 別にそうカウントしたいのであればそれでも良いですが、例えば第二次改定と第二次再改定は乗数表を見れば分かりますが、乗数表のほとんどの数値は同じですよ? 違っている数値が一つくらいはあるのか、というレベルです。 > 例えば公共投資をGDPの1%だけ増やした場合、名目GDPはどうなるかですが<略> > 中長期モデルでは公共投資をしたって、景気はよくならないという主張です 短期の方は名目GDP1%の継続的な増加で、中長期の方はもう一方は実質GDPの1%の一年だけの増加という、全く別の試算を持ってきているため、全く意味のない比較をしています。 両者とも継続で見たとすれば、勿論その大きさは試算によって違いますが、GDPは増加しインフレとなり金利が上がることは共通しています。

karaokeppp
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質問者

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>なぜ40年もかけて積み上げてきた国債等を一度に返す話になっているんでしょうね? 意味が分かりません。 一度に返しても、分割で返しても,増税ということは国民から一定程度のカネを取り上げることですから、国民の可処分所得を減らし、景気を悪化させ、経済を収縮させることに代わりはありません。 >例えば新潟沖に油田が発見され1000兆円の利益が出たとして、それで国債等を全て返済できた場合、同じような問題が生じると思いますか? その通りで、1000兆円という巨額の利益を生む事業が見つかれば、国債の返済が進むと思います。しかし、近未来にそのような事業が見つかりそうもないので、別の方法はないものかと考えているわけです。 >ところで、質問者氏は通貨発行益とは何か、分かっていますか? そうですか。通貨発行益とは何なのでしょう。 例えば、明治政府は政府紙幣である太政官札を発行することにより通貨発行益を得ました。しかし、偽札も横行しましたので、1872年には、より高い印刷技術をドイツから取り入れ明治通宝を発行しました。西南戦争の勃発のため巨額の軍事支出を必要とし、通貨増発しインフレになりました。これらは通貨発行益だと理解しています。 >> 昭和恐慌の際、高橋是清は日銀の国債引受で通貨発行益を出しました。 >質問者氏の世界ではそうだったんですね。 私を含めた多くの現代人の済むこの世界では、国債が増えただけです。税外収入ではありませんでした。 分かりました。国債は増えましたが、それを日銀がお金を刷って買い取ったわけです。お金を刷ることは通貨発行で、事実上通貨発行益が生まれることになります。それで、財政支出を増やすことができ、大恐慌から世界最速で経済を立て直すことに成功し、世界的に高く評価されています。確かに、国債残高は増えましたが、その後のインフレで借金は目減りしていきました。急激に目減りさせるのか、ゆっくりと目減りさせるのかといえば、ゆっくり目減りさえた方がよいに決まっていますが、たまたまあのときは戦争に巻き込まれました。戦争は絶対に繰り返してはならないわけであり、戦争でなければ、借金は返せないと言うことでもありません。日銀に引き受けられた国債も償還に対しては、借り換えを繰り返していけば政府貨幣と同じ効果を持ちます。 以下は富士通総研の見解を引用します。私の見解はこれと一致します。 http://jp.fujitsu.com/group/fri/report/economic-review/200310/page11.html 現実に行われている通貨発行益の活用 このようにデフレが深刻化する中で、それを突破するための様々の大胆な提案がなされるようになっているが、実はここまで大胆な形ではないが、それに近いことが非常に緩やかな形で進められているのが現在の状況といえる。例えば、日本銀行が長期国債を買い進める一方、既に保有している長期国債の借り換えに応じれば、買い切りオペは、直接引き受けと実質的に変わらなくなる。 >よく分かりませんが、改訂版を一回とカウントしているんですか? 別にそうカウントしたいのであればそれでも良いですが、例えば第二次改定と第二次再改定は乗数表を見れば分かりますが、乗数表のほとんどの数値は同じですよ? 違っている数値が一つくらいはあるのか、というレベルです。 この乗数表に関し、各種委員会や質問主意書等の形で質問をしております。つまり、公共投資を増やした場合、債務のGDP比はどうなるのかという質問です。乗数表を比較してみます。      2007年中長期モデル 2010年中長期モデル 2011年短期モデル 1年目  -1.01         -1.65         -2.14 2年目  -0.22         -1.21         -3.17 3年目   0.78         -0.24         -3.82 4年目   1.78          1.08 5年目   2.64          2.43 となっています。債務のGDP比ですが。いずれの場合も公共投資を増やすと最初の1~2年は減少します。2007年中長期モデルでは3年目からは、増加に転じる。2010年モデルは3年目から増加、短期モデルはだんだん減少幅が拡大していきます。その他のシンクタンクのモデルでは短期モデルに近い乗数となっています。2007年に当時の安倍内閣に対してこの問題に関して行った質問主意書の答弁書(内閣衆166代62号)を次に示します。 ――――――――――――― 公共投資を継続的に増額するような景気刺激策を行った場合について、一定の仮定の下、これらの乗数表を用いて計算すると、御指摘のように、公債等残高の国内総生産比率は、当初の一年目及び二年目は低下するが、三年目以降上昇すると考えられ、中期的にみて財政健全化に寄与しない可能性があることが示されている。 ――――――――――――――――― 当然のことながら債務残高が増えれば増えるほど、歳出拡大による債務のGDP比の押し下げ効果は大きくなってきます。2010年の段階ですでに3年目まで押し下げ効果があるわけで、2014年に再計算すれば4年目まで押し下げ効果がある可能性があります。短期モデルや他のシンクタンクの乗数を比較すると更に「公共投資などの財政支出を増やせば、債務のGDP比が減少する」ということがはっきりしてきます。

