船舶での輸送が効率的に行えるのはある程度以上大規模な輸送においてでの話です。東京などの河川は川幅・深さ共にせいぜい数十トンクラスの船を走らせるのがいい所でしょう。船舶のでの輸送が陸上輸送より安価に効率的に行える物量には少なくても2桁足りませんね。船舶での輸送が他の方法より有利になるのは、大規模な輸送で一度に大量の貨物(数万トンとか)を運んだ際に、速度は遅くとも一度に運べる量が多いため、ある決められた時間あたりで運べる量と消費たエネルギー量の比率である程度求められます。例えば数十万トン級のタンカーが運ぶ油と同じ量の油を、飛行機で運んだ場合、たしかに一度の輸送にかかる時間は少ないのですが、運べる量も少ないため、同じ量を運ぶのにはなんども往復しなければならず、結局余計に時間が掛かったり、大量の燃料を消費したりということが起こります。ただし、同じ航路に100トン程度の船を走らせたらどうでしょうか。明らかに飛行機の方が安くつくでしょう。陸上と水上でも同じことがいえます。都内の狭く曲がりくねった河川ではごく小さな船しか運行できず、陸上輸送に対して速さでもコストでも勝てないということですね。都市部の河川や運河が数千トンクラスの船を走らせられるのであれば、水上輸送も十分に現実的なのでしょうけど、水深1m以下のなどという部分ある状態では無理ですね。少なくとも水深15m幅は30m程度が必要でしょう。速度を上げると抵抗は速度の2乗に比例して大きくなりますので、元々抵抗の大きい水上を走る船では速度は遅くても一度に大量の貨物を運ぶことで、地上や空よりも有利に運搬できるのです。したがって大量輸送が否定された時点で水上輸送の優位性を唱える理由がなくなってしまうのです。
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