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古事記のお勧め版
古事記を現代語でよんでみたいのですが、 どなたの翻訳がお勧めでしょうか。 よろしくお願いいたします。
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三浦佑之著『口語訳 古事記』全二巻、文春文庫。同『古事記講義』文春文庫。 2003年でしたか単行本がベストセラーになりました。1979年1月に太安麻呂の墓誌名が発見されたことにより上代日本語の研究がより進みましたので、少なくとも80年代以前のまだ研究成果を反映しきれないものを読むよりはいいと思います。(そういえば『論語』も70年代、90年代の発掘で見つかった史料により再検討が今世紀初頭迫られていると浅野裕一が書いてましたね。古い書物でも新史料発見で新解釈が迫られるとは油断なりませんね)。 作家でなく学者による訳です。
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- パブクシャンnoチビ枯淡(@tibikotan)
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こんばんは! >『古事記のお勧め版』 >古事記を現代語でよんでみたいのです >どなたの翻訳がお勧めでしょうか >よろしくお願いいたします 失礼を知りつつご質問を例にお話を進めて見ます。 質問者さまの質問文からどの程度の古事記・日本史・神話など 古代日本の知識をお持ちなのか分からず お勧めするとなれば、ご質問者の習得度を推し量ってお答えする事になります。 つまり、回答の範囲をご質問の内容だけで、ご質問者さまの知識量などを憶測で判断し、 推薦する書物を探す事になります。 同じ事が、古事記に記載された漢字の語彙解釈にもいえると言う事を ご理解いただく必要があり 古文書を学ぶ、または読み解く際には、絶対的に発生すると言う事です。 そこでご質問にあった適切なお答えは、下記のようになると思います。 まず図書館に行かれ、複数の書籍の内容を読み比べられる事をお勧めします。 もう少し深く説明を試みるとすると 古事記は原著が残っていない書籍です。 本文は変体漢文が主流で記述されており、解読者によって解釈に差があることも事実です。 有名な、本居宣長の『古事記伝』を読まれると、今でも頷かされる解釈があります。 たとえば 「葦原中国(あしはらのなかつくに)」との語が 古事記本文で十数回使用されているのですが 多くの解釈では、解釈者の脳裏にある「葦原」の風景を元に 直感的に判断使用されているのに対し 江戸時代の本居宣長の『古事記伝』での関連部分の記述を簡略に表現すれば 「高天原から鳥瞰的視野に対応表現されたのが葦原中国」と解釈する方もあります。 そのように『古事記』の中の語彙の解釈が変わるのです。 極端に言えば、これまでの研究者にも本文中の同じ語彙の解釈に差があります。 つまり、いずれが『古事記の作者が伝えようとした真意』を完全に理解し 訳者として解説しているのかは、1300年の歳月を経た古文書ですから 「研究者や訳者の数ほど解釈の数が存在しても不思議ではない」と 理解した上で読んでいく心積もりも必要だと想います。 既に読む心構えの質問者さまの心を削ぐ様な話から始めまして申し訳ありません。 こんな事を考えていては前に進めないので、ご質問者さまの取っ掛かりになればと 回答者の蔵書から3冊を手元に置いて、取り急ぎ3点の紹介を試みます。 まず、ご質問者さまは20~30代の年齢と推察される人物であり 興味をお持ちになられた面から、ある程度の知的水準以上にあると推察されますので ご自身で読まれて実際に納得できるか、図書館で確認される事をお勧めします。 一冊目は 表題:『古事記への旅』 1995年2月24日第24刷 発行:日本放送出版協会 定価:950円(購入時) 著者:萩原朝男 著者紹介:1934年東大文学部卒。1979(昭和54)年当時、千葉大名誉教授。 著書:『日本神話の旅』『古事記・上代歌謡』(日本古典文学全集・共著) 『上代文学論攷~記紀神話と風土』 この書籍の紹介文「はじめに」を転載しますので、ご判断にお使いください。 NHKラジオの古典講読の講座で13回にわたって 『古事記』を講読したのですが、その文章の読解と鑑賞に重点を置き できるだけ多方面に気を配りながら講読したつもりである。 ―途中省略― 『古事記』の大きな魅力は神話にあるとも考えられるので これはやむを得ない処置であった。 本書はこの講読を骨子として書いたため、上巻の神話篇に大部分の頁数を提供した事をご了解していただきたい。 『古事記への旅』と題したが、これは決して ―途中省略― 旅行記・名所案内ではない。 この書が『古事記』の案内書として少しでもお役に立てば望外の喜びである。 この後に続く「付記」には、以下の記述がある。 本書に引用した文章は『小学館日本文学全集』の『古事記』(萩原朝男注訳)によった。 従って『古事記』全体を通読される方はこの本を利用されるのが便利であろう。 回答者が昨年日本一周の旅をした際に この書籍が出雲地方の周遊の際に非常に役立ちました。 有名な内容でありご存知でしょうが、私の理解している神話の世界に少しお付き合いください。 伊耶那岐神(いざなきのかみ)と伊耶那美神(いざなみのかみ)の夫婦神が 国造りを終え、次に神産みすなわち35柱の神々の最後に 「火之神:火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)」を生むのですが 火之神の炎で「ホト(女陰)」を火傷する事になり その火傷が原因で妻の伊耶那美神は死んでしまいます。 残された夫の伊耶那岐神は、死んだ伊耶那美神に恋慕の情から逢いたくなり 死者の住む『黄泉の国』の入り口まで訪問し 「国造りは終わっていないので一緒に帰ろう」と、懇願するのですが 「悔やしいかな私は黄泉の国(死者の国)の食べ物を食べてしまって 帰る事はできないのですが、折角の愛しい夫である貴方の心使いに対し 黄泉神に(生者の国に)還る事を相談するので、その間しばらく待って居て欲しい。 私は奥に一旦戻るがこれから先には入らず待って居るようにと告げ 伊耶那美神は戸の奥に姿を消す。 待てども出てこぬ伊耶那美神を待ちきれず奥に入った伊耶那岐神は 手に持った灯りに浮かび上がった妻の屍体の形相に恐れをなし逃げ帰る。 妻の伊耶那美神は約束を破り逃げ帰る夫に、黄泉軍勢に追いかけさせますが 夫は何とか『黄泉比良坂』まで逃げ延びましたが、伊耶那美神もそこまでも追いつこうとした。 そのため『黄泉比良坂(よもつひらさか)』の出口を大岩で塞ぎました。 その大岩を挟んで夫婦の両神は口諍いを起こし この世の人の数に関し、死者数を上回るだけ誕生する者の数を上回るように努力すると 伊耶那岐神が答えてその後人口が増える事を約し別れる。 その約束を交わし離別した『黄泉比良坂』の現在地が 『伊賦夜坂(いふやさか)』と言い伝えられています。 昨年の旅では、その『伊賦夜坂』と黄泉の国の入り口と伝えられる 『猪目洞窟』まで訪ねましたが、それまで書物からだけでは理解できなかった 「古代に生きた男女の心情」を、神話の地を尋ねた事で理解できました。 その尋ねるキッカケが、この書籍だったのです。 私の旅先で得た認識を述べると「先に死んでいった者への恋慕の情から 古墳の扉の前で死んだ妻に呼びかけ続けた男 その夫が扉を開いて腐敗が進んで醜い姿の現実の屍体である妻と再会したと言う 事実体験が口伝伝承されている間に その後『古事記』の文学的文字表現になったであろう」と理解する事ができました。 そう言う訳で詳細な本文解説と共に、関係する土地の解説や紹介があり 著者の意図どおりに「文献の解説と現在の関連地を混合記載された書物」としてみると 本来非常に難解な『古事記』を理解するには適切な書籍だと 回答者自身の体験からぜひお勧めの一冊です。 二冊目 この書籍は後日深く学ぶ書籍資料としてはお勧めの一冊です。 この書籍は、古典言語で記述しその横に現代的に訳されたな記述が添えられていますので 充分読み易いし古典の文章表現を楽しめる最適本と思います。 新潮日本古典集成(第二七回) 表題:『古事記』 発行 1979(昭和54)年6月10日 初版 発行所:株式会社 新潮社 校注者:西宮一民 定価:1800円 三冊目 表題:『古事記の世界』 発行:1967年9月20日 第1刷発行。 第5刷発行:1969年9月30日。 発行所:株式会社 岩波書店 著者:西郷信綱 著者紹介:1939年東大文学部国文学科卒業。1967年当時、横浜市立大学教授。 他の著書:日本古代文学史・万葉私記・詩の発生・国学の批判 日本文学の古典など他に多数の著書。 なお、古事記を編集献上したと伝えられる太安万侶の墓が 1979(昭和54)年1月23日に奈良市比瀬町で発見され 報道された墓誌の41文字は下記のとおりです。 