しばらく前まで、アメリカは世界警察というポジションに位置し、ロシア(ソ連)や中国など核兵器をもつ国は例外ですが、そうじゃあない国が、キリスト教的な正義に反する統治を行っていたら、軍事力・武力を使ってでも押さえ込み、「神の正義」そして、自由と平和を実現しようと考えていました。
でも、オバマ大統領は、アメリカがそんな世界警察というポジションから降りることを演説で宣言しました。
つまり、「アメリカが信じる正義を行うためには、他国と戦争することも辞さない」あるいは見方によれば「戦争するために生きている」というアメリカは、そんな「地球の親分」的な地位から降りました。そして、アメリカが攻撃しても当然であるような状況にあったシリアに対して軍事行動を行いませんでした。
アメリカは、世界警察の維持のための軍事予算を削減し、国内福祉、弱者救済に力を注ごうとしています。
強大な暴力団のトップ、マフィアの親分がいれば、傘下団体は抗争をしませんけど、トップが消されて、2大勢力が残れば、トップを争い戦いが始まります。
「アメリカは世界警察を降りる」という宣言は、「おまえら勝手に、好きに戦争しても、人権弾圧してもいいよ。アメリカは何もしない。(日米安保も機能しなくなる?)」
という時代が始まったといえるでしょう。