  • at9_am
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回答No.16

> どの時代でも通貨増発は政府の赤字財政によって行います。成長通貨の供給です。借金返済とは成長通貨を回収し経済を縮小することです。 随分古い時代のことを言っていますが、例えば江戸幕府が倒れるととき、各藩は巨額の借金を抱えていました。 これを返済すると、市場に出回っている小判が減ったでしょうか? あるいは現代。日本政府が国債を全額償還したとして、通貨の量は減るでしょうか? いずれも違います。したがって、「借金返済とは成長通貨を回収し経済を縮小すること」ではありません。 > そういう意味で私は国の借金は税金で返すのではなく、日銀が刷ったお金で買い取ることにより、成長通貨の供給を受けるべきだ、政府はそれに協調しもっと財政を拡大し、国債を増発すべきだと主張しております。 どうもその前から考えると、政府に通貨発行益がありそれで返すべきだ、という意見のようですが、その意見が正当である前提には、通貨発行益が政府になければなりません。 しかしながら、現代日本において通貨発行益はありません(正確に言えば記念硬貨などの分だけにごくわずかにありますが非常に少額なので無視します)。 勿論、財政再建を後回しにすべきだという立場があることは(少なくとも数年程度はそれが可能なことも)知っています。ただしそれは単に問題の先送りでしかなく、後の世代に負担を押し付けているということに違いはありません。 またこの手の問題は対応が遅れれば遅れるほど問題が大きくなり対処にかかるコストが増える、という問題があります。 ある程度高齢者なら「自分が死んでから処理すればいい」や、一部には「自分以外の誰かの負担になるならそれでいい」という無責任な立場もありますね。 > なぜ、平成だけは通貨増発にNOを言うのでしょう。 黒田氏の金融緩和に対して、もっと緩和すべきだという声は聞きますが、金融緩和をすべきではないという声はほとんど聞きませんが。 無論、それをしても日本政府の国債残高には直接の影響はないのは指摘できます。 > 他のシンクタンクとの乗数はどうして大きく異なるのですか。公共投資を増やすとどうなるかですが、環境によって随分差があるかもしれません。 他のシンクタンクと何が違うかは、一概には何とも言えませんね。数が多すぎますし、他のシンクタンクはそもそも前提を明らかにしていないところもあります。 公共投資を増やした効果は、そのインパクトは別にして ・少なくとも短期的にはGDPを増やす ・インフレ率と金利を上げる(もしこれらが内生変数ならば) の二つは、どの試算でも同じはずです。勿論、インフレ率や金利を外生的に一定と仮定することもありますが。 > 様々な理由で2010年の頃とは乗数も変わってきていると思いますので、内閣府も是非乗数を計算し直して発表して頂きたいと思います。 大体3-4年ごとに「短期日本経済マクロ計量モデル」が再計算されているため、前回が2011年1月でしたから、マスコミが発表するかは知りませんが、来年あたりに再計算されて発表されるでしょう。丁度今、作業している最中ではないですかね? > 一時的な公共投資は、今の時期公共投資はあまり景気回復には効果がなく、5年計画とか10年計画とかを打ち出さない限り建築業者は投資拡大をしないかもしれません。 なぜ建築業者に絞っているのか全く分かりませんが、GDP統計でも直近の2013年10-12月期は、前年同期比ベースで民間企業投資が実質で1%、名目で3%増えています。アベノミクスが開始されてから半年以上経過しているため、その効果が出てきたと見るべきであり、つまりは投資は拡大されていますね。

