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数学における厳密性
自然科学、例えば物理では「厳密」に測定すると精度はどんどん上がっていくのが一般的だと思いますが、数学の世界で「厳密」に証明したら結果が違った、というような例はあるのでしょうか。 例えばε-δ論法での証明は厳密なもの、だと思いますが、「厳密」な証明で、数学的に結果が違ってくる、ようなことはないような気がします。
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たぶん文面から見て、 実験的に十分な数調べてみたけど、反例は見つからず、 『「厳密」に証明したら結果が違った』 というような例を探して欲しいという事でしょうか。 私が知ってる限り、一番近そうなのは、 Miller-Rabinによる素数の確率的判定法あたりです。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BC-%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%B3%E7%B4%A0%E6%95%B0%E5%88%A4%E5%AE%9A%E6%B3%95 このアルゴリズムは、ある数が素数であることを示したいとした時に、 「確率的には素数であることは十分確からしい」ということは言えても、 「間違いなく素数である」とは言えないです。
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- Knotopolog
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>数学の世界で「厳密」に証明したら結果が違った、というような例はあるのでしょうか。 ありません. 数学の証明というものは,命題が与えられていて,その命題に対しての証明を記述する.と言う流れですから,証明が完成しようが,しまいが,与えらた命題そのものには何の変化も有り得ません. したがって,「証明したら結果が違った」,というような事はないのです. 証明が出来たか,出来なかったか,の結果があるのみです. そして,数学の証明は常に「厳密」です.「厳密」でない曖昧なものは数学の証明ではありません. ただ,或る命題を証明中に,まったく別の命題に到達し,その別命題を証明できた! と言うような事は有り得ます. 例えば,エルンスト・クンマーによる,理想数から始まり,イデアル概念の発生などが,好例と言えるでしょう. これは,クンマーがフェルマーの最終定理を証明しようとして,方向がそれた例です. クンマーとイデアルについては,以下に貼り付けたウイキペディアをご参照下さい. エルンスト・クンマー(wikipedia) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC イデアル(wikipedia) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%87%E3%82%A2%E3%83%AB 以上です.
- ta20000005
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数学の場合そもそも厳密でない証明というのは証明ではないので、証明されたと勘違いされていたが実は証明されていなかったということが厳密な証明でわかるという感じでしょう。そのような例は四色定理やフェルマーの最終定理など数例あります。 証明の穴が致命的なものならば、反例が見つかって結果が逆転することも有り得ない話ではないです。
お礼
書き込みありがとうございます。 とあるサイトでsinθ/θ(θ→0)の証明で、扇形の面積を二つの三角形で挟んで極限をとる方法が厳密ではない、という議論がされていました。 昔(例えばコーシーのε-δ以前?)の議論は正確ではない、けれども値は正しい・・・みたいな感じで、厳密な証明、って結局なんなんだろう、と思った次第です。これが現在の議論でやったら1ではなかった、とかだったらすごいのにな、と思うのですが・・・。