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他動詞に共通し得る仕組みについて。
多くの他動詞的な行為が行なわれている際には、動作主から目的対象者へと行為の影響が及んでいる様に思われますが、「待つ」という行為の場合にも、そういう考え方が当て嵌まるのでしょうか。
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「動作主から目的対象者へと行為の影響が及んでいる」 これを受影性あるいは被影響性と呼びます。英語のaffectednessの訳語ですが。 さて、他動詞の受影性には様々な段階があります。 たとえば、「殺す」。目的語は完全に間違いなく状態変化を起こします。 では「たたく」はどうでしょうか? 机をたたいて怒鳴っても、普通は机は音を立てるだけで、状態は変化しません。受影性は「殺す」よりも低くなります。 あるいは「見る」「聞く」などはどうでしょう? 富士山を見ても、富士山は変化しません。 音楽を聴いても、そのせいで音楽が変化したりはしません。 受影性はないということになります。 お尋ねの「待つ」や「数える」も受影性はほとんど、あるいは全くない他動詞です。 なお、文脈によっては、受影性が生じることがあります。 女性をじっと見つめると、見つめられた女性は恥ずかしくなるかもしれません。 5時間も待たれると、待たせた方は非常に罪悪感を持つかもしれません。 ただし、これはあくまで文脈から生じた含意です。 動詞自体が持つ受影性とは区別すべきでしょう。
お礼
畏れ入りますが、別ページ(http://okwave.jp/qa/q6820855.html)でも御教授を賜れませんでしょうか。
補足
有り難う御座います。 受影性の度合い・有無で判断するのですね。