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FstとNeiの遺伝距離の違いについて
大学で保全遺伝学の勉強を始めました。 タイトルの通り、FstとNeiの遺伝距離の違いが分かりません。 先輩にFstとNeiの遺伝距離を求めてそれぞれ系統樹を描いて考えてみろ、と言われましたが そもそも2つの違いが理解できていないのでさっぱりです。 どちらも集団間の遺伝的分化を定量化する尺度として用いられているようですが、 出てきた値が意味するものは異なるのでしょうか?
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何か教科書的な本は読まれましたか。 保全遺伝学、集団遺伝学、分子集団遺伝学といったキーワードで本を探し、先ずしっかり読んで下さい。できるだけ練習問題がついている本を選び、自分で計算をして解いてみて、理解度を確認しながら進めて下さい。 簡単に言えば、Fstは個々の集団内ヘテロ接合度Hsと全集団をまとめてみたときにヘテロ接合度Htの差から計算して、各集団が遺伝的にどの程度固定されたかを評価します。これに対し、根井の遺伝距離は、集団毎の対立遺伝子頻度の差を評価します。 ちなみに最近ではFstの計算方法にある種の欠陥が見つかっています。具体的には遺伝マーカーの多型性によってFstのとれる最大値が決まってしまい、多型性の高いマーカーほど、Fstが小さい傾向になってしまうということです。このため、これを補正する尺度として、HedrickのG'stやJostのDなど、新しい指標が次々と提唱されています。 しかしいずれも微妙に考え方や解釈が違うので、それぞれよく勉強してから使うようにして下さい。
お礼
お礼が遅れて申し訳ありませんでした. Fstがヘテロ接合度 Neiの遺伝距離が対立遺伝子頻度に注目しているのですね. とっかかりがつかめました. ありがとうございます!