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アンモニアが関係する中和反応について
大学受験範囲です 中和反応の化学反応式はすべて暗記する必要は無く (基本的には)イオン結合でできた酸と塩基が反応する場合は 1.イオンにする 2.水を作る 3.あまったイオンで物質を作る の手順で化学反応式を作ればいいと参考書に書いてありました。 しかしアンモニアが関わる反応 例えば、硫酸とアンモニアの反応などはこの手順では作れませんでした (1)硫酸とアンモニアの反応式は暗記するしかないのでしょうか? (2)↑もし暗記するしかないならば 他に暗記しなければいけない中和反応の化学反応式はありますか?
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ANo.1です。 お寄せいただいた補足に対して回答します。 未定係数法を使って係数を決める手法ですね。 >H2SO4+NH3+H2O→H2O+(NH4)2SO4 >として ここで、既にマズイ状況になっています。 両辺に同じH2Oがあります。 完成した反応式では、同じ物質が両辺に存在するようには書かないのですから、どちらか一方のH2Oは不要になるはずなので、一方だけ残します。 つまり正しい 出発点は aH2SO4+bNH3→cH2O+d(NH4)2SO4 または aH2SO4+bNH3+cH2O→d(NH4)2SO4 です。 aH2SO4+bNH3→cH2O+d(NH4)2SO4 のパターンで解いてみましょう。 H:2a+3b=2c+8d (ア) S:a=d (イ) O:4a=2c+4d 整理して 2a=c+2d (ウ) N:b=2d (エ) (イ)を(ウ)に適用すると c=2(a-d)=0 (イ)を(ア)に適用して 3b=8d-2a=8d-2d=6d ∴ b=2d これは(エ)と同じものですから、実質的には c=0 a=d b=2d の3式だけとなります。ここで、a=1とおくと a=1,b=2,c=0,d=1 と、解けました。 H2SO4+2NH3→(NH4)2SO4 ですね。 未定係数法で解けない事態になったら、どこかに不備があるのです。手順を見直すことです。 なお、こと中和反応のような、際だった特徴がある反応では、未定係数法のような手間の掛かる方法を講じなくても係数が決まることが少なくありません。 先の回答でも書きましたように、中和反応では、酸と塩基の電離によって生じる H+ とOH- の個数が一致しているはずなのですから、電離式を書いて、H+,OH-の係数を一致させることだけを考えておけば、自然と係数が決まってしまいます。 これから学ぶでしょう酸化還元反応でも似た状況にあります。酸化と還元は電子の授受ですから、授受される電子の個数を合わせることだけを指針にすれば、未定係数法を使うまでもなく係数は見つけられるものです。 以下は、僕が高校生時代に化学を学んだときの経験からの個人的な見解ですが、参考になれば。 未定係数法は、無敵の方法です。あらゆる反応式で、係数を、完璧に求めることができる方法です。 ですが、あまりにも機械的な決め方なので、その反応の化学的な特徴を見失う可能性があるのです。 どういうことかというと、反応の特徴など知らなくても解けてしまうので、その反応がどのような特徴を持ったものなのかを読み取ろうとする姿勢を育ててくれない可能性が有るのです。僕は、そう感じた後では、未定係数法は使わなくなりました。 できるならば、化学反応式は、その反応の特徴から組み上げていくのが化学を学ぶ方達には有用だろうと思っています。その意味では、未定係数法は、行き詰まったときの最後の手段だと言いたいのです。
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- htms42
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普通の酸・塩基反応は全て水溶液で考えています。 アンモニアがアルカリ性であるのは水に溶けてOH^-を生じるからです。 NH3+H2O⇒NH4^++OH^- 塩酸であれば水溶液中にH^+を生じます。 HCl+H2O⇒H3O^++Cl^- これは酸・塩基のアレニウスの定義と言われているものです。教科書にも必ず載っているものだと思います。 pHも中和反応もすべてこの表現が前提になっています。 NH3とHClの中和反応というのは水溶液を混ぜることによって実現します。 上の2つの式を合わせます。 NH3+HCl+2H2O⇒NH4Cl+2H2O 2H2Oが共通です。化学反応式は反応に関係する物質の増減を表しているものです。反応に関係していても反応の前後で量に変化のない物質は反応式から消えてしまいます。 NH3+HCl⇒NH4Cl NH3とHClは水溶液でない場合でも反応します。 気体と気体で固体を生じる反応が起こります。 水がありませんので上で書いたような電離は起こっていません。 水溶液での反応と直接反応とでは反応の仕組みはことなりますが反応式は同じです。 反応式を見ただけではどちらの反応のことを表しているのかが分かりません。 水溶液であれば反応には水が関係しているだろうと補って考える必要があります。 二酸化炭素と水酸化ナトリウム、水酸化カルシウムの反応でも事情は同じです。 こういう反応を暗記するしかないなんて言っていれば化学が分かっていないということを白状しているようなものです。