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質問者

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>日本政府が国債を全額償還したとして、通貨の量は減るでしょうか? 1000兆円の借金を返済するには、大増税が必要となります。国民1人当たり800万円程度でしょうか。大部分の国民は預金等を全部使い切っても払いきれません。預金を引き出そうとする人が銀行に殺到し、銀行が破綻します。払いきれない人の不動産が差し押さえられ一斉に売り出されると不動産価格は大暴落でしょう。不動産が全部差し押さえられても、それでも払いきれないので自己破産するしかないでしょう。現金・預金を全部奪われた国民は何も買えませんから、販売不振で企業も次々倒産でしょう。もちろん、流通する通貨の量は激減です。人類が経験したことのない大恐慌が起きても1000兆円の借金は返せません。成長どころではありません。国の借金返済とはそういうことです。 >しかしながら、現代日本において通貨発行益はありません(正確に言えば記念硬貨などの分だけにごくわずかにありますが非常に少額なので無視します)。 昭和恐慌の際、高橋是清は日銀の国債引受で通貨発行益を出しました。彼に続く大蔵大臣も、更にそれを拡大し、財政はどんどん膨らんでいきました。現代でも、金融機関経由で国債が日銀に買われているので事実上同じことで、通貨発行益はあります。ただし、日銀が金融機関から国債を買っているだけ(金融政策)ではダメで、政府が国債を増発して財政を拡大(財政政策)することもセットで行わなければ、通貨発行益は得られません。だからこそ第一の矢と第二の矢を一体として行うと言っているわけです。一体で行えば、日銀の国債引受と全く変わりません。もちろん、金融機関を経由することで、利益の一部は金融機関に回るということはありますが。 >> なぜ、平成だけは通貨増発にNOを言うのでしょう。 >黒田氏の金融緩和に対して、もっと緩和すべきだという声は聞きますが、金融緩和をすべきではないという声はほとんど聞きませんが。 無論、それをしても日本政府の国債残高には直接の影響はないのは指摘できます。 金融緩和だけでは通貨発行益は得られないということです。財政政策(国債増発して財政を拡大する)にNOということが、通貨増発にNOということです。 はい。金融緩和をしても(日銀による買いオペ)国債残高には直接影響しません。しかし、日銀が刷ったお金が金融機関に出ていきますね。これを国民に借りてもらうだけなら通貨発行益は得られません。政府に国債を発行してもらってこのお金を吸い上げてもらって、減税なり、財政拡大などに使ってもらえば、通貨発行益が得られ、政府は自由に財政拡大が可能となります。もちろん、第二次世界大戦の際には、日銀の国債発行により巨額の財源を確保しインフレになりました。適度な経済の発展に相応しい額の通貨発行益を出せばよいということになります。 >公共投資を増やした効果は、そのインパクトは別にして ・少なくとも短期的にはGDPを増やす ・インフレ率と金利を上げる(もしこれらが内生変数ならば) の二つは、どの試算でも同じはずです。 公共事業に限らないと思いますが、財政拡大で必ずGDPは増えます。短期的にも長期的にも増えますから、カンフル剤などではありません。短期間増やしただけなら、短期間しか効果はないが、長期に増やし続ければインフレ率も上がってきて、それにつれ名目GDPも賃金も上がってきます。 >大体3-4年ごとに「短期日本経済マクロ計量モデル」が再計算されているため、前回が2011年1月でしたから、マスコミが発表するかは知りませんが、来年あたりに再計算されて発表されるでしょう。丁度今、作業している最中ではないですかね? 2010年8月に発表されたのは中長期モデルでしょうか。 http://www5.cao.go.jp/keizai3/econome.html それ以前は毎年乗数が発表されていました。それ以後見たことはありません。短期日本経済マクロモデルは余り見ていませんが、こちらのほうが実際の経済に近い気がしますが余り注目されませんね。例えば公共投資をGDPの1%だけ増やした場合、名目GDPはどうなるかですが       短期モデル(%)  中長期モデル(%) 1年目   1.20        1.15       2年目   1.71        1.25 3年目   2.01        1.16 4年目               0.99 5年目               0.85 となっています。中長期モデルでは公共投資をしたって、景気はよくならないという主張ですが、短期モデルでは景気は良くなるということでしょう。私が批判しているのは中長期モデルのほうで、マスコミは中長期モデルだけ取り上げます。同じ内閣府でなぜ異なる結果なのでしょう。中長期モデルのほうが間違えていると思います。こんな乗数は他のシンクタンクのモデルでも出してません。

