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被曝量(シーベルト)とガンの換算
最近の福島原発事故のニュースにからんで、 「100mSv/yを浴びたら200人に1人の「大人」が「ガン」で「死亡」する」と言われてますが、 これは100mSv/yの状態が続けば、毎年毎年200人に1人が死亡してゆくという理解でOKでしょうか? 10年経ったら200人に10人が死亡するのでしょうか。 被曝~発病~死亡までの時間スケールをどう考えるのか教えてください。
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被ばくの基準値は国際放射線防護委員会(ICRP)の1990年の勧告をもとにしています。1885年にX線が発見されてから多くの科学者や医師が被ばくで命を落としたり、広島長崎での放射線被ばくやそんなデータをもとにしたデータで科学的な研究にもとずく物と私は思います。ただ、大量被ばくについては症状がすぐに表れるため、評価しやすいですが、低線量の被ばくについては評価が難しい。何年もたって発癌することもあるし、発癌しない人もいる。そこで低線量の被ばくについては確率的な評価をします。 ICRPの勧告にこんな一文があります。「作業者の場合(就業期間中18歳から65歳まで)、一様に連続して被ばくするとすると、年実効線量が20mSv(生涯線量は1.0Sv)のとき、年齢別死亡率は65歳まで10-3以下となる。」つまり年間20mSvを浴びつづけたとき、1000人にひとりぐらいはがまんしてもらいましょうという基準です。低線量被ばくでは被ばくした量に比例して死亡率が増加すると考えますから5倍の年間100mSvを被ばくし続けると200人にひとりということになります。したがって、「10年経ったら200人に10人が死亡する」ということではありません。少し安心されましたか? ps 放射線管理区域で働く研究者はなぜか守られていて作業員の20分の1年間5mSvです。生涯ここで基準通り被ばくし続けたら研究者の4万人にひとりはがまんしなさいということです。一方、文部科学省が「大丈夫」と再開した福島の小中学校は年間20mSvです。体の小さい子供のほうが被ばくに対する影響が大きく、被ばくする年数も長くなる可能性があります。生涯に浴びた積算量が低線量被ばくによる障害の根拠ですから心配です。近いうちにICRPから「何やってんねん」としかられるかもしれませんね。
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- korokoro1980
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〔回答の続き〕 70人が71人になるという回答は、100mSv/yの被曝が1年だけで、以後は特段の被曝なしという場合の話です。 また、仮に100mSv/yの被曝が30年続いたら、70人が100人に増えるかというと、重複がありますから、100人よりは少なくなります。
- korokoro1980
- ベストアンサー率28% (48/169)
〉 被曝~発病~死亡までの時間スケールをどう考えるのか教えてください。 「時間スケール」なんてのを勝手に持ち出すから、混乱なさっているのです。ケインズの名言、「長期的には我々は皆死んでいる」を思い出してください。 死因の統計で、一般に200人あたり70人がガンで死んでいたとします。この場合、 「100mSv/yを浴びたら200人に1人の大人がガンで死亡する」とは、 「200人あたり71人がガンで死ぬであろう」 ということを意味します。70人の予測が71人に増えるのは、放射能の害のゆえです。差の1人は、放射線に殺される(であろう)人です。「時間スケール」とやらは関係ありません。
お礼
いえ、時間スケールは重要です。 これで死亡者数が大きく変わります。
- flotilla
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換算などという簡単なものではありません。 ただし、確率的なことなので、ある程度の計算は成り立ちます。 100mSvを一年で浴びるか一度で被曝するかによっても違いますし、もちろんいろいろな説、統計があります。 ざっと検索しても、簡単に見つかります。考えてみてください。 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No110/kagaku050711.pdf http://fukusuma.srv7.biz/data.html http://fukushimagenpatu.blogspot.com/2011/05/ecrr.html
お礼
参考URLありがとうございます 1つめの「低線量放射線被曝とその発がんリスク」今中哲治(京都大学)では ICRP(1990), UNSREAR(2000)で1~10mSv/yを「生涯」浴び続けた時の死亡者数になっていました。 2つめの北里大学やICRP, Gofman, 放影研も同様に生涯浴び続けた計算でした。 3つめのECRRでは10年後、50年後の癌の発生率にわけており、これが今回の 福島原発事故での福島や東京の10年後の社会的な影響を考える上でわかりやすかったです。
- Ciccino
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噂程度で聞き流すぐらいでいいと思う。考えなくてもいいのでは? 親戚に広島の原爆で被爆して被爆者年金をもらっていた叔父がいましたが80代後半まで普通に散歩に行ったりできるぐらい健康で大きな病気もせず最後は世間で言う「ポックリ」でした。 タバコも一日2箱吸ってガンにならずに元気な年寄りもいれば吸わなくても30代でガンで死ぬ人もいます。 換算法も結果の数字もあくまで誰かが言っただけです。 「マウスを使った動物実験で・・・」とか言われると一瞬現実味を帯びますがマウスは業者が用意した「実験用」であって個体ごとに生活環境が違う野生のネズミではないし、その結果が出るまでマウスに特定の環境で特定の薬やらを投与し続けるだけだし・・・・「実験に元ずくデータ」・・・・「無理やり出した結果だろ」とつっこみたくなります。 あくまで理科室とか実験室の中でのデータだしデータ自体も特定の条件で出た過去の記録に過ぎないし別の時間と条件下で同じ結果で出るとも限らない。 政治家の発言と同じと考えてみては?ただの理想と予定であって大方は実現しないでしょう? あんまり意味の無い事計算しすぎると精神的に逝っちゃいます。 被爆者でしたが最後まで健康でポックリ逝けた叔父は耳が遠くて人の話聞かない、噂も気にならない・・・ので余計な心配をしない・・・・のが健康の秘訣だったのかも^^; 下らない噂流して不安を煽るテレビとかマスコミとか正直ウザいです。 まぁ常識の有る人ってイメージを周りに持たす事も大事だし適当にテレビで聞いた事を復唱して世間に合わせておけば大丈夫じゃないですか?
お礼
換算法の詳細をご存じないのでしたら 回答はお控えください
お礼
回答ありがとうございます。 ICRPモデルだと20mSv/yを生涯浴び続けての計算なのですね。 いろいろ調べたのですが、現在の知見では広島・長崎の原爆のような即死や脱毛・吐き気など わかりやすい急性放射線障害レベル(10Svくらい)の放射線障害のデータしかなく、 今回の原発事故のように住民が100mSv以下、20mSvくらいを継続的に浴び続けた場合に ガンや白血病の発病の長期的な影響のデータは不足しており、適当に外挿したり、係数をかけて算出してて、 オーダーを推定するくらいの信頼性だとわかりました。 また子供への影響もデータが不足しており、論者のさじ加減で大人の2倍~10倍とばらついているのが わかりました。文部省の大人の1倍は論外ですが。