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『物を隠す』って、何罪?
「いじめをいじめなんて言葉で呼ぶのは良くない。立派な暴行だ、そう呼ぶべきだ」 という主張がたまにあります。 そのなかでふと思ったのですが、代表的ないじめ行為の一つ『物を隠す』は、何か罪名がつくのでしょうか? 殴る蹴る、水を浴びせるなどは暴行、傷害。 物を壊せば器物損壊。 根も葉もない悪口を大々的に流せば名誉棄損(ここちょっと自信ないですが)。 無視や、根拠のある悪口は法的な罪はなくいじめとしか言いようがない。 というのが私の感覚なのですが、 道徳的な観点はおいておいて、法的にどうなのか、ちょっと気になったので教えてください。
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1 刑法261条の器物損壊罪に該当します。 ・ 最高裁判決は「物の利用を妨げる目的で隠匿する(隠す)行為は器物損壊に当たる」としています。 ・ 窃盗罪は分かりやすく言うと「自分のものにしてしまう」行為なので、「自分のものにするつもりはない」隠すだけの行為は該当しません。 2 器物損壊罪は3年以下の懲役または30万円以下の罰金です。 3 なお、隠されたことによって精神的苦痛を受け、あるいは利用時期(機会)を失った場合は、民法709条によって損害賠償を請求することができます。 4 おまけ ・ 事実であっても、その内容が名誉を棄損する場合は、名誉棄損罪が成立します。 ・ いじめは、方法を問わず損害賠償請求の理由になります。
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- toratanuki
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窃盗罪には、占有を奪うこととそれを使用する意思が必要なので、今回は誤っていました。 名誉棄損については、以下の記事が参考になります。 「事実を摘示して、社会的信用を低下させるのが名誉毀損ですが、免責事項があって、目的が公益にかなっていて、摘示した事実が真実であると信じる相当な理由があるケースです。佐村河内氏の曲がソチ五輪で高橋大輔選手の演技に使われたことなどを考えれば、新垣氏の告発は公益性がある。そのうえで佐村河内氏の主張ですが、新垣氏が<やめましょう>と何度言ったかが、佐村河内氏の名誉毀損の焦点にはなりえません。全聾か否かについても、新垣さんは<聞こえないということを感じたことは一度もありません><聞こえていたと思います>という主観的な表現を使っていて、佐村河内氏の耳が聞こえると断定したわけではない。実際、全聾ではなく、障害者手帳は返納したわけですから、佐村河内氏が訴えても厳しい裁判になると思います」
お礼
重ねての回答、ありがとうございました。 新垣氏の会見のタイミングが公益性のあるものかどうかはどなたが何を持って判断しているのか分かりませんが、 (個人的には、一番大切でデリケートな時期の選手周辺を騒がせるこちになり、ただ注目度をあげるためにこのタイミングで公表したとしか思えません。製作者が誰かに関わらず、その曲はその曲として存在しえるのだから競技が終わってから公表すればよかったのに) 確かに主観的に言っているので、問題はなさそうですね…… ただ、その辺の機微を理解せずに視聴者というのは鵜呑みにするので、新垣氏の言葉を丸ごと一方的に信じて流したという点でマスコミを含めた「新垣氏「ら」を提訴」という形になるんでしょうね。 佐村河内氏は確かに元凶ですが、個人的には新垣氏の方が法律やマスコミをうまく使った醜い人間に見えますねー。 なにはともあれ、名誉棄損になるかどうかとしては「あの子はひどい人間だ」はなる、「あの子はひどい人間だと思う」はならない、ということですね。
- kapekun
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よかった。安心しました。
お礼
ありがとうございました。
- kapekun
