ANo.1です。 お寄せいただいた補足に対して回答します。
未定係数法を使って係数を決める手法ですね。
>H2SO4+NH3+H2O→H2O+(NH4)2SO4
>として
ここで、既にマズイ状況になっています。
両辺に同じH2Oがあります。
完成した反応式では、同じ物質が両辺に存在するようには書かないのですから、どちらか一方のH2Oは不要になるはずなので、一方だけ残します。
つまり正しい 出発点は
aH2SO4+bNH3→cH2O+d(NH4)2SO4
または
aH2SO4+bNH3+cH2O→d(NH4)2SO4
です。
aH2SO4+bNH3→cH2O+d(NH4)2SO4
のパターンで解いてみましょう。
H:2a+3b=2c+8d (ア)
S:a=d (イ)
O:4a=2c+4d 整理して 2a=c+2d (ウ)
N:b=2d (エ)
(イ)を(ウ)に適用すると c=2(a-d)=0
(イ)を(ア)に適用して
3b=8d-2a=8d-2d=6d
∴ b=2d
これは(エ)と同じものですから、実質的には
c=0
a=d
b=2d
の3式だけとなります。ここで、a=1とおくと
a=1,b=2,c=0,d=1
と、解けました。
H2SO4+2NH3→(NH4)2SO4
ですね。
未定係数法で解けない事態になったら、どこかに不備があるのです。手順を見直すことです。
なお、こと中和反応のような、際だった特徴がある反応では、未定係数法のような手間の掛かる方法を講じなくても係数が決まることが少なくありません。
先の回答でも書きましたように、中和反応では、酸と塩基の電離によって生じる H+ とOH- の個数が一致しているはずなのですから、電離式を書いて、H+,OH-の係数を一致させることだけを考えておけば、自然と係数が決まってしまいます。
これから学ぶでしょう酸化還元反応でも似た状況にあります。酸化と還元は電子の授受ですから、授受される電子の個数を合わせることだけを指針にすれば、未定係数法を使うまでもなく係数は見つけられるものです。
以下は、僕が高校生時代に化学を学んだときの経験からの個人的な見解ですが、参考になれば。
未定係数法は、無敵の方法です。あらゆる反応式で、係数を、完璧に求めることができる方法です。
ですが、あまりにも機械的な決め方なので、その反応の化学的な特徴を見失う可能性があるのです。
どういうことかというと、反応の特徴など知らなくても解けてしまうので、その反応がどのような特徴を持ったものなのかを読み取ろうとする姿勢を育ててくれない可能性が有るのです。僕は、そう感じた後では、未定係数法は使わなくなりました。
できるならば、化学反応式は、その反応の特徴から組み上げていくのが化学を学ぶ方達には有用だろうと思っています。その意味では、未定係数法は、行き詰まったときの最後の手段だと言いたいのです。
お礼
回答ありがとうございます。 よくわかりました。 そして以下の部分もとても参考になりました。 こういった曰く言いがたい部分、コツの様なものを教えていただけるのは本当に助かります。 ありがとうございます。