一般論から言いますと、文学部の○×文学科(○×には英仏独露中など、該当の言語が入ります)や、そのものズバリ外国語学部などが普通です。
また、おっしゃるとおり、同時通訳には必要な資格はありません。無論、英語なら英検(国連英検ならなお良し)、ドイツ語なら独検などで一定のレベルに達している必要はありますが。
さて、ここまでは一般論ですが、実際の現場(といっても私は通訳をやっているわけではありませんが)はどうかといいますと、同時通訳の仕事でもっとも多いのは理工系の分野(それも、軍事・原子力・宇宙開発・医学などなど)だそうです。では、そうしたことに詳しい理工系出身が通訳には多いのかというと、どうやらそうでもないようです。
理系出身の同時通訳は専門分野には詳しい反面、その詳しさが逆に他の分野へ飛び込むことを躊躇させるようです。
実もふたもない結論ですが、同時通訳を目指されるのでしたら、学部学科にそれほどこだわる必要はないと思います。(理系でも外国の論文を読んだりする必要から、いやでも外国語に接することにはなりますし)
結局のところ、必要なのは、言葉に対する感受性と物事に対する広い好奇心を持つことだと思います。
お暇でしたら、ロシア語同時通訳者の米原万里さんのエッセイ――特に『不実な美女か貞淑な醜女か』(新潮文庫)――を読むことをお勧めします。同時通訳上の悲喜劇をユーモアたっぷりに書かれていて、通訳を目指されるのでしたら、ぜひ読んでおきたいものです。
ついでに、「ほぼ日刊イトイ新聞」での対談も参考にどうぞ。
お礼
学部・学科を詳しく教えてくださって、とても参考になりました。 学部や学科にこだわっていましたが、あまり気にせずやっていきます。 どうもありがとうございました。