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NASAスペースシャトル計画終了
- NASAのスペースシャトル計画が終了しましたが、その背景や影響について知りたいです。
- NASAはもはや有人のシャトル打ち上げを行わない方針に転換し、民間企業に依存することとなります。
- なぜNASAがスペースシャトル計画を終了させたのか、その理由についても詳しく知りたいです。
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スペースシャトルは原設計が1970年代で1981年に初飛行をしています。つまり70年代の後半には機体ができていろいろ試験をしていた、ということです。今から見れば40年ほど前のことです。 宇宙開発は「信頼性」が命です。無人のロケットなら失敗しても金額的な損失で済みますが、有人ロケットは失敗すれば人が死ぬわけです。 ですから、ちょっと設計を手直しして失敗して落ちるということは許されず、スペースシャトルでもロシアのソリューズでも設計の変更をほとんどしないということで、すべて最初の形のまま、といっていいわけです。 で、技術的な進歩が早すぎて部品の供給が出来なくなった、というのがスペースシャトルの退役の理由のひとつでもあります。本来なら別の機体を開発すべきなのですが、米ソの冷戦が終わったため、宇宙開発費(つまり宣伝費)を使えなくなり、次の新しいシャトルは開発できていないのです。 ちなみに本来ならスペースシャトルはすでに退役していたはずなのですが、国際宇宙ステーション(ISS)の建設のために無理して引き伸ばしていました。次回の7月8日の打ち上げをもって活動が終了になる予定です。 しかし、ISSには長期滞在の宇宙飛行士もたくさんおり、活動も継続しています。そのため今後の人員交代についてはロシアのソユーズが担い(以前からスペースシャトルと共に利用されていた)、それ以外の物資補給はロシアや欧州そして日本の無人ロケットが運んでいきます。 特に日本の補給船HTV(名称:こうのとり)はその中でも大型であり、スペースシャトル退役後は大型の補給品や機材を運ぶことになっています。 また常時与圧する区画を持っているため、生物を運ぶこともでき、いずれは有人飛行することも念頭においているといわれています。 アメリカにおいては、民間宇宙開発企業に委託する方針のようですが、具体的に打ち上げが実現したものはありません。 そのため、実際には能力は未知数で、欧州とロシア、日本がISSへの輸送を担うことになります。日本のHTVは2009年と2011年の2回しか打ち上げを行っていませんが、ロシアのソユーズに使われるロケットは最初の宇宙飛行士ガガーリンを乗せたものとほぼ同じ設計で信頼性が高いとされています。
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- eld3399
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国家機密なので新型を製造中なのではないでしょうか。
お礼
ご回答ありがとうございます! なるほど、そういう考え方もありますね!NASAは国家が管理しているわけですから、十分に考えられると思います。
- potatorooms
- ベストアンサー率28% (3506/12498)
スペースシャトルというコンセプトが古くなったということです。 ここ数年で決まった話では無く、スペースシャトル計画のかなり初期からすでに計画されていたことで、テロや経済危機のドタバタで延期が続いていましたが、予定通りということです。
お礼
ご回答ありがとうございます! スペースシャトルというコンセプトが古くなってしまったというのは残念ですね。 私の中ではまだまだ真新しい分野なのに。 スペースシャトル開発ではもう国としてリーダーシップを発揮できないということでしょうか。だとしたらUSAの新しい取り組みに期待ですね。もちろん宇宙開発に関わる政策で。
- nerimaok
- ベストアンサー率34% (1125/3221)
スペースシャトルが終わるというのは何年も前から出ている話題で「今更」な事ではありますが・・・ 要はコストが見合わないという事です。 繰り返し使用するから安くなるという見込みだったけど、使い捨てじゃない分信頼性を上げないといけないからコストが高い、設計が古いからメンテナンスも大変というのが大きいです。
お礼
ご回答ありがとうございます! なるほど、もう何年も前からスペースシャトルが終わるのは決定していたんですね・・・。 確かに国の予算を宇宙開発だけに注ぎ込むというわけにもいかないですよね。
お礼
とてもわかりやすいご説明ありがとうございます! やはり宇宙という大きな事業を開発するにはそれ相応の問題がついてまわるということですね。 NASAがこれ以上宇宙開発ができない(現時点で)理由がよくわかりました。本当にありがとうございます。 これからはUSAの民間宇宙開発企業にも、欧州やロシア、もちろん日本の「こうのとり」にもぜひともがんばってもらいたいですね!