- ベストアンサー
遷移元素について
遷移元素について教えて下さい。 遷移元素は、最外殻軌道に1,2個の電子が存在さ せた状態で、原子番号とともにその内側へ電子数が 増えると習ったのですが、なぜ最外殻軌道に1,2 個の電子を残したがるのでしょうか。 金属原子では、その方が自由電子を共有できて 安定でいられる、という理由かと考えてみたのです が。。。どなたか、高校生でも理解できそうな 考え方はありませんでしょうか。 よろしくお願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
正確なことは理系の大学の物理や化学で勉強します。結構難しいです。(参考URL) そこで簡単で非常に直感的な説明をいたします。 原子は、中心の原子核(プラスの電荷)のまわりに電子(マイナスの電荷)が多数存在します。すると、はじめに電子をつめていくと、電子はなるべく原子核の近くにいたほうが電気的エネルギーを得します。だから内側から詰まってきます。 ところが、内側(原子核の近く)にどんどん電子が集まっていくと、だんだん電子同士の同電荷による斥力の方が強くなっていきます。すると、中央の方にごちゃごちゃ集まってお互い反発しながらやっているよりは、外に出ていったほうがいいや、って言う電子が出てきます。これが、内殻に詰まっていないで、最外殻軌道に出て行く電子です。正確に計算すると(量子力学という物理の方法を使う)実際に、内殻に先に詰めるよりは、より外殻に電子を先に詰めたほうがエネルギー的に原子が安定するという結果がでます。 以下は蛇足です。(読むと混乱するから読まないほうが良いかも。) もし大学へ進学して理系に進まれたら、量子力学や量子化学という授業でもっと数学的に厳密なことがわかるでしょう。 本屋で大学の量子化学の本でも立ち読みすると、水素原子モデルの軌道のエネルギースペクトルという図がでていると思います。それを見ると、内殻に電子をつめるよりも、より外殻に電子をつめた方がエネルギー的に安定する(遷移金属の場合)ということが一目両全とわかります。(なぜ水素原子モデルかというと、水素しか量子力学で厳密に解けないので、ほかの原子のことは、その励起状態のエネルギースペクトルから推測した結果です。) こんな感じでいかがでしょう。
その他の回答 (2)
- chukanshi
- ベストアンサー率43% (186/425)
rei00さん(お久しぶりです。覚えていてくださってうれしいです。)のご指摘の、図1.5「オービタルのエネルギー準位」というのが、私が#1のところ最後の方で書いた、(水素原子モデルの軌道(オービタル)のエネルギースペクトル(準位))のことです。これをみれば、rei00さんのおっしゃるとおり、一目瞭然ですね。(rei00さん、よくこの図を見つけられましたね。)このエネルギー準位は、#1に書いたとおり量子力学をもちいて数学的に厳密に求められます。大学へ行って習いますが、かなり難しい数学です。
- rei00
- ベストアンサー率50% (1133/2260)
chukannshi さん(久し振りにお名前を拝見して何か嬉しくなりました)の回答で充分だと思いますが,もっと簡単に補足しておきます。 まず,下記サイト(高等学校_化学_テキスト)の「化学 I」の「第1章 物質の構造」の「1.3 原子の構造」を御覧下さい。 「1.3.3 電子雲」の「オービタルへの電子の入り方」にある様に,電子はエネルギー順位の低い(安定な)軌道から入っていきます。 ここで,図1.5 にある様に,d軌道のエネルギー順位は次のs軌道のエネルギー順位よりも高くなっています。そのため,1s, 2s, 2p, 3s, 3p の次は 3d ではなくて 4s 軌道に電子が入ります。4s 軌道が埋まった後は 3d, 4p, 5s, 4d, ・・・と入っていきます。 ここで,d軌道に電子が入っていく間の最外殻電子は s軌道の電子で変わらず,中に空の電子軌道を持つために,原子の性質が異なってきます。そのため,この様な元素を「遷移元素」として区別している訳です。
お礼
早速プリントアウトして参考に してみます。 ありがとうございました。
お礼
ありがとうございました。 直感的にイメージをつかむことが でき、理解が深まりました。