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※ ChatGPTを利用し、要約された質問です(原文:TPPのISD条項(カナダ:Ethyl社)の件)
TPPのISD条項(カナダ:Ethyl社)とは?
このQ&Aのポイント
- TPPのISD条項は、カナダのEthyl社の事件を例に取り上げることがあります。1997年のメチルマンガン化合物(MMT)事件では、カナダ連邦政府がアメリカ企業から訴えられ、内国法で解決される形となりました。
- この事件について、国内通商協定(AIT)に違反するとして専門委員会に提訴され、連邦政府の規制が不当だったという判断が下されました。ただし、規制が「MMTの国内流通を規制した」という点については、国内企業も同様に規制を受けるため、外資に対する不公平な貿易障壁とされることは難しいとされています。
- このような国内問題であっても、国際投資紛争仲裁センターの裁定は効力を持つ場合があります。世界銀行も関与することがあり、一部ではその影響力に懸念の声も上がっています。TPPのISD条項に関しては、国際的な紛争解決の仕組みがどのように機能するのか、慎重な議論が求められています。
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質問者が選んだベストアンサー
>1.なぜこれがNAFTAの事案なんでしょうか? >2.実際にEthyl Corpは国際投資紛争仲裁センターに訴えたのでしょうか? はい、仲裁に訴えました。 >3.本件は貿易障壁というよりも純然たるカナダの国内問題だと思いますが、こういう国内問題の場合でも国際投資紛争仲裁センターの裁定は効力を発揮するのでしょうか? 本件は、カナダ州政府と連邦政府間で締結された協定に違反するとしてカナダ国内で州政府に提訴され、国内法の下で連邦政府が敗訴。規制は撤回されました。そのため連邦政府は、ISDに訴えていたEthyl社に和解金を支払い、和解が成立。つまり、ISD仲裁で裁かれていません。 ちなみに、、、 >「MMTの輸入を規制した」のならともかく、「MMTの国内流通を規制した」 ガソリン添加剤MMTの健康被害を懸念したカナダ議会議員はMMTを禁止したいと考えました。しかし、カナダ国内法の環境保護法が求める条件を満たしておらず(健康被害を立証する充分なデータがなかった)、健康被害を理由に禁止できなかったため、輸入と流通を禁止するという別の方法をとったのですね。 >国内企業も等しく規制を受けるので外資に対する不公平な貿易障壁というのは難しい気もします。 MMTを生産していたのはEthyl社のみだったので、規制が外国企業一社のみを狙い撃ちする格好になりました。 、、、と、いうことで、自身の国内法の要求すら満たしておらず根拠がないのに規制を実施し、特定の外国企業を狙い撃ちで損害を与えた事例。
お礼
ご解説ありがとうございます。お詳しいですね。 Ethyl社の件は国内法で適切に処理が促されるまでに時間があったので、もって行き場が無くて国際投資紛争仲裁センターに訴えたと言うわけですね。その後、国内法できちんと対処できたので問題無しと言うのならやはりまっとうな話です。 >自身の国内法の要求すら満たしておらず根拠がないのに規制を実施し、特定の外国企業を狙い撃ちで損害を与えた事例 Ethyl社の件はそのとおりですね。 日本国内のTPP反対派が日本国内で規制したい農薬なども規制できなくなると言っていますが、つまり国内法で農薬を規制するにしても根拠が薄いと国際投資紛争仲裁センターに訴えられてしまうわけで、その立証を世界基準で通用するレベルでやらないといけなくなると言うことでしょう。 理論的には正しいですが、ますます技術力が重要になるし小さな国はその負担には耐えられないかもしれませんね。もっとも昔から外圧と言うのはそういうものですが。