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司法試験制度の現状
お世話になります。 「政府の法曹養成制度検討会議が、司法試験の合格者数を年間3000人程度とした政府計画を撤廃する提言を13年4月公表の中間素案に盛り込む方針」だそうですが、司法試験の合格者、また法科大学院への入学者数が、思うように伸びないのは、何が原因なのでしょうか? わかりやすく説明していただけると助かります。 よろしくお願いします。
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従来、マスコミと大学関係者は、「司法試験の合格者数が少ないために、法科大学院の人気が低下している」と言っていました。司法試験の合格者数(合格率)が増えれば、法科大学院の人気が高まるという考え方です。 弁護士の中には、これに同調する意見(かつての日弁連主流派など)と、「弁護士の数が増えても、弁護士の仕事が増えていないので、法科大学院の人気が低下した」という意見がありました(日弁連反主流波など)。 「弁護士が足りない」、「弁護士の数が増えれば、弁護士の仕事が増える」などの理由から、司法試験の合格者数を500人から2000人以上に増やしました。しかし、弁護士の数が増えても弁護士の仕事は増えず、最近は、全国で相談件数、訴訟件数が減少しています。その結果、弁護士の就職難や、開業しても仕事のない弁護士が増えています。そのため、弁護士の人気や法科大学院・法学部の人気が低下しました。 そこで、司法試験合格者数3000人をめざすことをやめ、国は、法科大学院を作りすぎたとして減らそうとしています。これに弁護士の多くが賛成しています。しかし、マスコミ、財界、大学関係者、弁護士の一部(法曹養成推進派など)は、「弁護士の数はまだ足りない」として、合格者数や法科大学院を減らすことに反対しているというのが、現在の状況です。