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観音様は宗教が異なっても同じ?
浄土宗、浄土真宗、曹洞宗、真言宗、天台宗に出てくる観音様は、みんな同じ観音様ですか?
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私は「浄土宗、浄土真宗、曹洞宗、真言宗、天台宗」なるものや、「観音様」を、よくは存じ上げておりませんが、ひとつだけは言えるであろう事があります。 1.想像はできるけれど、(通常の世界では)実体験できないもの、そうして、何かしら名付けられているもの。これを「形而上学的存在」と言うようです。 2.「観音様」も、このような「形而上学的存在」に該当すると思われます。 3.よく「○○様にお祈りしたら、救われた。これは○○様の御蔭だ」と言うことがありますが、○○様が観音様だと「信じる」ことはできても「確かめる」ことは不可能です。○○様は、ご先祖様やキリスト様でもあり得ます。事実は「(お祈りしたら)救われた」であり、「なにがしかの力で救済してくださる方」という概念は、安易に共有可能となるでしょう。 4.その「なにがしかの力で救済してくださる方」を、たとえば、観世音菩薩様とか白衣、葉衣、水月、楊柳、阿摩提、多羅、青頸、琉璃、龍頭、持経、円光、遊戯、蓮臥、瀧見、施薬とかいった名称で呼んでいたのかも知れません。名称が異なっても、「救済してくださる方」という概念が共通していれば、それはひとつの名称で集約されうるでしょうから、「観音様」という名称になったのかもしれません。 5.大切なことは、最初に「形而上学的存在」があるのではなく、「救われた」という事実に対する「思い」(救ってくださった)が最初です。その次に、その事実の向こう側を想定するのです。存在したとしても、存在しなかったとしても、幻想的にでも概念として共有可能な「形而上学的存在」として。。。 したがって、「救ってくださった方」への人々の想いが結集した先に「観音様」というおぼろげながらの像が浮かび上がるのでしょう。 具体的な歴史、名称の変遷、仏教内部での位置付けなどについては http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%B3%E9%9F%B3%E8%8F%A9%E8%96%A9 を参照願います。
お礼
大変参考になりました。長文でアドバイスいただきまして、本当にありがとうございました。