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TPPについて
TPPでは「例外品目にコメを」などコメについてばかりが話題になりますが、コメ以外の農産品についてはTPPの影響は大きくないのでしょうか?
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いや、TPPの影響はもちろん米だけではありません。米が一番打撃が大きいというまでです。 TPPは一口にいえば輸入農産物、輸入畜産物に関税をかけないという話ですから、現行の関税率が一番大である品目が最も大きい打撃を受けることになります。関税率は品目ごとに定められています。米の関税率は778%、小麦粉の関税率は250%といった具合です。米は日本人の口に合う品種とそうでない品種の違いがありますからただちに日本人の食卓が輸入米にとってかわられるとはならないかも知れませんが、小麦は違う。小麦粉は強力粉、中力粉、薄力粉といった具合に品種によって異なるタンパク質の含有量で分類されているだけで特定のブランドが存在しない。つまり小麦粉は品種による食味の差異はほとんどないのです。この関税率が0になるということは現在の3分の1以下の価格で輸入小麦粉が販売されることになります。例えば北海道の小麦粉が1kg300円で売られているそばで、輸入小麦粉が1kg80円で売られるといったことになります。現在、小麦は世界的に価格が高騰しているとはいっても実際はそれほど内外の価格差が大きいのです。国内米が10kg3000円で売られているとすれば輸入米は10kg400円以下で売られることになるかも知れません。これほど価格差があればいくら食味に不満があるとはいっても消費者は輸入米を選択してしまうのではないでしょうか。 ちなみに既に関税率が0となっている品目もあります。例えば大豆がそうなのです。大豆の内外価格差は3,4倍ぐらいでしょうか。大豆の自給率は5%程度です。すなわち国内消費の95%は輸入大豆に頼っていることになる。TPPに参加すれば米や小麦の自給率もそれぐらいに落ちてしまうことになることは想像に難くないわけです。 ここでは米と小麦だけを取り上げましたが、どの品目にしても国内生産者に与える打撃は破壊的に大きなものになるでしょう。
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