左京四條四坊従四位下勲五等太朝臣安萬侶以癸亥 年七月六日卒之 養老七年十二月十五日乙巳 浅学の回答者の認識を記述しますと 「生前の名は安萬侶で左京の四条四坊に住んでいた」 「朝廷の臣下で役職は従四位下であった。勲五等の受賞経歴がある」 「養老7年(723年)12月15日に亡くなった」 なお41文字の中の「癸(みずのと)亥(い)年七月六日卒之」について 回答者は意味を理解していません。 この発見では、歴史上の人物の墓地と生前の住居地・身分・受賞歴・死亡年月日が このように明確に判明したと言うように解釈しています。 同墓からは木製棺には火葬された「遺骨」と「真珠」及び「墓誌」が出土しています。 紹介した『古事記への旅』にも簡略に説明されています。 ご理解いただけたでしょうか。 この回答が、ご質問者様の問題解消につながり 尚且つ知識の一端に納められ、後日ご質問者さまのお役に立てば幸いです。 最後に『お願い』です。 貴重な時間を割いて回答をしています。 この回答でご質問に対する問題が解消できましたら 速やかにここのルールに従って 「回答への補足」「回答へのお礼」などと共にポイントを付けて 次回の質問でも多くの回答をいただけるように 回答いただいた方々にも感謝を配慮して対処してください。 できれば読後のご意見など感想をいただけるとありがたいですね。 冗長な回答になりました。 誤字脱字などある場合は機知にてご判断いただきご笑納ください。 なお、回答後の「お礼」「補足」での再質問には、お答えいたしておりません。 その場合は、再度の新規質問でおねがいします
お礼
どうもありがとうございました。
- 31192525
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yamada369さん、こんにちは。 古事記の現代語訳ということですが、story主体ということでいいのでしょうか? ならば作家さんの訳が読みやすくていいと思います。 福永武彦訳が河出書房から、田辺聖子訳が集英社から発売されています。どちらも文庫化されており、手に入りやすいかと…。 わたしはあまり関心がないのですが、この中に卑弥呼が登場するという説もあり、説話をいろいろ読み解けるみたいですよ。
お礼
どうもありがとうございました。さがしてみます。
- fedotov
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古典文学の最初の1冊目は、大手出版社のジュニア版 (=少年少女)のハードカバーの文学全集(世界文学全集 や古典文学全集)の中から選べば、しっかりした訳者を 使っているので、まず間違いありません。 ただ、お若い方は、古い文学全集だと、訳者の日本語が 「古い=難しい」と感じるので、新しい全集が良いです。 同じ人の訳で、ジュニア版(小学高学年~中学生) と大人向けの違いは、フリガナの量と活字の大きさ。 何より、ジュニア版ハードカバーは、ジュニア版新書 より、言葉の説明がイラスト付で丁寧なので、大人が 読んでも面白く判りやすく、目にやさしいです。 橋本治『古事記 (21世紀版少年少女古典文学館) 』 http://www.amazon.co.jp/%E5%8F%A4%E4%BA%8B%E8%A8%98-21%E4%B8%96%E7%B4%80%E7%89%88%E5%B0%91%E5%B9%B4%E5%B0%91%E5%A5%B3%E5%8F%A4%E5%85%B8%E6%96%87%E5%AD%A6%E9%A4%A8-%E6%A9%8B%E6%9C%AC-%E6%B2%BB/dp/4062827514/ref=sr_1_3?s=books&ie=UTF8&qid=1327322485&sr=1-3 旧版の古本なら、かなりお安いです。 橋本治『古事記 少年少女古典文学館 (1)』 http://www.amazon.co.jp/%E5%8F%A4%E4%BA%8B%E8%A8%98-%E5%B0%91%E5%B9%B4%E5%B0%91%E5%A5%B3%E5%8F%A4%E5%85%B8%E6%96%87%E5%AD%A6%E9%A4%A8-1-%E6%A9%8B%E6%9C%AC-%E6%B2%BB/dp/406250801X/ref=sr_1_2?s=books&ie=UTF8&qid=1327322485&sr=1-2
お礼
どうもありがとうございました。
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