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一般条項について
民法上、一般条項(信義誠実)を適用して裁判を行うことについて、この判決は法の解釈ではなく別の位置づけがあると言われているそうです。 法の解釈でなければどのような位置付けがあるのでしょうか?
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信義則というのは,民法の条文上は「権利の行使及び義務の履行は,信義に従い誠実に行わなければならない」としか書かれていませんが,判例はこの条文を根拠に,説明義務や情報提供義務,事情変更の原則など,様々な法理を認めてきました。 これらの法理は,信義則の条文から当然に読み取れるものではなく,事実上判例によって新たな法が創られているに等しいということで,一部の学者はこれを信義則の法創造機能などと呼んでいるわけです。もっとも,判例によって明文の規定から読み取れない法規範が形成されているのは信義則に限った話ではなく,公序良俗違反は不法行為などについても似たような現象がみられます。民法の勉強は,民法(典)の条文よりも条文に書かれていない法理の方が重要だとも言われるくらいです。 ちなみに,一部の民法学者は,これらの重要な法理について民法に明文の規定が置かれていないのは問題であると主張しており,現在法制審議会で検討されている民法(債権法)の改正では,これらの判例法理の多くを明文化することが検討されています。 もっとも,学者の主張するような明文規定を追加すると民法の条文は二千箇条を超えてしまうとも言われており,明文化する条文の内容にも問題があることから,弁護士など法律実務家の間では改正に反対する意見も多くみられます。
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- hekiyu
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質問に沿っているか解りませんが・・。 新撰組の局中法度の冒頭には有名な 「武士道に背かざる事」 というのがあります。 これは創作だ、という説もありますがそれは さておいて。 これなどは一般条項だと思います。 つまり、近藤、土方にとって都合の悪いことは 総てこれに該当する、として切腹を命じることが できるのです。 この例で判ると思いますが、一般条項には 法規範創造の位置づけがあると思われます。
お礼
法学について理解するのは難しいですが、このように考えると非常に分かりやすいですね。 お答えいただき有難うございました。
お礼
ご丁寧に教えていただき、有難うございます。 勉強を進める中、なかなか理解できなかった箇所だったのでとても助かりました。