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債権譲渡の際、貸借契約と領収書は元本も譲渡?
A(根抵当権設定者:債務者)とB(根抵当権者:債権者)の間には極度額2500万円の根抵当権が設定されています。残債金額は500万円です。この根抵当権をC(私)に移転してもらう予定です。 この際、AとBで取り交わしたと思われる貸借契約書の原本はAからCに引き渡されるのですか? それとも原本のコピーが引き渡されるのですか? 又、BよりAへ弁済された領収書等の原本はAからCに引き渡されるのですか?それとも領収書のコピーが引き渡されるのですか? 教えて頂きたく、宜しくお願いします。
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「根抵当権の移転」と、それを設定する原因となった「AB間の金銭消費貸借契約=Bの金銭債権」とは無関係です。 (この場合「移転」とは、「譲渡」です) 言い換えると、CさんがBから「根抵当権」を移転してもらっても、Bの持つ「金銭債権」は移転しません。その後も、相変わらずBが債権者です。Cが債権者になることはありません。 AB間の金銭消費貸借契約(Bの金銭債権)もCへ移転させたければ、根抵当権の譲渡とは別に、債権譲渡契約をしなければなりません。 したがって(金銭債権の譲渡がない本件では)、AとBで取り交わした金銭消費貸借契約書はずっとABが持ち続けることになります。Cはコピーももらえません。 当然、Cは領収書ももらえません。領収書のコピーももらえません。 根抵当権を譲渡してもらうと、CがAに対して持っていた「無担保債権」が、「根抵当権付き債権」に変化します。それだけの話です。 ですから、「根抵当権の譲渡」というのは、CがAに対して債権をもっていたりこれから持つはずでない場合には、全然意味がない行為です。 ※"根"抵当権で保護される金銭債権はなんでもいいわけではありませんが、まあ本件には関係ないので省略。
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- fujic-1990
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1、2番回答者です。 > この残債金額の根拠となるものを手に入れておく必要はないのでしょうか? 当然、必要はあります。 残債権は500万円だと言っていても、実際にはそんな債権は存在しないかもしれない(根抵当権だからその可能性は大)のですからね。きっちりとした「根拠」を手に入れておくべきです。 ただ、債権の譲渡の効果を左右するような「譲受人は手に入れなければならない」という法律上の「義務」はありません。「譲渡人は、手にいれさせなければならない」という法律上の「義務」もありません。手に入れなくても、債権売買契約は有効です。 ゆえに、Cが黙っていたら手に入りません。 だから、債権の売買契約で「譲渡人は譲受人に、根拠となるものを与えること」とでも、決めておく必要があります。 根拠となるものとはいったい何なのか、も、きっちりと具体的に決める必要があると思います。後日、見解の相違が生じるかもしれませんから。 でも、債権の売買契約はBC間だけで有効なのです。Aは関係ないので、CがAに「根拠となるものをよこせ」と主張するのは筋違いです。主張できません。 > CはAに対して、残債金額を払えと要求できるのでしょうか? 債権がホントに存在して、かつ、譲渡が債務者Aに対する「対抗要件」を備えていれば、CはAに払えと請求できます。 譲渡契約書に債権の金額が書かれていても、嘘ということはあります。根抵当権が登記され続けているからと言って、債権がホントに存在するということにもなりません。根抵当権とはそういうものです。 債権の売買とは、非常に危険なものです。 債務者に対する債権譲渡の対抗要件は、「譲渡人Bによる債務者Aへの通知、または債務者Aの承諾」です。 私は債権を買ったことはありませんし、私の債務を誰かが買ったということもありませんので、実際に届く「通知」にはなんと書かれているのかは知りませんが、譲渡された「債権を特定できる」程度にきっちりと債権の中身を書いて、「この債権を○年×月△日に、Cに譲渡しました」とか書かれているのでしょう。 私の書いたことをキチンと読めばわかると思いますが、Cが「俺が買ったぞ」と通知してもダメですよ。 「債務者の承諾」は説明の必要もないと思います。事前に承諾を得ておいたほうが楽だと思います。 老婆心から申しますが、「債権売買」は危険ですよ。とっても、ね。不動産売買以上に慎重にどうぞ。
お礼
Fulic-1990さん、 質問に応えて頂き、更にアドバイスを添えて頂き、誠に有難うございます。 まさしく、全額弁済されていても根抵当権抹消の手続きをしていな場合もあるようです。 債権譲渡となるので今までの事実の記録を譲り受けて慎重に進めていきたいと思います。 ご丁寧な説明をありがとうございました。
- law_amateur
