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浸透圧
血液を水でうすめると、赤血球が破裂します。 このことは、浸透圧が関係あることはわかったのですが、なぜ浸透圧が関係するのかがわかりません 教えてください
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浸透圧とは、ある液体が外部から水を引き込む力のことで、その液体の濃度が高い程浸透圧は大きくなります。 普通、血液の浸透圧と赤血球内部の浸透圧は等しいので、何も起こりません。 しかし、血液を水で薄めたということは、赤血球の外部の液体(血漿)の濃度を薄めたということと同じですので、血漿の浸透圧が普通よりも小さくなります。 一方、赤血球内部には水が入りません(←細胞膜は油の様なもので出来ているため) よって赤血球内部の液体の濃度は変わらず、浸透圧の大きさも普通と変わりません。 ということは、赤血球内部と血漿の浸透圧に差が出来ており、(血漿の浸透圧)<(赤血球の浸透圧)という状態になっています。 全ての液体はこの浸透圧差を解消しようとします。 浸透圧差の解消法は、 (1)中に溶けているものを濃度の低い方に移動させ、低い方の濃度を上げる (2)水を濃度の高い方に移動させ、高い方の濃度を薄める の二つがあります。 しかし、赤血球に限らず全ての細胞膜は半透膜であり、基本的に水しか通しません。 よって(2)の方法により浸透圧差を0にします。 先程も書いたように、(血漿の浸透圧)<(赤血球の浸透圧)ですので、赤血球の内部に血漿側から水が入ります…(*) すると、どんどん赤血球内部に水が入り、その内内部の水の圧力に細胞膜が負けて、破裂してしまいます。 なお、赤血球が破裂することを、溶血といいます。 余談ですが、(*)がどうしても分からないなら、綱引きをイメージしてみてください。 初め、Aチーム、Bチーム共に10人いたとします。 綱引きを始めると、初めの内は互角ですが、Aチームの人数が綱引き途中に5人に減ったとします(←血漿を水で薄めた状態です)。 すると、とたんにAチームの方が劣勢になり綱がだんだんBチームの方に引きずられていきます(←赤血球内部に水が入っている状態です)。 イメージはこんな感じです。 なお、赤血球内部に水が入るにつれて赤血球内部の濃度が下がり、浸透圧差が少しずつ無くなっていきます。 もし、細胞膜がまだ踏ん張っている最中に血漿と赤血球内部の浸透圧が等しくなると、それ以上水が入らないので溶血はしません。 また、仮に血漿に何かを溶かして濃度を上げると、(血漿の浸透圧)>(赤血球の浸透圧)となり、今度は赤血球内部から水が出て赤血球がしぼみます。 長文、失礼しましたm(__)m
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- aries_1
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No.1です。 言っていることが矛盾している所があったので、補足します。 前の回答で、細胞膜は油の様なもので出来ているので、水を通さないと書きました。 それは正しいのですが、細胞膜には所々にタンパク質が埋め込まれており、そこを通ることはできます。 なので、浸透圧差を解消するのに水を移動させることが出来ます。