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炭酸塩の沈殿反応について

Mg,Ca,Sr,Baイオンの存在する各水溶液に、それぞれ炭酸水素アンモニウム水溶液を加えたところ、Ca,Sr,Baの水溶液ではすぐに反応し炭酸塩と思われる白色の沈殿が得られました。 しかし、Mgの水溶液では反応が確認できなかったため、各溶液の濃度をかなり高くしたところ、同様に白色の沈殿が得られました。 次に、Mg,Ca,Sr,Ba全てのイオンの存在する水溶液に、炭酸イオンが不足しないように炭酸水素アンモニウム水溶液を過剰に加え白色の沈殿を作製し、得られた沈殿の元素分析を行ったところ、Mgがほとんど沈殿していないことが確認されました。 上の結果のようにMgがアルカリ土類金属と比べて反応性が乏しい具体的な理由がわかる方がいれば、説明をよろしくお願いします。

みんなの回答

  • Saturn5
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回答No.2

(1)の回答では「Mgは陽イオンになりにくい」と書いた訳ではありません。 Ca、Baよりもイオンになりにくだけです。 イオンになりやすさがイオン化傾向です。 「貸そうかなまあ当てにすな」を覚えたことはありませんか? K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>H>Cu>Hg>Ag>Pt>Au ということで、Mgは全体的にはイオンになりやすい金属で、水中では Mg2+として存在しています。 (2)Mgはイオン半径が小さいので、2価の金属の中では沈殿しにくいものです。 〔Ca2+〕〔CO32-〕=5×10^-9 〔Mg2+〕〔CO32-〕=1×10^-6 CO2の溶解度は20℃で0.04〔mol/L〕 電離定数は2×10-17程度です。 よって、〔CO32-〕は3×10^-6 程度になります。 従って、〔Mg2+〕が0.3mol/L程度を越えると沈殿ができると思います。 または、溶液をやや塩基性にすれば電離しやすくなり、〔CO32-〕が 増加するので沈殿しやすくなります。 いずれにしても、Mgは沈殿するかしないかが微妙であり、炎色反応もないので、 陽イオンの系統分析ではかなりやっかいなものの1つです。

  • Saturn5
  • ベストアンサー率45% (2270/4952)
回答No.1

問題を2点に分けるべきです。 (1)Mgはアルカリ土類に比べて反王制が乏しい。 (2)Mgの炭酸塩はやや水に溶けるが、アルカリ土類の炭酸塩はほとんど水に溶けない。 この2つの理由は根本では同じ物です。 (1)電子と原子核にはたらくクーロン力は原子半径の2乗に反比例します。 したがって、CaやBaのように大きな原子の方がクーロン力が小さいので、 陽イオンになりやすいのです。 (2)溶解性は結晶の格子エネルギーと水和エネルギーの差を考えます。 前者が大きい物は水溶性が低く、後者が大きい物は水溶性が高いのです。 まず、Ca2+やBa2+のような2価の陽イオンとCO32-やSO42-の ような2価の陰イオンではクーロン力がNaClのような1価のイオンの約4倍 となるため、基本的に水溶性が低くなります。 Mg2+は小さなイオンなので、SO42-やCO32-と結晶格子を作るとき、 陰イオン同士が接触するので結晶が不安定となります。 また、水和するときにイオン半径が小さいので、OH-と強く結合するため、 水和エネルギーが大きくなります。 MgCO3hが基本的には2価と2価のイオン結合であるため、水溶性は低い のでうsが、上記の2つの理由によってやや大きめの水溶性を持ちます。

tyonnge
質問者

お礼

回答ありがとうございました。 いくらか質問があるので、もし宜しければお願いします。 (1)において、陽イオンになりにくいと反応性に乏しいとのことですが、陽イオンになりにくいMg(Mgイオン?)はどのような状態で存在しているのでしょうか?(2族元素イオンを含む水溶液はM(NO3)2(M=Mg,Ca,Sr,Ba)/aqです) また、回答して頂いた2つの理由、特に反応性の乏しさから、私の行った後半の実験においてMgの沈殿がほとんど得られなかったのではないのかと考えたのですが、同様の実験においてMgを十分に反応させCaやSrとの炭酸塩を同時に沈殿させることは可能でしょうか。(元のMgの量を増やし、沈殿するMgの絶対量を増やすのではなく) 化学については初心者なので、おかしなことを言っているかもしれませんが宜しくお願いします。