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拝復 1 名誉棄損罪の条文は「公然と事実を摘示し他人の名誉を毀損した者はその事実にかかわらず」。分かりやすく言うと次の通り。 ・公然とは、その場の内緒話では済まない状況。例えば一人に教えただけでもアウトの判例。 ・摘示とは、は知らない人に教えること。 ・事実か否かは無関係。事実でも「人の社会的評価を害する」ものであればアウト。 2 したがって、社会的評価を害するものは基本的にアウトです。ただし。 ・例えば犯罪の報道のように社会的必要が認められるものは「違法性がない」として除外される。これは「罪とすべき違法性があるか否か」より本質的な問題。 ・「あの店はまずい」友達に言った程度では、同じく「刑罰を加えるほどの違法性はない」。 ・「おいしい・まずい」「かわいい・かわいくない」といった個人的評価の程度問題は客観的事実とは認められない。 ・権利侵害または違法性が軽微なものは「微罪処分(警察の注意だけ)」「起訴猶予」「執行猶予」現実の罰を加えられる場合は少ない。 3 法律論とすれば多々ほかにもありますが、現実にいじめを受けているのであれば、具体的問題をお知らせください。 4 刑法は法律の仕組み(要件といった考え方)を理解するのに好適です。 ・ 興味があったら簡単な専門書を読んでください。 ・ 特にいじめられている人には、自分の状況を客観的に整理し評価する基準の参考になると思います。 ・ いじめられている人が何より気の毒なのは、その客観的標準を得る方法がないままに、自分自身に基準を要求してしまうことだと思いますので。
お礼
重ねてのご回答、ありがとうございます。 まずは先だって、ご心配をおかけしてしまったようですが、私は特にいじめられていません。 既に成人しております。 単に「いじめって定義がふわふわしてるけど、刑罰的には割と白黒つけられるんじゃないか」と思い疑問を持ちました。 ちょっと難しかったのですが、主観的な感想は(刑法的には)問題ない、ということなんですね。 機会があったら、専門書を読んでみます。
- dogday
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名誉棄損罪は、直接被害者だけが公訴できる親告罪で、単一刑事罰だけでは運用されないので。 必ず民事紛争とペアか、他の犯罪に付帯する刑事罰。 今話題の佐村河内さんの逆ギレ会見を観察していれば、名誉棄損罪の社会罰がどういうものかわかるかと。
お礼
重ねての回答、ありがとうございました。 例の会見は途中まで見てましたが、ちょっとよくわかりませんでした…… あれはもう内輪でやれよって感想しか出てこなくて(--; マスコミがなんであんなに取り上げるのかわからん……
- dogday
- ベストアンサー率29% (2313/7949)
窃盗でもありますし、占有離脱物横領罪にも該当するかと思います。置いてあったり拾ったものを返さない罪。 根拠のある悪口も名誉毀損です。根拠のあるなしに関わらず、知らない第三者に貶める目的での発言が名誉毀損。 無視は人権や社会権侵害ですね。刑法じゃないですけど。
お礼
武天老師さま、ありがとうございます(笑) ←字に自信がないけど…… 前の方へのお礼に、「根拠のある悪口も名誉棄損」の考え方について新たな疑問を書いています。 もしお時間があったら、またご教授ください。とても興味深いです。
- toratanuki
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せつとうざい。
お礼
回答ありがとうございます。 人のものを奪って自分のものにした、が窃盗罪かと思うのですが、 人のものを人のものとしたまま(自分のものにはしない)、位置を動かすことも窃盗にあたるのですか?
お礼
へぇ~~~!!! 器物損壊で、そんな判例があるんですね! 確かに、日付指定のチケットなどを、利用期間内隠していたら……見つけることができれば、という可能性が残っている分廃棄よりはましかもしれませんが、たいていの場合廃棄と同じ結末になりますもんねぇ…… 刑法の中では、「隠す」ことについては明記されていないのでしょうか?その時の最高裁がそう判断しただけ? だとしても、興味深いお話でした。ありがとうございます。 おまけについてさらに興味がわいたのですが、「事実であっても~名誉棄損」というのは、 例えば「おいしくないレストランをおいしくないと言う」のはただの口コミですし、 昔「罰というのは、刑事罰(逮捕→刑務所など)、民法上の罰(損害賠償など)、社会的罰(事実をもって信用を失う)の三つある」と公民で習った気がするのですが、 事実における悪口は「社会的罰」ではないのでしょうか? 病気を明かすなどのプライバシー侵害はともかく、例えば、過去いじめていた側がいじめられる側に回るときによくある、「あの子にこんな風にいじめられていた。あの子はひどい。性格が悪い」という事実&感想…… そもそもいじめか否かのラインというのが、いじめられていた(と感じている)側に一任されているということも微妙だなぁと思うんですが(セクハラ同様言ったもん勝ちになり、貶めたい人物の言動をこじつけ気味に「傷ついた」と言えば貶められてしまう)、 それとの兼ね合いはいかがでしょう? もしお時間に余裕があればご教授ください。