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.15

> >また話は大幅にそれていますが、結局国債の利払いや償還には税金が充てられる、ということについては反論がないようです。 > お金には色がついていないということです。 既に「つまり、今返済していないことにしただけ」とリプライしていますが。 少し思考実験しましょう。簡単なことです。 歳出はそのままに、税収が100兆円に増えたとしましょう。国債費はゼロになりますか? 或いは、今年度の国債費の分(22兆円)だけはそれでも国債が発行され続けますか? 答えは、当然にしていずれもNoですよね? つまり、色がついていないから国債で返していることにしてもよい、という意見は、要するに今も先送りし続けているという以上の意味合いはありません。 > 金利を内政変数にした場合と金利を固定した場合でどの程度の差が出るのか理論的に求めてみて、知っておくべきだと思います。 だからといって、内閣府の推計にそれを含める必要があるとは思いませんし、そもそも日銀自身ができないといっていることを日銀が行うという、ある意味矛盾した前提の試算に、政策的な意味があるとは思いません。 GDP成長率が50%になる、だとか、油田開発に成功して国債償還を原油売却で賄える、だとかという仮定をおいても意味がないのと同じようなものです。 > >もしくは、インフレ率は政府の財政政策だけでコントロールできる、とでも言いたいのでしょうか。日本政府は、今までインフレ率の予想が外れ続けていたのに? > ということはどんなに財政を拡大してもインフレ率は上がらないということでしょうか。 影響がある、ということと、コントロールできる、ということは、全くの別問題です。 一般に、公共事業等の影響は、公共投資が実行されてから半年から1年ほどででます。政策が決定された時点から考えると1年から1年半ほどになります。1年先のインフレ率を予測して、目標となるインフレ率となるように公共投資の量を決定する、しかも決定された公共投資に対する市場の反応によりインフレ率が変化することまで織り込む必要がある、となれば、神様でもない限り手に負えません。 > もし内閣府のモデルが財政拡大で金利が敏感に反応するのであればそれは問題ではないでしょうか。 内閣府の乗数表では、実質GDP1%相当、つまり5兆円の公共投資(今年度当初予算の公共事業関連費と同規模です)の変化で長期金利が0.13%pt変化することになっています。 これを敏感にというのは相当感覚がおかしいと思います。 > >BIS規制がなくても、日本の銀行は不良債権問題などの諸問題により、結局は追い貸しや貸し渋り・貸しはがしなど同じような行動を採っていたでしょう。 > そうでしょうね。 BIS規制を日本の銀行を抑えるために導入したということでしたが、BIS規制があってもなくても結局同じような状況になるなら、ほとんど意味はなかったということになりますね。

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質問者

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質問者

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>>歳出はそのままに、税収が100兆円に増えたとしましょう。国債費はゼロになりますか? 或いは、今年度の国債費の分(22兆円)だけはそれでも国債が発行され続けますか? 確かにそうですね。どういう状況でも国の借金を税金で返すことは無いとは言えません。ただ、一つ説明させて下さい。 683年頃、日本最後の通貨(の候補)とされている富本銭が発行されました。それ以降、現在まで一切通貨増発が無かったら、現在の経済は無かったでしょう。とてもそれだけでは足りませんから。経済の拡大のために、それ以降通貨は増発され続けました。例えば江戸時代も貨幣改鋳によって財政赤字の穴埋めをしました。財政収入に対する貨幣改鋳益の割合を表にしてみます。  年    割合(%) 1840  41.2 1841  51.4 1842  35.6 1843  25.6 1844  31.4 1845  33.3 1854  25.3 1855  25.3 1857  25.1 1861  49.6 1864  70.3 幕末にかけて、開国に伴い金貨と銀貨の交換比率を変なければならなくなり、貨幣改鋳の量を増やさざるを得なくなって激しいインフレになりますが、それ以外の江戸時代の期間は物価は比較的安定していました。もし、現代流に幕府が財政赤字を借金で穴埋めしていたら、通貨は増えず、経済拡大は停滞し「失われた260年」となって元禄文化等もなかったでしょうし、現代日本の経済発展の基礎もできなかったでしょう。 明治だった、昭和だって通貨増発は行って経済発展をしました。なぜ、平成だけは通貨増発にNOを言うのでしょう。 どの時代でも通貨増発は政府の赤字財政によって行います。成長通貨の供給です。借金返済とは成長通貨を回収し経済を縮小することです。 そういう意味で私は国の借金は税金で返すのではなく、日銀が刷ったお金で買い取ることにより、成長通貨の供給を受けるべきだ、政府はそれに協調しもっと財政を拡大し、国債を増発すべきだと主張しております。 >一般に、公共事業等の影響は、公共投資が実行されてから半年から1年ほどででます。政策が決定された時点から考えると1年から1年半ほどになります。1年先のインフレ率を予測して、目標となるインフレ率となるように公共投資の量を決定する、しかも決定された公共投資に対する市場の反応によりインフレ率が変化することまで織り込む必要がある、となれば、神様でもない限り手に負えません。 分かりました。私が心配しているのは、1997年から続くデフレはどうなるのか。物価は1.3%上昇と言っていますが、かなりの部分が円安からくる輸入物価の上昇でこれはいつまでも続きません。需要不足は解消されておらず、いつになったら解消するのか。需要を増やすにはどうすればよいのか。失われた20年間、すべての政権が失敗してきたこの問題への解決のヒントを内閣府の試算に期待したいと思ったのですが。 >内閣府の乗数表では、実質GDP1%相当、つまり5兆円の公共投資(今年度当初予算の公共事業関連費と同規模です)の変化で長期金利が0.13%pt変化することになっています。 これを敏感にというのは相当感覚がおかしいと思います。 確かにそうでした。他のシンクタンクとの乗数はどうして大きく異なるのですか。公共投資を増やすとどうなるかですが、環境によって随分差があるかもしれません。今は復興需要があるときで、むしろ建設業界は過熱気味ですが、これは一時的で、やがて復興需要が無くなるとまた需要が減ってくる。だから今大規模な設備投資をすべきではないと建設業界は考えている可能性はあります。様々な理由で2010年の頃とは乗数も変わってきていると思いますので、内閣府も是非乗数を計算し直して発表して頂きたいと思います。そもそも国の借金の額も大きく変わっていますから、当然「公債残高のGDP比」も影響を受けていますから。 一時的な公共投資は、今の時期公共投資はあまり景気回復には効果がなく、5年計画とか10年計画とかを打ち出さない限り建築業者は投資拡大をしないかもしれません。 >BIS規制を日本の銀行を抑えるために導入したということでしたが、BIS規制があってもなくても結局同じような状況になるなら、ほとんど意味はなかったということになりますね。 分かりました。BIS規制は邦銀を抑えるために導入したのではないということですね。

