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Pinnick酸化について質問です。
Pinnick酸化の際、亜塩素酸のHが抜けて、電子移動で二重結合をしていたOがマイナスに帯電すると教わりました。 しかしこれは、Hが抜けただけの時と同じ形ではないでしょうか? なぜ、わざわざ電子を移動させる必要があるのか、教えて頂けると嬉しいです。お願いします。
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「亜塩素酸のHが抜けて」ではなく、「H+が抜けて」ですよね? 当たり前ですが、H+が取れれば、ClO2^-になります。 たとえば、カルボニル酸素がHを攻撃した際に、参考URLでは、H-O結合の電子対が、O-Cl結合のところに移動するように書かれています。こう書いてしまえば、元々二重結合で書かれていた方の酸素に負電荷が移るようにしなければつじつまが合わなくなります。仮に、カルボニル酸素がHを攻撃した際のH-O結合の電子対の異動先をその酸素原子にすれば、その酸素原子上に負電荷が生じることになります。しかし現実にはClO2^-においては2個の酸素原子は等価で区別できないと考えられますので、どちらで書いても同じこととになります。したがって、単にH+が奪われて、ClO2^-が生じたと考えてもかまいません。 ただし、この辺りの実験事実は知りませんけど、仮に、カルボニル酸素のHへの攻撃と、HClO2由来の酸素のカルボニル炭素への攻撃が、一連の流れとして協奏的に(環状の遷移状態を経由して)起こっていて、H-O結合を形成していない側の酸素が特異的にカルボニル炭素を攻撃しているのだとすれば、「単にH+が奪われて、ClO2^-が生じた」と考えることは出来ません。ちなみに、上の意味を言い換えると、参考URLの反応機構の1個目の式と2個目の式が一連の流れとして起こっているのであればということです。ただし、一般的にはそういう風には考えていないように思えます。
お礼
回答ありがとうございました。 細かく説明していただけて、わかり易かったです!