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物理の問題について質問です
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解法に必要な事柄をザッと書いてみます。物理を学び始めた方にとっては滑車の問題はなかなか手強い問題です。細かく解説するには、紙面がとても足りません。滑車の問題を解くときにはこのような考え方のパターンで解くものだ、と思って読んで下さい。 (1)張力:糸やロープは、ピンと張っている状態だと、ロープの両端に付いている物体を引いています。この力を、張力(ちょうりょく)と呼びます(記号ではテンションの頭文字のTで表現されることが多いようです)。 張力の特徴は、ロープの両端がそこに付いている物体を引く力は、ロープが真っ直ぐになっていようと、曲がっていようと、常に同じ大きさだということです。本問題では、1本のロープの至る所で同じ大きさの張力が働いています。 張力は至る所で、Tの大きさだということです。 ============= おもりM1を上向きに引いている力が、 T の大きさです。 また、右の動滑車Bを上向きに引いている力は、Tの2倍(ロープが2本掛かっていますよね。1本1本がTで引いていますから、合わせて2倍になります)です。 (2)定滑車:天井に固定されているように、それ自体は回転はするけど移動はしない滑車のことです。 定滑車は、糸(ロープ)からの力の方向だけを変える役目だけをします。 (3)動滑車:荷物M2と一緒に上下に動きます。動く滑車なので動滑車と呼ばれます。 滑車問題では、この動滑車がとても重要です。 動滑車には左右に2本のロープが掛かっていますが、動滑車はこのように2本のロープで支えられている場合がほとんどです。 当然、ロープが引いている力の2倍の力で、動滑車は引っ張られています。 ===========~~~~~============== もう一つ、動滑車の場合に注意しなければならない『重要なこと』があります。 ===== ロープが2[m]たぐられたとき、動滑車は1[m]しか上がらないということです。ロープがたぐられる長さに較べて、動滑車の移動距離は、その1/2 にしかならないのです。 今の問題でいうと、 ◎ M1の移動距離にくらべて、M2の移動距離は1/2だということです。 同じことなのですが、これを ◎ M1の速さに較べて、M2の速さは1/2。 ◎ M1に較べて、M2の加速度は1/2。 などと書き表すこともできます。どれも、同じことを言っているのですが、本問題では、最後の表現を使うことになります。 さて、本問題の状況をまとめてみましょう。 M1について: 下向きに M1・gの重力を受け、ロープから張力 T で上に引かれています。 2つ力はどちらが大きいか、今の段階ではわかりません。もし、Tの方が大きければM1は上向きに動き出すでしょうし、Tの方が小さければ下向きに動き出すことでしょう。 そこで、このようなときの常套手段として、 『どちら向きに動くのかを、勝手に仮定してしまうのです』 結果的に間違った仮定をすることになるかも知れませんが、計算の結果で正しく修正できますから、大丈夫です。 上向きに動くと仮定してみましょう。 つまり T>M1・g と仮定してみるのですね。 合力は T-M1・g で、上向きです。 M1の質量は4mでしたから M1に作用する合力は T-4m・g です。 M1はこの合力を受けて、加速度aで上向きに動き出すものと仮定したことになります。 運動方程式を書いてみると 4m・a=T-4m・g 式(ウ) です。 M2について: ロープ2本から、上向きに T×2 の力で引かれ、自身の重力 M2・g=7m・g の力で下向きに引かれています。 ところで、先の仮定で、M1が上に動くと仮定しましたから、M2は下に向かって動かないとおかしいですね。つまり、合力は下向きになるということです(7m・g>2×T)です。 7m・g-(2×T)の合力で、下に向かって動くわけです。 ところで、動滑車の解説で書いたように、M2の加速度はM1の加速度の1/2になるのでした。ですから、運動方程式は 7m・{(1/2)a}=7m・g-(2×T) 式(エ) となります。 (ウ)、(エ)は同時に成り立っていなければならない条件ですから、連立方程式として解くと、すべてのことが判明します。 (ウ)×2 +(エ) より {2×(4m)+(7/2)m}×a={2×(-4m)+7m}・g (23/2)a=-g a=-(2/23)・g 式(オ) 負の数になったのは、最初の仮定で、M1が上向きに動くと仮定しましたが。この向きが逆だった、ということを意味しています。 「上向きに -(2/23)・g の加速度を受けた」というのが(オ)の意味です。 普通の言い方にすれば、「下向きに (2/23)・gの加速度を受けた」となります。 答が出ました。 M1は、下向きに、 (2/23)・gの加速度を受けて運動する。 ちなみに、M2は、上向きに、(1/23)・gの加速度を受けて運動する、となります。
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- kagakusuki
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中学レベルの問題の様な気もしますが・・・ おもりM1に加わる力は、重力による下向きの力と、糸の張力による上向きの力の、2つである。 糸の張力は、定滑車が糸を引っ張る事によって発生していて、定滑車が糸を引っ張る力は、定滑車に繋がれたおもりM2に加わる重力に起因している。 おもりM2は定滑車を介して、糸にぶら下がっているのだから、糸の張力は、おもりM2に加わる重力の半分になる。 おもりに加わる重力の強さは、「おもりの質量」と「重力加速度』の積であるから、 おもりM1に加わる重力の強さは4mg、 おもりM2に加わる重力の強さは7mg、 になる。 従って、糸の張力は おもりM2に加わる重力の強さ÷2=7mg÷2=3.5mg となる。 仮に、上向きの力(おもりの高さが増す方向に働く力)をプラス、下向きの力(おもりの高さが減る方向に働く力)をマイナスとすると、 おもりM1に加わる重力の値は-4mg、 糸の張力の値は3.5mg となる。 おもりM1には、この2つの力が加わるのだから、結局、おもりM1に加わる力は 3.5mg+(-4mg)=-0.5mg になる。 おもりM1の質量は4mであるから、これに-0.5mgの力が加わると、 (-0.5mg)÷4m=-0.125g の加速度で移動する事になる。 この時の移動方向は、先に下向きの力(おもりの高さが減る方向に働く力)をマイナスと決めたので、加速度の値がマイナスであるから、移動方向も下に向かっている事になる。 尚、この程度の問題すら自力で解けない様では、大学の物理の授業には全くついて行く事は出来ないと思いますから、物理の単位を取るのを諦めるか、受験勉強の時以上に寝る間を惜しんで、中学レベルから、勉強をやり直された方が良いと思います。
補足
やはりその程度の問題なんですか・・・ 高校では生物を選択していて物理はとらなかったのに、大学で自然環境を専攻する学科、物理が必要な学科に入りました いきなりこのレベルの物理の問題を課題に出されて困っていたので質問させていただきました(実は数学も苦手で) 受験勉強をしていた時並みに物理を勉強するつもりです。 丁寧な回答ありがとうございました