  • at9_am
  • ベストアンサー率40% (1540/3760)
回答No.14

予め言っておきますが、私は質問者氏が小野氏であるかどうかは分かりませんが、回答に際して「日本経済復活の会」の主張を必要もないのに参照するつもりはありません。 また話は大幅にそれていますが、結局国債の利払いや償還には税金が充てられる、ということについては反論がないようです。 > 財政政策ももっと大規模にやらなければならないと言っている > 輪転機をくるくる回してお金を刷って建設国債を買えば、公共事業をいくらでもやれる」という安倍さんの考えが背景にあった 公共事業をいくらでも増やすことができる、というのは間違いです。 原資を気にしないとしても、こなせる仕事の量に限界がある以上おのずと上限はありますし、永久に公共事業で経済を活性化し続けるつもりでない以上、公共事業以外で自律的な成長パスに載せる必要があるのも自明なはずです。 そのために、いわゆる第三の矢である成長戦略が現在議論されていますし、当初から安倍総理も第三の矢までがパッケージであるという意識があったように思います。導入の時点で行うこととして公共事業を大幅にやる、ということは考えていたと思いますが、それだけしか頭になかったとは全く思いません。 > 確かに金利は上がってきます。しかし、これを金融政策で強引に固定する(金利を外生変数にして固定する)と<略> > 内閣府で同様な試算は可能でしょうか。 まず、そのようなことが可能でしょうか。 勿論理論的には可能ですが、少なくとも日銀自身は国債のような長期金利をコントロールできない(正確には「資金量を調節して誘導することは容易ではない」「市場メカニズムに任せ」るべき)といっています。 http://www.boj.or.jp/mopo/outline/expchosetsu.htm/ それにもかかわらず、内閣府は日銀が金融政策で強引に金利を固定化するという強い仮定の下で試算すべきだということでしょうか。 しかも、そのための金融緩和がインフレ率に影響を与えない、という非常に強い仮定を置くべきだということでしょうか。 それとも、インフレ率を2%で維持しつつ金利を金融政策で強引に固定化するという、私にはどうやって良いのか想像もつかないウルトラ C ができるほど日銀が有能だということでしょうか。 もしくは、インフレ率は政府の財政政策だけでコントロールできる、とでも言いたいのでしょうか。日本政府は、今までインフレ率の予想が外れ続けていたのに? 私にはサッパリ分かりません。 > 「邦銀を抑えるためにBIS規制を導入したのでなく、バブル崩壊後、邦銀が苦しくなってきたから、さらに邦銀を追い詰めるためにBIS規制を利用した。」と言えばよいですか。 BIS規制で最も苦しんでいるのは欧州の銀行ですが。 勿論、邦銀も90年代にバブル崩壊と不良債権問題のため苦しかったのは確かであり、持ち合い株の株価下落により自己資本比率規制が問題となっていた時期はありました。 しかしながら、邦銀を抑えるためにというのは、単なる陰謀論に過ぎません。 BIS規制がなくても、日本の銀行は不良債権問題などの諸問題により、結局は追い貸しや貸し渋り・貸しはがしなど同じような行動を採っていたでしょう。

