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「プロティスタント」って、一体何?
高校の世界史の授業で習った程度では、プロティスタントって、カトリック・正教以外のキリスト教宗派の総称ですよね。 しかし、カトリックよりも超保守派のいわゆる「宗教右翼」といわれている組織や、社会活動・救貧活動に熱心なNPO団体としての方が有名な救世軍や、「穏健派」や、カトリックから分離独立したイギリス国教会や、統一教会のような反社会・犯罪集団・テロ組織の似非キリスト教組織なども、プロティスタントに「区分」されていますね。 一体プロティスタントって、その「正体」は何でしょうか。 そして、カトリック・正教以外の宗派を、全部まとめてプロティスタントとしてしまうことに、問題はないのでしょうか?
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>カトリック・正教以外の宗派を、全部まとめてプロティスタントとしてしまうことに、問題はないのでしょうか? 問題大有りです。 キリスト教には、カトリックにも、正教会にも、プロテスタントにも属さないキリスト教があります。 今日存在するものとして、エチオピア教会、コプト教、アルメニア教会、ヤコブ派といった単性派教会と、アッシリア教会というネストリウス派系の教会です。 単性派教会の人手、世界に5000万人ほどの信者が存在します。 アッシリア教会は、35万人程度とされています。 また、歴史的には、カトリックに改宗する前のアイルランド教会(ドルイド教)や、ボスニア教会(ボスニアのイスラム教徒の改宗前)、二元論を唱えるカタリ派、ボゴミール派、パウロ派などもありますし、グノーシス派もあります。 過去は考えなくても、単性派の5000万は、無視できる数ではありません。 単性派の5000万人のうち、エジプトに1000万、エチオピアが3500万程度の人がいるため、日本であまり認識されていないだけです。 現在社会では、プロテスタントという呼び方はしなくなっています。 日本では、キリスト教に関する知識が無い人が多いため、歴史的な言葉を重視してしまいますので、プロテスタントという呼び方がされているにすぎません。 現在キリスト教世界(特にアメリカ)では、メインライン(主流派)と、エバンジェリカル(福音派)といった使い方をされています。 メインラインに属するのは、カトリック、正教会、単性派、聖公会(イギリス国教会)、長老・改革派(カルヴィン派)、ルーテル派(ルター派)、デサイプルスなどになります。 対してエバンジェリカルに属すのは、バブテスト、アナバブテスト、クェーカー、(メソジスト)、ペンテコステ、ホーリネス、アドベンチスト、などになります。 一般的なキリスト教は、ニケーア・コンスタンティノープル信条を唱えた者をキリスト教徒としています。 そのため、ニケーア・コンスタンティノープル信条を拒否しているモルモン教、エホバの証人、統一教会、クリスチャンサイエンスなどは、キリスト教として認めていません。 (ですから、プロテスタントとは呼びません) (救世軍は、メソジストの分派になります。)
お礼
ありがとうございました これ以上の優れた解説は、もうないでしょう。 余談ですが、私はカトリックです。