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曾我物語の一部を和訳してください

歌とセリフなんですが、『厭ふとも人は忘れじ我とても死しての後も忘るべきかは』と、『いたくな嘆き給ふな。人もこそ聞け。かつは、これを形見とも見給へ』です。一応自分なりに調べて解釈してみたんですが、歌のほうはわけがわからず。セリフのほうは『人もこそ聞け』の『こそ』を強意ととって『きっと聞いているだろう』と解釈してみたんですが、少し不安なので誰か和訳のほうをお願いします。

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回答No.3

 やっぱり歌舞伎じゃなくて軍記物でしたね。歌舞伎の「セリフ」にしては少し語調が違うようには思っていたのですが……。劇ではない物語等では、「セリフ」というより「会話(文)」とでも言うのが一般的かと。(^^;)  小学館『新編日本古典文学全集 曾我物語』226ぺージです。この全集は、岩波書店の『(新)古典文学大系』とは違って、下段に現代語訳があるので、古文学習者にはオススメですね。  これの解説等を読むと、『曾我物語』には「破格の漢文体」で記されている真名本系統と訓読文系統とがあり、それぞれに様々なヴァージョンのテキストが存在するようです。おかげさまで勉強になりました。  さて、該当部分の現代語訳を引用します。  十郎はこれを聞いて「ひどくお嘆きになられるな。人が聞いているかもしれない。それと、これを形見としてご覧ください。それと、これを形見としてご覧ください」と鬢(びん)の髪を切って与えた。虎はこれを小袖(こそで)の懐(ふところ)に入れて、また泣き伏して恋い慕った。   (中略)  虎は泣く泣く、    いた間(ま)より……(あなたと別れた後の悲しさは誰と語り合って慰めればよいのでしょうか。    板葺(いたぶ)きの屋根の透き間から漏れてくる月の光を誰とともに見ればよいのでしょう。)  十郎も涙を流しながら、    厭ふとも……(私があなたを嫌ってもあなたは私を忘れないでしょう。    私にしても死んだ後でもあなたをわすれることがありましょうか。)    「人もこそ聞け」の方は、「人が聞いているかもしれない」ですから、「他の人が聞くと困る」という解釈でいいですね。 歌の方は、「(2)私があなたを嫌ってもあなたは私のことを忘れないでしょう。」ですね。  問題作成者もこの新編古典文学全集を見ながら選択肢を作ったのでは。  恋する人と二人きりでのやりとりなのであれば、確かに「人」は「世間の人」ではなくて、相手(虎御前)を指していてもおかしくないと思います。  まあ、言い訳をするなら「人もこそ聞け」の「人」に引きずられて、先の回答のような解釈になってしまったわけで、間近ではなくそこそこの量の文章があってからの歌だと分かっていれば離して考えられたかも。(苦しい言い訳ですね。まだまだ修業が足りません。)

dependence
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます またまたご指摘ありがとうございます。会話文でした。 やっと謎が解けました、ありがとうございます。本当に嬉しいです。ありがとうございます。ありがとうございます。 『人もこそ聞け』のほうは残念でしたが、歌のほうは合っていて安心しました。 後、言い訳だなんてご謙遜なさらないで下さい十分凄かったです。逆に全文を書くべきでしたすみませんでした。 本当に嬉しいですありがとうございました。

その他の回答 (2)

回答No.2

http://www.j-texts.com/sheet/ksgm.html で検索してみたのですが、質問者様が引用なさっている歌やセリフは見つけられませんでした。異本では表現が違っているのかな、と思ってたのですが、今「セリフ」とあるのに気づきました。もしかして、軍記物語の方ではなくて、歌舞伎?  歌舞伎の本文はネットでは見つけられず(それほど真剣には探しませんでした。)、前後の話が分からないので細かいところは違っている可能性があります。が、ともかく「現代語訳」。(古文でも日本語は日本語だから、和訳じゃないですね。) ・厭ふとも人は忘れじ我とても死しての後も忘るべきかは   厭(いと)ふ……嫌がる   とも……逆接仮定条件の接続助詞   じ……打ち消し推量の助動詞。~ないだろう。   べき……可能あるいは当然などを表す助動詞。    (どんな状況での歌かはっきりしないため、意味は確定不能。)   か……疑問・反語の係助詞。後に係助詞「は」が続くと、たいがいは反語。  (ある出来事を?)たとえ嫌がったとしても、(世間の?)人は忘れないだろう。  私としても、死んだ後でも、忘れることができるだろうか、いやできない。 ぐらいですかね。 ・いたくな嘆き給ふな。人もこそ聞け。かつは、これを形見とも見給へ  な……本来は「な~そ」の形で、禁止を表す。   (ここは「そ」であるべき位置に「な」が使われている。    時代が下がってからの用法っぽい。)〔=用法のように思える〕  もこそ……係助詞「も」のあとに係助詞「ぞ」あるいは「こそ」が続くと、「~すると困る」の意味になる。大学入試等でしばしば出題される。  かつは……一方では      (そんなに)激しくお嘆きなさらないで。(嘆いているのを、他の)人が聞くと困ったことになります。また、これ(何なのでしょう?)を(亡くなった人の? 別れて去っていく自分の?)形見とも(思って、)ご覧下さい。 という感じでしょう。

dependence
質問者

お礼

詳しいご回答ありがとうございます。 お察しの通り大学受験の問題で、自分ではわからないと思い、ここで回答を求めるというところに至りました。和訳は現代語訳でしたご指摘ありがとうございます。 『人もこそ聞け』の回答に『人に聞かれては困る』という選択肢があったので、合っていると思います。 歌のほうは、 (1)私があなたを嫌っても世間の人はあなたのことを忘れないでしょう。 (2)私があなたを嫌ってもあなたは私のことを忘れないでしょう。 (3)あなたが私を嫌っても私はあなたのことを忘れないでしょう。 (4)世間の人があなたを嫌っても私はあなたのことを忘れないでしょう。 内容は、曾我十郎祐成が恋人の遊女『虎』を相手にして、弟とともに父の仇討ちを決行しようとしていることを告白する場面です。 『厭ふとも人は忘れじ我とても死しての後も忘るべきかは』の前の文としては、『今夜ばかりの手枕に、千夜を一夜に重ねばや』と語り合はするほどもなく、夏の夜の習ひとて、関路の鶏も鳴き、東雲やうやく明け行けば、はや後朝になりにけり。虎は泣く泣く、坂間より別れてのちの悲しきは誰に語りて月影を見む 十郎も泣きながらに、『厭ふとも人は忘れじ我とても死しての後も忘るべきかは 』 になっています。番号が何番になるか答えていただければ幸いです。

noname#148883
noname#148883
回答No.1

和訳ではなく現代語訳でしょう。 後ろに命令が来ると、強調ではなく已然形だと記憶してます。

dependence
質問者

お礼

ご回答ありがとうございます。 現代語訳でしたご指摘ありがとうございます。