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質問者

お礼

ありがとうございました

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質問者

補足

>また話は大幅にそれていますが、結局国債の利払いや償還には税金が充てられる、ということについては反論がないようです。 もうすでに反論しました。お金には色がついていないということです。国債費が増えて税金のすべてを国債の利払いや償還に充てるようになれば、「消費税は全額社会保障の財源として使う」という政府の公約が嘘ということになります。 >公共事業をいくらでも増やすことができる、というのは間違いです。 原資を気にしないとしても、こなせる仕事の量に限界がある以上おのずと上限はありますし、永久に公共事業で経済を活性化し続けるつもりでない以上、公共事業以外で自律的な成長パスに載せる必要があるのも自明なはずです。 同感です。 >そのために、いわゆる第三の矢である成長戦略が現在議論されていますし、当初から安倍総理も第三の矢までがパッケージであるという意識があったように思います。導入の時点で行うこととして公共事業を大幅にやる、ということは考えていたと思いますが、それだけしか頭になかったとは全く思いません。 同感です。 >勿論理論的には可能ですが、少なくとも日銀自身は国債のような長期金利をコントロールできない(正確には「資金量を調節して誘導することは容易ではない」「市場メカニズムに任せ」るべき)といっています。 その通りだと思いますが、金利を内政変数にした場合と金利を固定した場合でどの程度の差が出るのか理論的に求めてみて、知っておくべきだと思います。実際NEEDSで計算しても差は小さかったです。これは宍戸駿太郎氏のアドバイスで計算したものです。NEEDSの担当者も財政拡大の金利への影響は小さいと言っていました。もし内閣府のモデルが財政拡大で金利が敏感に反応するのであればそれは問題ではないでしょうか。IMFのモデルはIMFの目的達成のために緊縮財政を推奨するように作られているために、財政拡大で景気はよくならないように作為的に作られていると聞きました。様々なシンクタンクのモデルによる乗数を比較した宍戸氏によれば、「内閣府のモデルだけが、景気が回復しないようになっている。それは内閣府がIMFのモデルを使っているからだ」とのことです。つまり内閣府のモデルは財政拡大により金利が上がり景気回復を妨げるようになっているという主張です。それに関して内閣府はどのように答えているのでしょうか。 >もしくは、インフレ率は政府の財政政策だけでコントロールできる、とでも言いたいのでしょうか。日本政府は、今までインフレ率の予想が外れ続けていたのに? ということはどんなに財政を拡大してもインフレ率は上がらないということでしょうか。それなら大規模財政拡大が可能なはずです。それとも制御不能なインフレになるということでしょうか。モデルを使う限り制御不能なインフレの予測などあり得ない気がしますが。公共投資を増やしたとき、インフレ率がどれだけ上がるかに関して乗数を出しておられるのだから、それにしたがってどれだけ追加財政出動をすれば2%のインフレ目標が達成されるかは容易に計算できるのではないですか。エコノミストの物価予測(消費増税の影響を除く)の平均は2014年度が0.97%、2015年度が1.03%です。これを2%にまで押し上げるにはどれだけの追加財政出動が必要か計算可能なのではないですか。 >BIS規制がなくても、日本の銀行は不良債権問題などの諸問題により、結局は追い貸しや貸し渋り・貸しはがしなど同じような行動を採っていたでしょう。 そうでしょうね。

  • at9_am
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回答No.13

> >終戦直後の国債を「復金債を日銀に買わせることにより資金を、その当時最も必要としていた産業に重点的に渡し」たことで減らしたわけではないですね。 > いや、この方式が成功し、奇跡的に経済が拡大し、債務のGDP比が減ったわけです。 質問者氏がかたくそう信じているなら、現実とは違うけれどもそれで良いんじゃないかな? > どのよな政策が望ましいかといえば財政拡大です。 なぜ中央銀行である日銀の政策として、財政拡大を言っているのか、訳が分かりません。 しかも、内容自体はアベノミクスのいわゆる第一の矢ではありませんか。 > 私も日経NEEDSで計算をしてみました。財政拡大なら間違いなく、インフレ目標は達成できます。 質問者氏が批判した内閣府の乗数表でもそうなっていますが。 因みに、当然にして金利も上がっているはずです。 > >それ、金融危機とリーマンショックの影響です。 > つまり人口の増減だけでは説明できない。 外生ショックだから、勿論人口増減だけでは説明できないけれども、インフレ率でも説明できない。 と、ここまで書かないと分からなかったかな? > 名目GDPは実質GDPより伸びは大きいです。人口増加率よりずっと大きい。 だから何だろう?  名目GDP成長率≒実質GDP成長率+インフレ率      ≒資本成長率+人口(労働)成長率+全要素生産性成長率+インフレ率 だから名目の方が大きくなるに決まっているではないか。人口は重要なファクターだが、その一つでしかない。 しかしながら、インフレ率だけが名目GDP成長率に影響する、なんて全くの的外れも良いところだ。 > リチャード・クーさんが私に個人的に話してくれた話 夢の中でかね? 私はリチャード・クー氏に直接会ったことはありませんし会おうとも思いませんが、バーゼルIを議論している時点ではであれば株式などの含み益が非常に大きくあったため日本の銀行の行動になんら制約を与えるものではありませんでした(導入前後にバブル崩壊がおこりましたがバブル崩壊でバーゼルIの果たした役割は限りなく小さい。金融面からは総量規制の影響が大きい)し、現行の新BIS規制導入時には既にバブル崩壊後であり、日本の民間銀行は多額の不良債権を抱えており、そんな規制を入れなくても既に青息吐息だったことを考え合わせると、どうにもおかしなことになりますね。

