Q/甘い物はカロリーが高いイメージがありますが本当でしょうか?
A/一般に、甘いと感じるものの多くは、高カロリーのものが多いのは事実です。人が甘いと感じるのは、その甘いと感じる物にエネルギー量が多く、特に思考や運動におけるエネルギー源として体が使いやすい物であるためなのです。尚、人間の脳が活動するのに必要なエネルギーは、ブドウ糖と呼ばれる糖質です。これ以外の物質は必ずブドウ糖に変換して脳に送り込まないと使えないのです。
甘さは、生きる上で最も効率的な食物摂取の手段であり、美味しいと感じる条件となります。同様に適度な脂質も人間が好む味の一つです。これらは、古来において飢餓状態を早期に回復する場合に、最も効率的な食物を探す上で人が持った味覚なのです。苦いものが最も効率的な栄養補給では、多くの人は決してその栄養源を食べようとしないでしょう。即ち、美味しい食べ物は、多くの場合カロリーが高いことが多いのです。
ただし、甘くとも人間が消化できないものは、燃焼量(カロリー)がいくら高くても、体には吸収されず実質ゼロカロリーとなるものもあります。こういうものは、主に人工甘味料に多く、例えばコカコーラゼロやダイエット飲料などに使われています。キシリトールなども消化が難しいため、その燃焼エネルギー量(燃やすとよく燃えます)の割に、人間の体の中では吸収量が少ない傾向があります。
その代わり、これらは大量に摂取するとお腹が緩くなることや、こればかりを摂取すると体調面で栄養失調などになることがあります。
Q/甘いお菓子よりご飯を食べろと聞きます。何故でしょうか?
A/お菓子とご飯ですか?ご飯を米という考え方で見るなら、どちらでも栄養含有量が同じなら、代替になります。菓子を食べてご飯を食べない場合と、ご飯を食べて菓子を食べない場合で、栄養面以外での違いがあるとすれば、それは味覚の問題やその特性の問題などになるでしょう。
米の飯に含まれる甘みは、ご飯をしっかりとかみ砕いたときにのみ出てきます。
即ち、噛まないと甘くないのです。その理由は、ご飯に含まれるデンプンが唾液(アミラーゼという酵素が含まれる)によってマルトース(麦芽糖)という糖質に変化するためです。ご飯など炭水化物と呼ばれる食品は、このデンプンの分解があって初めてほのかに甘くなるのです。
お菓子の甘さやおいしさは、それによる部分も多少はありますが、大半は糖質そのものが口に溶けた時の甘さです。直接的な味覚刺激になるため、多くの場合これを摂取して、十分に栄養を満たすと、ご飯を食べなくなります。また、人はその性質上味の濃いもの、美味しい物を欲求する傾向がありますから、直接的な甘さを長期で体感し続けると味覚が鈍感になり、ご飯のおいしさを物足りなく感じるようになる傾向あります。
結果的に、太りやすい食品に手を伸ばしやすくなります。また、噛まないことからあごが痩せたり、あごが痩せることで、僅かですがカロリーの消費が減り、それが太りやすさに繋がるかも知れません。
まあ、今はお金さえ出せば人工甘味料など甘さを維持して、カロリーを抑える手段もありますから、それで良いという人も多いですけど。昔から大人の間で言われる、ご飯を食べなさいと言うのは、生活習慣として3食のご飯中心の方が、太りにくく、味覚的にも健やかな生活が送れるという意味です。
あくまで、ご飯を肯定すればこういうことになります。
Q/また、本当に、ご飯(乾燥重量?)と砂糖は同じ程度のカロリーなのでしょうか?
A/既に回答があるように、砂糖の方がカロリーは高いです。また、ご飯の方が糖質を分解するまでに掛かる手間は少し多くなります。