どうも、まだまだ断熱に関する”勘違い”が多いみたいですね!
断熱の方法などは、どの様な方法でも良いのです。
肝心なのはその材料の「密度」と「厚み」だけなのですから。
但し「充填断熱」だろうと「外貼り断熱」だろうと
以下の「各層」がキチンと形成されていないと
断熱の効果が無いばかりか「壁体内結露(内部結露」に
よって家が腐ります(断熱材の種類は関係ありません!)
(※未だに「木造」の建物で「外断熱」「内断熱」と言う用語が
使われていますが、この表現は「蓄熱層」を持つ
RC造やSRC造等のコンクリート系の建物の「内側」あるいは
「外側」に断熱材が施工されるのか?によって
使い分けされるのが、正しい意味なのです、ですから
「木造」の場合には「充填」あるいは「外貼り」として表現します)
以下が「各層」の意味と役割です。
(1)「防湿層」:
住宅の場合には、必ず室内で生活する人が”水蒸気”を発生させます。
普通に生活していれば「必ず水蒸気」は生まれます。
この”水蒸気”は極めて小さいので、考えられない様な隙間からでも
壁に中(断熱材の中にまで)に侵入します。
これを防ぐ一番の対策方法は”ポリエチレン0.2mmシート”を
室内側の全部の面に貼る事で完成します。
例え”吸湿性の低い”「現場発泡ウレタン系」でも「防湿層」が
無いと「壁体内結露」の恐れがあります。
(2)「断熱層」:
字のままですが「断熱層」とは?「密度」のある材料を
可能な限りの「厚み」で施工する事です。
ですから最近では「付加断熱」と言う「充填断熱」のさらに
外側に「断熱層」を設ける工法が多くなっています。
材質は「古紙」でも「羊毛」でも「樹皮」でも良いのです。
「モミガラ(米のから)」と言うのもありますが
一般的にはHG16Kg(高性能グラスウール)の様な”繊維系”がポピュラーです。
(3)「気密層」:
勘違いが一番多いのが、この「気密」と言う言葉でしょうか!
「気密」=「窒息」とのイメージが多いのですが、「窒息」とは
何の関係もありません。
「気密性」とは、変な隙間を作らない事なのです。
「断熱性能」とは、熱が逃げる時間をなるべく”遅く”する事。
「気密性能」とは、熱が逃げる”隙間”を作らない事なのです。
昔は「先貼り気密シート」工法などしかなかったのですが
構造用合板の普及により「ボード気密工法」が確立して
簡単に「気密性能」を向上させる事が可能になりました。
(4)「透湿層」:
昔はこれが無くて苦労したそうですが、今は誰もが「当たり前」に
施工しています、有名な銘柄でいえばデュポン社のタイベックが
有名です。
「水蒸気」は通すが、「水の分子」は通さないと言う特徴がある材料なのです。
同じ様に”シート”と名乗りますが室内側の”ポリエチレンシート”と
比較すれば「透湿抵抗値」は1万倍近くも違う物なのです。
(5)「通気層」:
これも今や必ず設けていますが、元々は「雪国」での
サイディングの”凍害対策”から生まれたものです。
出始めの頃のサイディングは、今とは違い柱の表面に”直に貼られていました”
その為、外気の温度が-15℃にもなれば、室内の水蒸気がサイディングの
裏側から侵入して、表面側で凍ってボロボロと壊れて行くのです。
これを防止するために考案されたのが「通気層」です。
しかし、この工法が温暖な地域にも採用されると「思わぬ効果」が
生まれました。
夏場の太陽光にやかれた外壁の「通気層」の中を激しい勢いで
熱風が流れて”室内側の熱の遮断”の役に立ったのです。
今や「遮熱材」や「遮熱塗料」よりも「通気層」の適切な確保の
方が有効だとされています。
その上で「断熱材」の施工の位置だけでは「快適な家」には、なれません。
その具体的な方法とは?
「補足」があれば「追記」も可能です。
お礼
どうもありがとうございました、少し安心しました、参考にさせていただきます。