karaokeppp
質問者

お礼

ありがとうございます。

karaokeppp
質問者

補足

>> どのよな政策が望ましいかといえば財政拡大です。 >なぜ中央銀行である日銀の政策として、財政拡大を言っているのか、訳が分かりません。 しかも、内容自体はアベノミクスのいわゆる第一の矢ではありませんか。 言いたいことは、日銀による金融緩和だけでは限界がある。だから第二の矢である財政政策ももっと大規模にやらなければならないと言っているわけです。そもそもアベノミクスは「輪転機をくるくる回してお金を刷って建設国債を買えば、公共事業をいくらでもやれる」という安倍さんの考えが背景にあったと思います。アベノミクスのスタートに私がどのようにかかわったかは次のサイトをご覧ください。 http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-2149.html 事の始めは私が2011年4月25日に参議院議長の西岡氏との面会したことです。このサイトを読めば、アベノミクスをより正しく理解できます。 >> 私も日経NEEDSで計算をしてみました。財政拡大なら間違いなく、インフレ目標は達成できます。 >質問者氏が批判した内閣府の乗数表でもそうなっていますが。 >因みに、当然にして金利も上がっているはずです。 確かに金利は上がってきます。しかし、これを金融政策で強引に固定する(金利を外生変数にして固定する)と成長は加速します。私は両方計算し、金利固定シナリオをサイト等で示しています。内閣府で同様な試算は可能でしょうか。 >> リチャード・クーさんが私に個人的に話してくれた話 >夢の中でかね? どこでリチャード・クーと話したか説明したほうがいいですね。私は2002年にNEEDSを使って計算しました。その結果を英文で説明し2人にノーベル経済学者:ポール・サミュエルソン氏とローレンス・クライン氏に送り好意的な返事をいただきました。 http://www.tek.co.jp/p/letter.html これに励まされ、2003年に日本経済復活の会を立ち上げました。その翌年に私はローレンスクライン、リチャード・クー、宍戸駿太郎氏等を招いてシンポジウムを開きました。 「積極財政が財政を健全化するシンポジウム2004」で検索していただければ、このシンポジウムの様子が分かります。リチャード・クーと最初に話したのは、私が野村総研に行ってシンポジウムで講演をしてほしいとお願いしたときです。彼が「外国からの陰謀話など信じるべきでない」と言ったとき私が「BIS規制はどうですか」と聞いた答えが前回書いた内容です。 >私はリチャード・クー氏に直接会ったことはありませんし会おうとも思いませんが、バーゼルIを議論している時点ではであれば株式などの含み益が非常に大きくあったため日本の銀行の行動になんら制約を与えるものではありませんでした(導入前後にバブル崩壊がおこりましたがバブル崩壊でバーゼルIの果たした役割は限りなく小さい。金融面からは総量規制の影響が大きい)し、現行の新BIS規制導入時には既にバブル崩壊後であり、日本の民間銀行は多額の不良債権を抱えており、そんな規制を入れなくても既に青息吐息だったことを考え合わせると、どうにもおかしなことになりますね。 分かりました。「邦銀を抑えるためにBIS規制を導入したのでなく、バブル崩壊後、邦銀が苦しくなってきたから、さらに邦銀を追い詰めるためにBIS規制を利用した。」と言えばよいですか。「これは外国の陰謀だ」と決めつけている人が多くいたような気がします。それも違っていますか。

