- ベストアンサー
船を「ふな」と読む(船乗り、船酔い、船橋)
船を「ふね」ではなく、「ふな」と読む読み方がありますが 「船に乗る」は「ふねにのる」で「ふなにのる」とは言わないのに、 これはどういう用法なのでしょうか? 船乗り ふねのり→ふなのり 船酔い ふねよい→ふなよい 船橋 ふねばし→ふなばし 他にも大船、浮間舟渡、船便、フナムシなど
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
#1さんが、複合語、#2さんが「露出形」「被覆形」と指摘なさった通りです。 露出形に e、 被覆形に a を使う他の例には、下記などがあります。 雨 雨雲 あまぐも 金 金物 かなもの 酒 酒蔵 さかぐら 米 米子 よなご 稲 稲穂 いなほ このような例から「船」という単語一つに限られないで一般的な音の問題と考えられています。 他にも i と o (例は、木、に対する木立「こだち」)、 o と a (例は、白、に対する白鬚「しらひげ」)などがあります。これは日本語の上代から知られている現象です。
その他の回答 (4)
素人の考えですが、発音がしやすいかどうかということはないでしょうか。
お礼
回答ありがとうございます。
- garamond
- ベストアンサー率53% (1119/2111)
これは複合語の前半であることを示す標識と言えますが、すべての語に起きるわけではありません。 前の回答にあるように濁音化とあいまって2語ではなく1語であることを分かりやすくするはたらきがあります。 「船」以外に次のような例があります。 「酒(さけ)」→「酒樽(さかだる)」 「金(かね)」→「金槌(かなづち)」 「胸(むね)」→「胸ぐら(むなぐら)」 「稲(いね)」→「稲光(いなびかり)」 「雨(あめ)」→「雨雲(あまぐも)」 「爪(つめ)」→「爪弾く(つまびく)」 「声(こえ)」→「声色(こわいろ)」 あと古語になりますが、 「竹(たけ)」→「竹群=篁(たかむら)」 「盾(たて)」→「盾列(たたなみ)」 http://www.kunaicho.go.jp/ryobo/guide/013/
お礼
回答ありがとうございます。 普段何気なく使っている日本語ですが、このような変化があり 意外と難しいものだと思いました。
- kine-ore
- ベストアンサー率54% (808/1481)
前舌母韻間の母交現象として見れば、「船(ふね)」+「橋(はし)」が一体化し発音運動が強化されることで、「船(ふね)」は「ふな」と「e→a」での母交がなされ、且つ「橋(はし)」の方も「ばし」と「ha→ba」の連濁現象もまた連動することで、結果「船橋(ふなばし)」との形態変化が生起しています。 このような場合、単純に用いられる「船(ふね)」は名詞における「露出形」として、複合語の前接要素となる「船(ふな)」は単語の中に覆われている意味で「被覆形」と呼んで区分されるようです。 参考:「日本語使い方考え方辞典」岩波書店
お礼
回答ありがとうございます。 専門用語がなかなか難しいですが、この通りのようですね。
「船宿」「船乗り」「船出」のように、船/舟が名詞や動詞の上に付いて複合語となった場合に「ふな」と読むことが多いような。 そういう意味では地名の「大船」は例外かも。でも「大船に乗ったような気持」の「大船」は「おおふな」とは読みませぬ。
お礼
回答ありがとうございます。 たしかに「大船」は「おおぶね」とも読めますね。 三陸に「大船渡」があり、こちらは「おおふなと」になっています。
お礼
回答ありがとうございます。 他の具体例もあげていただき、わかりやすかったです。