鴎外がショーに触れている作品のタイトルはわかりますか?
それをもとにもう少し探せるかもしれません。
明治の作家は、みんなずいぶん英語ができたみたいで、漱石も、鴎外も、逍遙も、菊池寛なんかも、ショーの作品は、現代人が人気作家の新作を待つみたいに、出版されるやいなや取り寄せて、読んでいたようです。
鴎外もショーの戯曲を何点か翻訳しています。
ただ、ショーと同時代人なので、雑誌にちょっと発表して、後に残った作品とは姿形が違っている可能性もあるんです。
検索してみたら、鴎外は『悪魔の弟子』を評価していた、という話がヒットしたんですが、残念ながらこの作品には首相は出てこない。植民地時代のアメリカを舞台に、独立運動を組織しようとした咎で牧師が処刑されようとするのですが、牧師と間違えられて主人公ディックが捕縛されてしまう。日頃“悪魔の弟子”を標榜する不信心者であるディックなのに、自ら牧師のかわりに処刑されようとする……というストーリーなんです。
その鴎外の作品の発表年からもう少しショーの作品も絞り込むことができるかもしれません。
鴎外の没年が1922年なので、後期政治喜劇の可能性はありません。戯曲なら1921年発表の"Back to Methuselah"以前ということになります。
お礼
わざわざご丁寧にありがとうございますm(_ _)m!!! 鴎外の作品は『さへづり』です。明治44年(1911年)です。一幕物とありますので、戯曲のことですよね?首相が参謀長官に会いに行くところで、女性団体に包囲されるという実際の話を、ショーが脚色して書いた話らしいです。女装というところがショーの脚色なのかも…