  • at9_am
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回答No.12

> >国債だってそうです。外貨建てであっても、単に円で集めた税を外貨(ドルやポンドなど)に換えれば済みます。 > 円で返せばよい契約であったのなら、戦後のインフレで紙切れ同然になっていたでしょう。<略> 返済を税でやっているか否か、という点とは全く関係のない話ですね。 > >通じていないのかもしれませんが、新円切り替えは財産税の取り立てですが。全ての資産の価額の半分以上が税として取り立てられ償還財源に充てられています。 > 当時の財産税と取り立て、預金封鎖等の措置はインフレを抑制するためです。今はデフレ脱却をしたいわけで、 終戦直後の国債を「復金債を日銀に買わせることにより資金を、その当時最も必要としていた産業に重点的に渡し」たことで減らしたわけではないですね。 > 私の言っているのは、2010年に発表された乗数表です。公共投資を増やすと金利が上がることになっています。 単純なIS-LM分析でも、経験則でも、公共投資を増やせば景気が良くなり、景気が良くなれば金利は上がるはずです。 勿論、日銀が金利を誘導することにより一定の水準にとどめることも容易に可能ですし、実際にゼロ金利政策のように金利調節を行っています。 > 今の日銀の政策でインフレ率2%が達成できるかどうかのチェックになります。 この質問は国債などのいわゆる国の借金についての問題のはずですが。 インフレ率については、今のところ予定通りの効果が出ているため、政策が間違っていると考える材料は何もありません。 もし現在の政策では無理であるというのであれば、その根拠と、どのような政策が望ましいかを挙げて見て下さい。 > 高度成長期には人口が十数%も増えていたかというとそんなことはない。 GDPだってそんなに増えていないのだが。 1950年代から70年代前半にかけてのGDP成長率は平均で9%程度であり、人口増加率は8%程度。 70年代から90年代にかけてのGDP成長率は4%程度であり、人口増加率は3%弱。 90年代以降はGDPも人口増加率もほぼゼロ。 というように、現実には人口はGDPに対して影響力がかなりあるわけですが。 > 名目GDPが1997年から10%くらい下がったのが人口減少・高齢化で説明できるかと言えば、ほとんど関係ない。インフレ率のほうがずっと影響が大きい それ、金融危機とリーマンショックの影響です。 推移見れば分かるけれども、97年~99年と08年~09年以外はほぼ横ばいか微増ですよ。 > 1997年以後2~3%のインフレ率が続いていたら インフレで税収が増えるかもしれませんが、インフレになると社会保障費等も増えるため、財政としてはほとんど好転しません。また、同時に国債の利率も上がるため、国債の利払い費が今の倍以上になっていたでしょうから、もしかするとデフォルトしているかもしれませんよ。 > バブルの時代に日本の銀行が海外で「活躍しすぎ」たために、海外の銀行がバタバタ倒れました。その防衛策として邦銀を抑えるためBIS規制が始まりました。 質問者氏は、現代の人間社会とかけ離れた独自の歴史を見ているんですねぇ。 一般的な歴史しか知らない私には、現代の人間社会でおきた歴史とかけ離れ過ぎていて、何ともコメントができません。 現代の人間社会ベースでお願いします。

karaokeppp
質問者

補足

>終戦直後の国債を「復金債を日銀に買わせることにより資金を、その当時最も必要としていた産業に重点的に渡し」たことで減らしたわけではないですね。 いや、この方式が成功し、奇跡的に経済が拡大し、債務のGDP比が減ったわけです。 >もし現在の政策では無理であるというのであれば、その根拠と、どのような政策が望ましいかを挙げて見て下さい。 2年で2%のインフレという目標を達成できるかとエコノミスト(シンクタンクというべきか)に聞いたところ はい ・・・ 2名 いいえ ・・・ 33名 どちらともいえない ・・・6名 でした。(ESPフォーキャスト調査) なかなか達成は難しいのではないでしょうか。 ではどのよな政策が望ましいかといえば財政拡大です。減税をしたり、介護、医療、福祉、教育、防衛、研究開発、新エネルギー開発にも力を入れるべきです。私も日経NEEDSで計算をしてみました。 財政拡大なら間違いなく、インフレ目標は達成できます。 債務のGDP比も減ってきます。 >GDPだってそんなに増えていないのだが。 1950年代から70年代前半にかけてのGDP成長率は平均で9%程度であり、人口増加率は8%程度。 年度   名目GDP成長率(%) 1960  20.0 1961  20.9 1962  10.7 1963  17.4 1964  15.9 以下略 出所:内閣府 名目GDPは実質GDPより伸びは大きいです。人口増加率よりずっと大きい。 >それ、金融危機とリーマンショックの影響です。 推移見れば分かるけれども、97年~99年と08年~09年以外はほぼ横ばいか微増ですよ。 つまり人口の増減だけでは説明できない。 >インフレで税収が増えるかもしれませんが、インフレになると社会保障費等も増えるため、財政としてはほとんど好転しません。また、同時に国債の利率も上がるため、国債の利払い費が今の倍以上になっていたでしょうから、もしかするとデフォルトしているかもしれませんよ。 インフレになれば債務のGDP比は間違いなく減ってきます。日銀が徹底した金融緩和を行えば金利は上がらないし、デフォルトもない。 >質問者氏は、現代の人間社会とかけ離れた独自の歴史を見ているんですねぇ。 これは私の考えではなく、リチャード・クーさんが私に個人的に話してくれた話です。詳しくはクーさんにお聞きください。彼は外国の情勢も詳しいですから。

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