どちらかが絶対的に「正しい」ということはありません。
どちらも「間違いではない」とは言えますが。
「因」には「ちなむ」という読みがありますが、この送り仮名は「因-む」になります(活用語尾から送るという原則から)。
「ちなみに」はこの「ちなむ」という動詞から派生した語だと思いますから、そう考えると「因みに」の方が一般的かなということはできます。
とはいえ、「因む」も「因みに」も常用漢字の読みにはいっていませんから、公用文では平仮名書きが原則です。
公用文ではなく個人的な文書であれば、漢字を使っても構わないわけですが、公的な“しばり”がないので、「因に」と書いても間違いではないわけです。
送り仮名というのは昔から“適当”というと言葉は悪いですが、人や時代によって好きなように使われてきました。読む相手に通じたらいいので、絶対的な「コレ」という決まりはありませんでした。
けれども、学校教育の現場では「どうでもいいよー」と教えるわけにいかないですし、お役所としても公文書に統一性がないと示しがつきませんから、便宜的に「コレ」と基準を設けて統一したわけです。
ですから、書き手というか書物によって「揺らぎ」というんでしょうか、相違があるのです。
どちらも個人的な文書では「間違いではない」ので、お好きな方を使えばよいと思います。
先にも書きましたが、公文書(あるいはそれに準ずるような文書)では、平仮名書きにするのが原則です。
お礼
ご回答ありがとうございます。とても参考にさせていただきました。 >「因む」も「因みに」も常用漢字の読みにはいっていませんから、公用文では平仮名書きが原則です。 恥ずかしながら知りませんでした。肝に銘じます。