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質問を読んで大いに疑問を持ったのですが,Cは,根抵当権者兼債権者になるわけですから,Cは,なぜ債務者であるAから金銭消費貸借契約書や領収証を取り上げることができると考えるのでしょうか。 金銭消費貸借契約書は,債権者と債務者が1部ずつ保有するべきものですから,新たに債権者となるCは,元の債権者であるBから金銭消費貸借契約書の貸主側の「原本」を交付するよう求めることができます。このことは,直接の規定はないのですが,全額弁済を受けたときに,債権者は債務者に対して債券証書を引き渡さなければならないとする民法487条の規定からしても,また,新たな債権者となったCが,弁済が得られないため訴訟を提起する際には,証拠として貸借契約書の原本を求められることからしても,そのように理解されます。 Aは債務者であって,まだ弁済の責任がありますから,自らの手元に貸借契約書の原本や領収証を保有することができるのは当然のことです。 Aが,債権者でなくなったBから再請求を受けた場合に示すべき書面は,金銭消費貸借契約書ではなく,BからAに対して発せられた債権譲渡通知書です。これによって,Aは,Bからの再請求を拒絶することができます。 Aが保管している領収証は,AがB又はCから過大な請求を受けたときに,それを拒絶する証拠になるものであり,Aから取り上げることはできません。
補足
回答を頂き、有難うございます。 Cは,元の債権者であるBから金銭消費貸借契約書の貸主側の「原本」を引き渡してもらうことですね。 Bが言っている残債金額500万円の根拠となるような記録(例:AからBに数回に分けて弁済された年月日、金額)に関しては、CはBから引き渡しを受けておく必要はないのでしょうか? Bに弁済された記録を書いてもらうとか。 心配なのは、下記の(1)、(2)に備えておきたいと考えているのですが。 (1)返済が長期になり、Aが領収書を保管していなかった場合 → CからAに残債金額を説明する為に (2)Aが死亡し、兄弟が土地を相続した場合 → Cから相続人に対して残債金額を説明、請求する為に
- fujic-1990
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1番回答者です。 なるほど。根抵当権の譲渡、債権譲渡その他、基本的なことは理解されているものとして、お尋ねの点だけにお答えします。 債権譲渡の際に、どういう内容の債権なのか、売買の対象を特定するためにAB間の金銭消費貸借契約の内容を知る必要がありますよね。 しかし、要物契約のような「債権の譲渡には金銭消費貸借契約書の交付が必要である」とかいう規定はありませんので、原本をもらえるか、コピーをもらえるか、何ももらえない(口頭での説明だけ)かは、BC間の債権売買契約次第です。 つまり、金銭消費貸借契約書の原本も、コピーも、当然には引き渡されません。 「領収書」というのは、AがBに支払った時に、Aが受け取った領収書のことですよね? Aは、債権売買契約の当事者ではありませんので、BC間の売買契約でどう決めようと、CがAに「領収書の原本を渡せ」とか「コピーを渡せ」「見せろ」とかは要求できません。 もちろん、Aに渡してしまった領収書の原本が、いまBの手元になどあるはずがないので、BがCに渡すことは無理でしょう。また、原本がないのですから、コピーも不可能。 もちろんCが、Aにお願いして頂戴する、見せていただくのはかまいませんが、AとしてはBが再び請求してきた時に困らないように、Cに領収書の原本を渡したりはしないのがふつうです。 コピーもめんどくさいので、渡さないでしょうね。 ただ、譲渡の通知が来たとき、譲渡された債権額に異議がある場合などには、これくらい弁済済みだと言って「見せる」くらいのことはするかもしれませんが。 で、念のために確認しますが、まさか「領収書」というのは、Cが債権の「代金」をBに支払ったことを証明する領収書のことじゃないですよね。 それならば、当然「原本」を、BがCに渡します。 代金を受け取ったら、受け取った者が領収書(もちろん原本)を相手に渡す。あたりまえの話です。常識以前の話ですね。
補足
丁寧な説明をありがとうございます。 疑問点はBがAに貸し付けたが、Bは、弁済されていない残債金額500万円だと言っています。債権譲渡を受けるCは、この残債金額の根拠となるものを手に入れておく必要はないのでしょうか? 本来、Aが支払済の領収書を持っているべきであり、BとCの間で債権譲渡の契約書に残債金額を記載してあれば、CはAに対して、残債金額を払えと要求できるのでしょうか? 基本的な質問かと思いますが、宜しくお願いします。
補足
回答を頂き、ありがとう御座います。言葉が不足していました。BとCは債権譲渡契約を取り交わし、記名、捺印を行います。又、同時に、根抵当権もBからCへ移転の登記を行う予定です。 この場合は、AとBで取り交わした金銭消費貸借契約書の原本はBからCへ引き渡しされますか?又は、原本でなくコピーが引き渡しとなりますか? 同様に領収書の原本もBからCに引き渡しとなりますか?それとも領収書のコピーが引き渡しとなりますか? 教えて頂きたく、宜しくお願いします。