- Quarks
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何事にも例外があるもので、アンモニアとの中和などもその例外と言えるのかも知れません。 では、丸暗記するしかないのか、と言えばそうでもないのです。 アンモニアは中和反応では塩基として働きます。 多くの酸と塩基との中和では、塩基はOH-を出す物質として考えられています。 参考書で、「イオンにする」と書いてあるとき、塩基は、イオンに電離するとき、OH-を生じるものと想定されていると思います。 思い出して下さい。アンモニア NH3 が何故塩基性を示すのか? 水に溶けると NH3+H2O → NH4++OH- となって、OH- が生成するから、だったはずです。 ホラ、アンモニアをイオンにするならば NH3+H2O → NH4++OH- と書けば良いわけです。(既習事項をどんどん活用しましょう) アンモニアと硫酸との中和だったら… (1)イオンにする。 アンモニアをイオン化して(電離式を書いて) NH3+H2O → NH4++OH- 式(A) 硫酸をイオン化して(電離式を書いて) H2SO4 → 2H++SO4-- 式(B) (2)水を作る H+とOH-とが同じ個数ずつ結合してH2Oになるので (A)を2倍して、H+とOH-の個数を合わせます。 2NH3+2H2O → 2NH4+ + 2OH- H2SO4 → 2H+ + SO4-- 右辺の 2OH-と2H+とから 2H2O が生成します。 (3)あまったイオンで物質(塩)を作る。 余っているのは 2NH4+ と SO4-- で、塩の組成式は基本的に 陽イオンを先に、陰イオンを後に書きますから(実は、これにも例外があるのですが…) (NH4)2SO4 まとめると 2NH3+2H2O+H2SO4 → 2H2O+(NH4)2SO4 さて、出来上がった反応式を見ると,両辺に 2H2O があります。無駄な記述はしないのが反応式の基本ですから 両辺で重複している 2H2O を消し去るべきです。 こうして 2NH3+H2SO4→(NH4)2SO4 ハイ、アンモニアと硫酸との中和反応式が出来上がりました。 "統一的な考え方"で「解けた」のではないでしょうか。 ところでこう書いておいて言うのはなんなのですが、受験生なら、数少ない例外事項は例外事項として覚えてしまう方が良いのかも知れません。ただ、上に書いたような「解釈」も可能なのだということと併せ て覚えておくと、尚更良いのです。 >暗記するしかないならば 他に暗記しなければいけない…化学反応式はありますか はい、ケッコウ有りますよ。頑張って覚えて下さい。そして、丸暗記でない「解釈」の余地があるなら、それも併せて覚えて下さい。
お礼
ありがとうございます。 とてもよくわかりました。 ですが一つ疑問があります。 硫酸の水の中での電離 H2SO4→2H++SO4 2- アンモニアの水の中での電離 NH3+H2O→NH4++OH- ここからいつも自分が考えているように ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ まず左辺を足して H2SO4+NH3+H2O→ 次に生成物を考えると 水と硫酸アンモニウムなので H2SO4+NH3+H2O→H2O+(NH4)2SO4 として 各物質の係数(モル数)を左からそれぞれa,b,c,d,eとおいて立式したところ (Hに着目して)2a+3b+2c=2d+8e (Sに着目して)a=e (Oに着目して)4a+c=d+4e (Nに着目して)b=2e と4つの式ができますが ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ここからどの文字をおいたとしても解けなくなってしまいます。 最初自分はa=1とおいて解きましたがcdが求められませんでした。 そこで置く文字を変えて実験したところ aかbかeを何かの数字でおくと abeは求められるが、cdが求められない cかdを何かの数字でおくと cdは求められるが abeが求められない ということになってしまいます。 (1)~~~~~~~~内の手順はいつも問題なかったのに今回だけできませんでした その理由は「最終的に消えるH2Oが式内に含まれる状態で係数を文字でおいてしまったため」 だと思いますが正しいでしょうか? (2) また 「最終的に消えるものが式内に含まれる状態で係数を文字でおいて ~~~~~~~~で解こうとすると『必ず』今回のように ○をおくと ○×は求められるが△は求められない △をおくと △は求められるが○×は求められない」 という状況になってしまうと思いますが正しいでしょうか? (3) (1)、(2)が正しいとするとなぜこのようなことになってしまうのでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 よくわかりました。 そして以下の部分もとても参考になりました。 こういった曰く言いがたい部分、コツの様なものを教えていただけるのは本当に助かります。 ありがとうございます。