一つは浸透圧の低下による溶血です。
浸透圧はさすがにご存知ですよね?
浸透圧が赤血球に対してどういう影響を与えるかは分かりますか?高校レベルのごく基礎的な話なのでご自分でお調べください。
もう一つはpHの低下によるアシドーシスという症状です。
人間の血液のpHは厳密に7.4程度に調節されており、pHが7.0未満になれば重症化して心臓が停止する恐れがあります。
水のpHは純水なら6.8程度ですが、通常は空気中の二酸化炭素を吸収して弱酸性に低下しています。
当然水が多量に血管中に入ってくればpHは低下し、アシドーシスが起こる恐れがあります。
また、水が入ってくれば血液中のイオン濃度も低下して体内のイオンバランスが崩れます。
具体的にどの程度の量の水を注射すれば重症化するかまでは分かりかねますが、医療の現場では注射や点滴、輸血を行う場合は人体に悪影響を与えないように薬液の浸透圧やpH、成分を厳密に調整しています。
「点滴用の栄養剤が残り少ないなあ。いいや、水でも入れて量を増やそう」だなんて殺人行為に等しい行いです。
これらは高校生レベルの知識があれば即座に分かる基礎的な内容です。高校で生物を取っていなかったのでしょうか?だとしても、中学生レベルの生物の知識と高校レベルの化学の知識があれば十分推察可能なレベルです。医療に携わるなら人体メカニズムの専門家でなければなりません。文字通り人の命がかかっていますから。よく勉強して下さい