焼き鳥でまず、注文してほしいのは「とり身」と「皮」の塩焼きです。
この二つを食べればその店のレベルがわかります。
次の3点をチェックしてみてください。
(1)「とり身」=焼き加減(外はしっかり、中はふんわりとジューシー)、串と肉の大きさのバランス
(2)「皮」=焼き加減(香ばしくカリッと焼けているかどうか)
(3)二本の串に対する「塩加減」。塩辛い、生臭い、両方とも下手な焼き方です。中心部分が熱くないのも絶対に駄目です。ようやく具材の中心に火が完全に通ったかどうかという、間際の火加減が大切です。
この3点が合格レベルであれば、まず安心していいと思います。
それと、店内をよく見てください。
「食塩」と書かれた箱があれば、その店の味は、まず大したことはありません。
炭火焼きでも、紀州備長炭(ウマベガシの木で作った本物の備長炭)を使っているか?(最も高い熱源で、しかもかなりの熟練者でないと炭火が扱えない)
焼き床が汚れていたら大したことないお店です。
それと、「地鶏」という文字に惑わされないことです。ブロイラーでもおいしい店はたくさんありますし、地鶏を使っていても不味い店もたくさんあります。(地鶏かどうかのこだわりはくだらないレベルだと思ってください)
焼き鳥にしておいしいのは「百日鶏」(生後100日くらいの若鳥)で、名店と言われる焼き鳥屋さんが使用するのはこの鶏です。
また、スープはあえてヒネ鶏(老鶏)のガラでとっている店も信頼していいと思います。
いろいろ書きましたが、食べ物についての批評は「好き嫌い」も加味されるところがあるので、これが絶対というものはありません。
お気に入りの焼鳥屋さんを見つけてください。
わたしと家内は、最も気に入っていた名店が、店主老齢のため閉店しましたので、焼き鳥は今後一生食べることはないと思います。名店と言われる焼き鳥店へは全国で数百軒ほど行きましたが、その店がとどめでした。ですから焼き鳥好きの自分たちは「がっかりしたくない」ために焼き鳥を食べることをやめました。