箱根駅伝を観て日産自動車に期待するもの
箱根駅伝を観て感じたことは、なぜ地場企業である日産自動車が駅伝運営に協賛しないのかということです。中京圏の駅伝なら、トヨタが全面に出るのは理解できます。しかし、神奈川県を走る区間が一番長いのですから、神奈川県の企業が協賛すべきだと思うのです。
トヨタは、学生陸上競技の振興を通じて次世代を担う若者の育成に貢献することを目的に2003年第80回大会より一部の運営車両を提供するなど大会運営に協力してきました。2011年第87回大会より協賛社として、各大学に配備される運営管理車他全ての運営車両を提供するとともに、運行ドライバー(一部車両を除く)も併せて派遣しています。また、東京・箱根間沿道のトヨタ系車両販売店20店舗の協力のもと、大会当日、店頭で観戦グッズを配布するほか、箱根・芦ノ湖畔の往路ゴール付近のブースでは、観衆の方々に募金形式で軽食を提供しています。(募金は地元児童養護施設へ)
一方、日産自動車HPのカルロスゴーン社長からのメッセージでは、「日産には、将来に向けた明確なビジョンがあります。アライアンス・パートナーのルノーとともに、意欲的にビジョンの実現を目指しています。社員、お客さま、販売会社、パートナー、株主の方々、そして社会全体との信頼関係を築き、人々の生活を豊かにすること。これこそが日産の使命です。」と発信しているものの、社会貢献への取組においては、トヨタのそれと大きく隔たりがあるように感じます。
確かに、日産には人気車種が無い。市場に受け入れられていない現状があるかもしれません。
新車月間販売台数ランキング ベスト10(25年11月時点)
順位 車種名 販売台数 前年比
1 ホンダ フィット 26,235 181.5%
2 トヨタ プリウス 20,706 -6.0
3 ホンダ N BOX 19,513 18.9
4 ダイハツ タント 19,246 56.1
5 トヨタ アクア 17,238 34.6
6 トヨタ カローラ 13,395 118.8
7 ダイハツ ムーヴ 12,677 50.5
8 ダイハツ ミラ 12,415 -15.9
9 スズキ スペーシア 12,192 13/3
10 スズキ ワゴンR 11,586 -19.4
日産車はトップ10に1台も入っていません。これが社会貢献に力が入らない要因でしょうか。
日産の取るべき方針は、寧ろ逆ではないかと思うのです。社会貢献をして、広告宣伝費を掛けて、販売台数を伸ばすべきではと思います。カルロスゴーンへ8億円もの役員報酬を支払う余裕があるのなら、その分協賛(広告宣伝)にコストを掛けるべきです。ルノーのための日産自動車なのかと、箱根駅伝を観て、神奈川県民として非常に情けなく残念な気持ちになりました。
皆さんが日産自動車という企業に期待するものは何でしょうか。どういう経営方針、戦略を取るべきでしょうか。ご意見を頂戴できれば幸いです。