なぜかというと、そういう決まりだからです。
野球で3アウトになるとチェンジになるとか、じゃんけんでグーがチョ
キに勝つとか、赤信号のときは止まるとかいうのと同じです。
そう言ってしまうと身も蓋もないので、「長方形の面積=縦×横」とい
う決まりでなぜいいかというと、大まかには以下の性質(ア),(イ),(ウ)に
よります。
(ア)なにもない空っぽの"図形"の面積は0である。
(イ)どんな"図形"についても、その図形を互いに交わらないような1つ
または複数の"図形"で分割したときに、どんな分割の仕方をしても
(その"図形"の面積)=(分割した"図形"それぞれの面積)の総和
という関係を満たす。
(ウ)合同な"図形"の面積は互いに等しい。
長方形は"図形"であって、cを正の数として、縦の長さがaで横の長さ
がbの長方形の面積をa×b×cと決めると、(ア),(イ),(ウ)のルールを満
たすことがわかります。試しに、紙に大きな長方形を描いてみて、それ
を小さい長方形で分割してみて上の性質を満たすかどうかやってみて
ください。
特に、縦の長さと横の長さが1のときの面積を1としたければ必然的に
c=1となります。
「この章ではワタシは縦の長さがaで横の長さがbの長方形の面積を
100×a×bと定める」としても構いません。それはその章での決まりで
あると宣言しておけばいいだけのことです。
ちなみに、「長方形の面積=縦×横」ならばルールを満たすことは
比較的簡単に示せますが、どんなときに「長方形の面積=縦×横」
でなければならないかについての説明は複雑で、それを理解するに
は、ある程度前提となる知識が必要です。
お礼
ありがとうございます。その考えでいくと,横×縦でもよいということですね。